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公開番号2024012805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-31
出願番号2022114538
出願日2022-07-19
発明の名称複合材接合体の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類B29C 70/68 20060101AFI20240124BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】中空の部分を構成する複数の複合材を接合した接着力を保持することができる複合材接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】複合材接合体の製造方法は、樹脂が繊維に含浸した複合材を複数接合し、内部に少なくとも第1セル及び前記第1セルに隣接した第2セルを含む中空体を形成するステップと、前記第1セル内の第1圧力を前記第2セル内の第2圧力よりも大きくするように圧力を調整するステップと、を備え、前記中空体を形成するステップにおいて、前記第1セルは、前記第1セルを囲む第1セル部材の前記第1セルに面した第1内面を加圧する膨張部材を含み、前記第2セルは、前記第2セルを囲む第2セル部材の前記第2セルに面した第2内面を加圧する気体を含むようにし、前記圧力を調整するステップにおいて、前記膨張部材が前記第1内面を加圧する前記第1圧力を、前記気体が前記第2内面を加圧する前記第2圧力よりも大きくする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂が繊維に含浸した複合材を複数接合し、内部に少なくとも第1セル及び前記第1セルに隣接した第2セルを含む複数のセルを有する中空体を形成するステップと、
前記第1セル内の第1圧力を前記第2セル内の第2圧力よりも大きくするように圧力を調整するステップと、
を備え、
前記中空体を形成するステップにおいて、
前記第1セルは、前記第1セルを囲む第1セル部材の前記第1セルに面した第1内面に接して前記第1内面を加圧する膨張部材を含み、
前記第2セルは、前記第2セルを囲む第2セル部材の前記第2セルに面した第2内面に接して前記第2内面を加圧する気体を含むようにし、
前記圧力を調整するステップにおいて、
前記膨張部材が前記第1内面を加圧することにより発生する前記第1圧力を、前記気体が前記第2内面を加圧することにより発生する前記第2圧力よりも大きくする、
複合材接合体の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記中空体を形成するステップにおいて、
前記第1セル部材の一部は、接着剤を挟んで複数の前記複合材が前記第1セル部材の厚さ方向に重なる重複部分を有する、
請求項1に記載の複合材接合体の製造方法。
【請求項3】
前記中空体を形成するステップは、
第1表面及び前記第1表面の反対側の第1裏面を有し、第1前端部及び前記第1前端部の反対側の第1後端部を有するスキン状の前記複合材を含む第1スキンを、前記第1表面がキャビティ側になるように第1金型に配置するステップと、
第2表面及び前記第2表面の反対側の第2裏面を有し、第2前端部及び前記第2前端部の反対側の第2後端部を有するスキン状の前記複合材を含む第2スキンを、前記第2表面がキャビティ側になるように第2金型に配置するステップと、
前記膨張部材及び筒状のスパーを挟んで前記第1金型と前記第2金型とを合わせるステップと、
を有し、
前記前記第1金型と前記第2金型とを合わせるステップにおいて、
前記第1裏面と前記第2裏面との間に前記スパーを配置し、
前記第1裏面における前記第1前端部側の一部と、前記第2表面における前記第2前端部側の一部とが前記接着剤を挟んで対向するように重ねて前記重複部分を形成し、
前記第1裏面と前記スパーとの間、前記第2裏面と前記スパーとの間、及び、前記第1裏面の前記第1後端部側の一部と前記第2裏面の前記第2後端部側の一部との間に前記接着剤を配置し、
前記第1裏面と前記第2裏面との間における前記スパーよりも前記第1前端部側及び前記第2前端部側に形成される前記第1セルに含まれるように前記膨張部材を配置し、
前記スパーの内部に形成される前記第2セルに前記気体を導入する、
請求項2に記載の複合材接合体の製造方法。
【請求項4】
前記膨張部材は、内部に気体を導入することにより膨張するバック及び熱を加えることにより膨張するマンドレルのうち、少なくともいずれかを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材接合体の製造方法。
【請求項5】
前記膨張部材は、熱を加えることにより膨張するマンドレルであり、
前記圧力を調整するステップにおいて、
前記第1金型及び前記第2金型における温調配管により温度を調節し、前記第1圧力を前記第2圧力よりも大きくする、
請求項3に記載の複合材接合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、複合材接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、繊維強化樹脂を含み、中空部が形成された複合材接合体を成形する方法として、内圧成形方法が記載されている。特許文献1の内圧成形法は、複数の繊維強化樹脂の部材を接着剤で接合する際に、中空のセルに挿入したブラダーバッグ(Bladder Bag)を膨張させることにより、セルの内部を接着させる。特許文献1の内圧成形方法を複数セルに区切られたプロペラ等に適用する場合には、ブラダーバッグ(Bladder Bag)を全セルに入れる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-034885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セルがアンダーカット形状等を含む場合には、セルの内部を接着させる際にブラダーバッグを用いることができない。よって、複合材接合体の製造方法に内圧成形方法を適用することが困難である。
【0005】
本開示の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、ブラダーバッグを入れにくい場合でも、中空部を構成する複数の複合材を接合した接着力を保持することができる複合材接合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る複合材接合体の製造方法は、樹脂が繊維に含浸した複合材を複数接合し、内部に少なくとも第1セル及び前記第1セルに隣接した第2セルを含む複数のセルを有する中空体を形成するステップと、前記第1セル内の第1圧力を前記第2セル内の第2圧力よりも大きくするように圧力を調整するステップと、を備え、前記中空体を形成するステップにおいて、前記第1セルは、前記第1セルを囲む第1セル部材の前記第1セルに面した第1内面に接して前記第1内面を加圧する膨張部材を含み、前記第2セルは、前記第2セルを囲む第2セル部材の前記第2セルに面した第2内面に接して前記第2内面を加圧する気体を含むようにし、前記圧力を調整するステップにおいて、前記膨張部材が前記第1内面を加圧することにより発生する前記第1圧力を、前記気体が前記第2内面を加圧することにより発生する前記第2圧力よりも大きくする。
【0007】
上記複合材接合体の製造方法では、前記中空体を形成するステップにおいて、前記第1セル部材の一部は、接着剤を挟んで複数の前記複合材が前記第1セル部材の厚さ方向に重なる重複部分を有してもよい。
【0008】
上記複合材接合体の製造方法では、前記中空体を形成するステップは、第1表面及び前記第1表面の反対側の第1裏面を有し、第1前端部及び前記第1前端部の反対側の第1後端部を有するスキン状の前記複合材を含む第1スキンを、前記第1表面がキャビティ側になるように第1金型に配置するステップと、第2表面及び前記第2表面の反対側の第2裏面を有し、第2前端部及び前記第2前端部の反対側の第2後端部を有するスキン状の前記複合材を含む第2スキンを、前記第2表面がキャビティ側になるように第2金型に配置するステップと、前記膨張部材及び筒状のスパーを挟んで前記第1金型と前記第2金型とを合わせるステップと、を有し、前記前記第1金型と前記第2金型とを合わせるステップにおいて、前記第1裏面と前記第2裏面との間に前記スパーを配置し、前記第1裏面における前記第1前端部側の一部と、前記第2表面における前記第2前端部側の一部とが前記接着剤を挟んで対向するように重ねて前記重複部分を形成し、前記第1裏面と前記スパーとの間、前記第2裏面と前記スパーとの間、及び、前記第1裏面の前記第1後端部側の一部と前記第2裏面の前記第2後端部側の一部との間に前記接着剤を配置し、前記第1裏面と前記第2裏面との間における前記スパーよりも前記第1前端部側及び前記第2前端部側に形成される前記第1セルに含まれるように前記膨張部材を配置し、前記スパーの内部に形成される前記第2セルに前記気体を導入してもよい。
【0009】
上記複合材接合体の製造方法では、前記膨張部材は、内部に気体を導入することにより膨張するバック及び熱を加えることにより膨張するマンドレルのうち、少なくともいずれかを含んでもよい。
【0010】
上記複合材接合体の製造方法では、前記膨張部材は、熱を加えることにより膨張するマンドレルであり、前記圧力を調整するステップにおいて、前記第1金型及び前記第2金型における温調配管により温度を調節し、前記第1圧力を前記第2圧力よりも大きくしてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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