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公開番号2024004791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022104628
出願日2022-06-29
発明の名称消火システム
出願人ニッタン株式会社
代理人個人,個人
主分類A62C 37/38 20060101AFI20240110BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】消火区域内に人が居る場合に消火ガスの放出を停止または遅らせることで事故の発生を回避することができる消火システムを提供する。
【解決手段】消火剤放出装置と、開始信号を受けて放出動作を開始する起動装置と、消火区域内に存在する携帯送信器から送信される所定周波数の電波を受信するアンテナと、起動装置へ開始信号を送信する制御装置とを備えた消火システムにおいて、前記制御装置は、アンテナから伝送された電波信号を受信する電波信号受信手段と、消火区域において火災の発生が検出されてからの経過時間を計時する計時手段と、火災発生の判断時から開始信号の送信開始までの放出開始時間を設定する放出開始時間設定手段と、経過時間が放出開始時間に達したと判断すると開始信号の送信を決定する放出決定手段とを有し、電波信号受信手段が電波信号を受信すると放出開始時間を既定の長さより長く設定変更するようにした。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
消火区域に設置され消火剤の放出を行う消火剤放出装置と、
消火区域において消火剤の放出動作を開始する開始信号を受けて当該放出動作を開始する起動装置と、
前記消火区域に設置され当該消火区域内に存在する携帯送信器から送信される所定周波数の電波を受信するアンテナと、
所定の条件の成立に基づいて前記起動装置へ前記開始信号を送信する制御装置と、
を備える消火システムであって、
前記制御装置は、
前記アンテナから伝送された電波信号を受信する電波信号受信手段と、
前記消火区域において火災の発生が検出されてからの経過時間を計時する計時手段と、
火災発生の判断時から前記開始信号の送信開始までの放出開始時間を設定する放出開始時間設定手段と、
前記経過時間が前記放出開始時間に達したと判断すると前記開始信号の送信を決定する放出決定手段と、
を有し、
前記放出開始時間設定手段は、前記電波信号受信手段が前記携帯送信器からの電波信号を受信すると前記放出開始時間を既定の長さより長く設定変更する
ことを特徴とした消火システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記アンテナはアレイアンテナであり、前記アレイアンテナが前記消火区域内に分散して複数個設置されており、
前記制御装置は、
前記消火区域についてのマップ情報を予め記憶する記憶手段と、
前記複数のアレイアンテナから受信した電波信号を処理して前記携帯送信器の存在位置を推定する位置推定手段と、
をさらに備え、
前記放出開始時間設定手段は、前記位置推定手段により推定された前記携帯送信器の存在位置と前記記憶手段から読み出した前記消火区域のマップ情報を参照して前記放出開始時間を設定する
ことを特徴とした請求項1に記載の消火システム。
【請求項3】
前記マップ情報には、前記消火区域をブロック分けした見取り図およびそれぞれのブロックから前記消火区域の出入り口までの移動経路長と前記ブロックの識別番号との対応を表わすテーブルデータが含まれ、
前記放出開始時間設定手段は、前記位置推定手段により推定された前記携帯送信器の存在位置を含むブロックについての前記移動経路長が長いほど前記放出開始時間を長く設定変更する
ことを特徴とした請求項2に記載の消火システム。
【請求項4】
前記放出決定手段は、前記経過時間が前記放出開始時間に達したときに、前記位置推定手段が前記消火区域内に前記携帯送信器の存在を検知していない場合には、前記開始信号の送信を決定することを特徴とした請求項3に記載の消火システム。
【請求項5】
前記消火区域に設置された音声出力手段をさらに備え、
前記制御装置は、火災の発生が検出されると前記音声出力手段に対して、前記携帯送信器における電波送信操作を要請するアナウンスを出力させる信号を送信する
ことを特徴とした請求項1~4のいずれかに記載の消火システム。
【請求項6】
前記消火区域に設置された火災感知器をさらに備え、
前記制御装置は、前記火災感知器からの信号に基づいて火災の発生を判断する機能を備え、
前記消火区域に配設され前記アンテナからの信号を伝送する信号線および前記音声出力手段から出力する音声案内に関わる信号を伝送する信号線を含む信号線群と、前記火災感知器からの信号を伝送する信号線と、は互いに離間して敷設されていることを特徴とした請求項5に記載の消火システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消火剤(消火ガスを含む)を用いた消火システムに関し、消火区域内に人が居る状態で消火剤が放出される事故が発生するのを防止するために利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
機械式駐車場、コンピューターサーバールーム、ライン生産方式の工場・工房など、閉鎖された空間(防護区画)において発生した火災を、窒素や二酸化炭素のような不燃性ガス(以下、消火ガス)の一斉放出により消火するシステムが普及している。消火ガスには、配管の工事性や放出時間を考慮して、窒素ガスやハロンガスなどが用いられているが、一部に二酸化炭素ガスを用いた消火システムもある。
従来、消火ガスを用いた消火システムにおいては、人為的な判断ミスの他、防護区画(消火区域)内にて作業員が点検作業中に、火災検知信号を伝送する信号線を誤って切断することで意図しない信号が起動装置(制御装置)へ送信され、火災の発生と判断されてしまった結果、消火ガスが放出されるという事故の発生が報告されている。
【0003】
上記のような事故の発生を防止する観点から、徐々にガス濃度を高くすることを目的として、ガスの放出量を制限する遅延放出手段や火災の発生している防護区画へ二酸化炭素を供給する配管のガス通過量を制限する手段を設け、ガスの放出開始から所定時間後、またはガス濃度が所定レベルに達すると、遅延放出手段が解除され一斉に放出されるようにした二酸化炭素消火設備に関する発明が特許文献1に開示されている。また、特許文献1には、防護区画内に、二酸化炭素の放出を停止する緊急停止スイッチを設けることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-39603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術によれば、火災発生時に消火ガスの放出が見込まれる状態になったことを認識した作業員が緊急停止スイッチの操作ボタンを押すことで放出開始を停止するなどして事故の発生の防止ができる。しかし、緊急停止スイッチの位置を目立つように表示していても気が動転していると見落とす危険性がある。一方で、見落とさないよう緊急停止スイッチの操作ボタンを防護区画内に数多く設置するのは現実的でなく、防護区画内の構造、設備のレイアウトによっては、操作ボタンの設置位置にたどり着くまでに時間がかかり、緊急停止スイッチの操作が消火ガスの放出開始までに間に合わない場合があるという課題がある。
【0006】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、消火剤を用いた消火システムにおいて、所定箇所に設置された緊急停止スイッチに依存せずに、消火区域内に人が居る場合には、消火ガスの放出を停止または遅らせることで事故の発生を回避することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、
消火区域に設置され消火剤の放出を行う消火剤放出装置と、
消火区域において消火剤の放出動作を開始する開始信号を受けて当該放出動作を開始する起動装置と、
前記消火区域に設置され当該消火区域内に存在する携帯送信器から送信される所定周波数の電波を受信する複数のアンテナと、
所定の条件の成立に基づいて前記起動装置へ前記開始信号を送信する制御装置と、
を備える消火システムにおいて、
前記制御装置は、
前記アンテナから伝送された電波信号を受信する電波信号受信手段と、
前記消火区域において火災の発生が検出されてからの経過時間を計時する計時手段と、
火災発生の判断時から前記開始信号の送信開始までの放出開始時間を設定する放出開始時間設定手段と、
前記経過時間が前記放出開始時間に達したと判断すると前記開始信号の送信を決定する放出決定手段と、
を有し、
前記放出開始時間設定手段は、前記電波信号受信手段が前記携帯送信器からの電波信号を受信すると前記放出開始時間を既定の長さより長く設定変更する
ように構成したものである。
【0008】
上記のような構成を有する消火システムによれば、消火区域内に所定周波数の電波を送信する携帯送信器が存在すると判断すれば、所定箇所に設置された緊急停止スイッチに依存せずに、消火剤の放出開始を遅らせることができ、それによって消火区域内に居る人が退出する時間を確保し、事故の発生を回避して安全に消火剤の放出を開始することができる。
【0009】
ここで、望ましくは、前記アンテナはアレイアンテナであり、前記アレイアンテナが前記消火区域内に分散して複数個設置されており、
前記制御装置は、
前記消火区域についてのマップ情報を予め記憶する記憶手段と、
前記複数のアレイアンテナから受信した電波信号を処理して前記携帯送信器の存在位置を推定する位置推定手段と、
をさらに備え、
前記放出開始時間設定手段は、前記位置推定手段により推定された前記携帯送信器の存在位置と前記記憶手段から読み出した前記消火区域のマップ情報を参照して前記放出開始時間を設定するように構成する。
【0010】
上記のような構成によれば、複数のアレイアンテナから受信した電波信号に基づいて携帯送信器を保持する作業者等の存在位置を推定することができ、消火区域のマップ情報を参照して、推定された存在位置に応じて放出開始時間を設定できるため、より適切に消火区域内に居る人が退出する時間を確保し、事故の発生を回避することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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