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公開番号2023182917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-27
出願番号2022096170
出願日2022-06-15
発明の名称電子線照射装置
出願人株式会社NHVコーポレーション
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G21K 5/04 20060101AFI20231220BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】吊り具を支持するための吊り具支持材を照射室に常設した電子線照射装置を提供する。
【解決手段】電子線照射装置1は、電子線を発生させる電子線発生手段2と、電子線が照射される被照射物を搬送する搬送手段3と、電子線発生手段2及び記搬送手段3を収納する開閉可能な照射室4とを備える。照射室4は、第一遮蔽部5及び第二遮蔽部6を備え、互いに接近及び離隔するよう第一遮蔽部5及び第二遮蔽部6の少なくとも一方が水平移動可能である。電子線照射装置1は、吊り具11を支持するための吊り具支持材7であって、照射室4が開いた状態で第一遮蔽部5及び第二遮蔽部6の間に前記水平移動の方向に沿って架け渡された吊り具支持材7をさらに備える。第一遮蔽部5及び第二遮蔽部6の一方は、吊り具支持材7を固定する固定部8を備え、第一遮蔽部5及び第二遮蔽部6の他方は、吊り具支持材7を前記水平移動の方向にスライド可能に支持する支持部9を備える。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項1】
電子線を発生させる電子線発生手段と、
前記電子線が照射される被照射物を搬送する搬送手段と、
前記電子線発生手段及び前記搬送手段を収納する開閉可能な照射室であって、第一遮蔽部及び第二遮蔽部を備え、互いに接近及び離隔するよう前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の少なくとも一方が水平移動可能な照射室と、を備えた電子線照射装置であって、
吊り具を支持するための吊り具支持材であって、前記照射室が開いた状態で前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の間に前記水平移動の方向に沿って架け渡された吊り具支持材をさらに備え、
前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の一方は、前記吊り具支持材を固定する固定部を備え、
前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の他方は、前記吊り具支持材を前記水平移動の方向にスライド可能に支持する支持部を備える、電子線照射装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記支持部は、前記吊り具支持材を摺動させる摺動部材を備える、請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項3】
前記摺動部材は、上側において前記吊り具支持材を摺動させる車輪である、請求項2に記載の電子線照射装置。
【請求項4】
前記摺動部材は、内側において前記吊り具支持材を摺動させるリニアブッシュである、請求項2に記載の電子線照射装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記水平移動の方向に沿って延びるガイドレールと、前記ガイドレールを走行しかつ前記吊り具支持材に固定される走行部材と、を備える、請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項6】
前記走行部材は、前記ガイドレールを転動する車輪である、請求項5に記載の電子線照射装置。
【請求項7】
前記固定部は、前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の一方の天井壁上に設けられ、
前記支持部は、前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の他方の天井壁上に設けられる、請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項8】
前記支持部は、前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の他方の天井壁に前記水平移動の方向に沿って延びるように形成され、前記吊り具支持材が挿入される空洞を有する孔壁であり、
前記孔壁は、前記吊り具支持材と密接する、請求項1に記載の電子線照射装置。
【請求項9】
前記第二遮蔽部が前記第一遮蔽部に対して接近及び離隔するよう水平移動可能であり、
前記第二遮蔽部が前記搬送手段を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の電子線照射装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子線照射装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
図21は、例えば特許文献1に記載の従来の電子線照射装置の概略構造を示す。図21に示す電子線照射装置において、照射室100は、それぞれの開口部が対向するよう配置された固定遮蔽部101及び可動遮蔽部102で構成されている。電子線発生手段103は固定遮蔽部101に取り付けられ、被照射物を搬送する搬送手段104は可動遮蔽部102に取り付けられている。図21に示す電子線照射装置では、被照射物が例えば絶縁層で被覆された電線やケーブルであり、搬送手段104は軸受によって可動遮蔽部102に回転可能に設けられたローラ105を備える。可動遮蔽部102は、スライドレール106上を固定遮蔽部101に対して接近及び離隔するよう水平方向に移動可能であり、可動遮蔽部102の水平移動により、照射室100の開閉が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-278399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子線照射装置において、照射室のメンテナンスの際には、照射室100を開放して照射室100に収納された機器、例えば搬送手段104のローラ105などを可動遮蔽部102から取り外して搬出する必要がある。ローラ105の搬出作業においては、固定遮蔽部101及び可動遮蔽部102を離隔させた状態で、チェーンブロックなどの吊り具108を支持可能な一対の棒状の吊り具支持材107を、離隔した固定遮蔽部101及び可動遮蔽部102の間に互いに平行となるように架け渡し、一対の吊り具支持材107の両端部を固定遮蔽部101及び可動遮蔽部102の天井壁にそれぞれ固定する。そして、吊り具108によってローラ105を吊り下げて保持しながら可動遮蔽部102から取り外して固定遮蔽部101及び可動遮蔽部102の間の空いたスペースまで搬出する。そして、空いたスペースでクレーンなどにローラ105を移してクレーンでローラ105を輸送する。
【0005】
上述した従来の電子線照射装置では、ローラ105の搬出のために吊り具支持材107を固定遮蔽部101の天井壁及び可動遮蔽部102の天井壁に設置している。よって、吊り具支持材107の設置に労力や時間を要するうえ、固定遮蔽部101の天井壁及び可動遮蔽部102の天井壁は床からおおよそ3mぐらいの高さに位置していて吊り具支持材107の設置は高所で行われるため、作業者の安全確保が必要である。また、吊り具支持材107の管理が必要であり、その保管場所を確保しなければ吊り具支持材107を紛失する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、吊り具を支持するための吊り具支持材を照射室に常設した電子線照射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電子線を発生させる電子線発生手段と、前記電子線が照射される被照射物を搬送する搬送手段と、前記電子線発生手段及び前記搬送手段を収納する開閉可能な照射室であって、第一遮蔽部及び第二遮蔽部を備え、互いに接近及び離隔するよう前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の少なくとも一方が水平移動可能な照射室と、を備えた電子線照射装置に関する。本発明の電子線照射装置は、吊り具を支持するための吊り具支持材であって、前記照射室が開いた状態で前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の間に前記水平移動の方向に沿って架け渡された吊り具支持材をさらに備え、前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の一方は、前記吊り具支持材を固定する固定部を備え、前記第一遮蔽部及び前記第二遮蔽部の他方は、前記吊り具支持材を前記水平移動の方向にスライド可能に支持する支持部を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電子線照射装置によれば、吊り具を支持するための吊り具支持材を照射室に常設しているので、メンテナンス時に照射室を開放して、照射室に収納された機器、例えば搬送手段を照射室から搬出する際に、吊り具支持材を照射室の天井に設置する必要がなく、その分、作業に要する労力の軽減や時間の短縮を図れるうえ、作業者の安全確保も必要でなくなる。また、本発明の電子線照射装置によれば、吊り具支持材の管理が不要であり、吊り具支持材を紛失する可能性もない。また、本発明の電子線照射装置によれば、照射室に常設された吊り具支持材が照射室の開閉を阻害しない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の正面図である。
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の背面図である。
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の平面図である。
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の底面図である。
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の右側面図である。
照射室が閉じた状態の電子線照射装置の左側面図である。
図3のA-A断面図であり、照射室以外は省略している。
図3のB-B断面図である。
照射室が開いた状態の電子線照射装置の平面図である。
照射室が開いた状態の電子線照射装置の底面図である。
照射室が開いた状態の電子線照射装置の右側面図である。
照射室が開いた状態の電子線照射装置の左側面図である。
図9のA-A断面図であり、照射室以外は省略している。
図9のB-B断面図である。
(A)支持部を拡大して示す斜視図であり、(B)固定部を拡大して示す斜視図である。
(A)別形態の支持部を拡大して示す斜視図であり、(B)別形態の固定部を拡大して示す斜視図である。
別形態の電子線照射装置において照射室が閉じた状態の断面図である。
図17の電子線照射装置において照射室が開いた状態の断面図である。
別形態の電子線照射装置において照射室が閉じた状態の断面図である。
図19の電子線照射装置において照射室が開いた状態の断面図である。
従来例の電子線照射装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る電子線照射装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図7、図8、図13、図14及び図17-図20では、説明の便宜上、構成の一部を簡略化又は省略している。
(【0011】以降は省略されています)

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