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公開番号2023167786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-24
出願番号2022079246
出願日2022-05-13
発明の名称連続焼付装置
出願人株式会社エス.ケーガス
代理人個人
主分類F27B 9/10 20060101AFI20231116BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】塗装の色艶が均質に得られ、高温の熱を効率良く利用することができる焼付装置を提供する。
【解決手段】搬入口から搬出口へワークを搬送する搬送手段を備えた焼付室と、ガス供給源と、熱交換器と、ガス導入部と、ガス導出部と、を備えた連続焼付装置であって、前記焼付室には、加熱された高温ガスを分散させて室内の温度を均質化する噴出口を備えた送風管を配し、前記搬入口及び搬出口の近傍には、天井側に前記ガス導出部から供給されるガスを略鉛直下方に向けて膜状に吹き出す吹出器を配し、搬入口及び搬出口の近傍には、床側に主に該吹出器から吹き出されるガスを下方で吸い込む吸引器を夫々に配し、該吸引器にて吸い込んだガスを搬入口から所定間隔を有した前方箇所、及び、搬出口から所定間隔を有した後方箇所にて略鉛直下方へ再び膜状に吐出する再吹出器を配した手段を採用する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
搬入口から搬出口へワークを搬送する搬送手段を備えた焼付室と、該焼付室へ不活性ガスを供給するガス供給源と、前記焼付室から排出される排ガスと前記ガス供給源から供給されるガスとの熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器を経て前記焼付室へ供給されるガスを焼付温度に加熱する電気ヒータを備えたガス導入部と、前記焼付室から排出された排ガスを濾過又は分解して処理する排ガス処理器と排ガス中の溶剤を熱分解可能な温度に加熱する高温電気ヒータを備えたガス導出部と、を備えた連続焼付装置であって、
前記焼付室には、前記電気ヒータで加熱された高温ガスを分散させて室内の温度を均質化する噴出口を備えた送風管を配し、
前記搬入口近傍の天井側に前記ガス導出部から供給されるガスを略鉛直下方に向けて膜状に吹き出す前部吹出器を配し、前記搬入口近傍の床側には主に前部吹出器から吹き出されるガスを下方で吸い込む前部吸引器を配し、該前部吸引器にて吸い込んだガスを再送管を介して搬入口から所定間隔を有した前方箇所にて略鉛直下方へ再び膜状に吐出する前部再吹出器を配し、
前記搬出口近傍の天井側に前記ガス導出部から供給されるガスを略鉛直下方に向けて膜状に吹き出す後部吹出器を配し、前記搬出口近傍の床側には主に後部吹出器から吹き出されるガスを下方で吸い込む後部吸引器を配し、該後部吸引器にて吸い込んだガスを再送管を介して搬出口から所定間隔を有した後方箇所にて略鉛直下方へ再び膜状に吐出する後部再吹出器を配したことを特徴とする連続焼付装置。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記前部吸引器及び後部吸引器に接続される再送管同士が連結され、該前部吸引器及び後部吸引器によって吸引されたガスが再送管を介して前部再吹出器及び後部再吹出器へ夫々送気されることを特徴とする請求項1に記載の連続焼付装置。
【請求項3】
前記搬入口と前記前部再吹出器との中間所定箇所に、主に該前部再吹出器から吐出されたガスを吸引し排ガス管を介して外部へ排出するための前部排出器が備えられると共に、前記搬出口と前記後部再吹出器との中間所定箇所に、主に該後部再吹出器から吐出されたガスを吸引し排ガス管を介して外部へ排出するための後部排出器が備えられて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連続焼付装置。
【請求項4】
前記前部排出器及び後部排出器に接続される排ガス管同士が連結され、該前部排出器及び後部排出器によって吸引されたガスが排ガス管を介して一の排出口から外部へ排出されることを特徴とする請求項3に記載の連続焼付装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は塗装した物品を搬送しつつ連続して焼付する連続焼付装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、金属製の事務機器や自動車の部品等の焼付用塗料を塗った物品(以下ワークと呼ぶ)が、焼付温度に加熱する熱源を備えた焼付装置により焼付加工されている。
その熱源が化石燃料の装置では、バーナー等で燃焼されて煤が発生するので清掃等の維持管理が容易ではなく、これに対して、熱源が電気ヒータの装置では、煤は発生しないのでメンテナンスが容易となり、更に、発熱体の電気ヒータはバーナー等の燃焼機構に比べると簡単な構造なので、対象とするワークの大きさや種類に応じて装置の小型化等の多様化が容易となる。
【0003】
このような電気ヒータを用いた焼付装置については、例えば、下記特許文献1の図3に示された実用例には、焼付して発生する汚染ガスは外部に排出し、熱交換器によってその汚染ガスの熱で外気を加熱して炉内へ供給し、そのガスを更に加熱室内に設けた電気ヒータで焼付可能な温度に高めてワークの焼付をする加熱装置が示されている。この装置では、加熱室の側壁に設けられた電気ヒータによってワークが直接加熱されるが、そのワークの裏側は直接加熱することはできないので表裏に温度差が生じて均質な焼付ができないという問題がある。
又、例えば、下記特許文献2に示された塗装物の乾燥・焼付炉では、乾燥・焼付部に設けた複数の開閉量調整板の開閉によって空気の流れを均一化することで均等な乾燥・焼付が行えるとしている。しかしこの装置では、開閉量調整板から離れた場所の空気の流れまでは調節できないので乾燥・焼付部内の温度の均一化は難しく、又複数ある開閉量調整板の開閉制御は複雑で面倒である。
なお、上記特許文献1、2の装置では、いずれも扉の開閉によってワークを出し入れするものなので、出し入れ時に焼付作業を停止するため大量高速の連続焼付には適さず、又扉を開閉する毎に高温ガスが扉外に流出して高い熱効率を得るのが困難となる。
【0004】
一方、焼付用の電源は電気ではないが、下記特許文献3には、出入口に炉内の熱の流出を防ぐエアーカーテンを設けた乾燥焼付装置が示されている。この装置では、ワークは気体であるエアーカーテンを連続的に潜り抜けて炉内へ搬送されるが、潜り抜ける際にワークが外気を引き込んでカーテンの気流を乱し、ワークの搬送速度が大きいほどその乱れが大きくなってエアーカーテンの遮蔽機能が損なわれることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実開平3-6295号公報
特開2013-79782号公報
特開昭47-18931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、膜状のガスの流れで確実に遮蔽された出入口を潜って、焼付室内に塗装したワークを連続的に搬送させつつ、不活性ガスが均質に分散された焼付室内で高品質の焼付塗装製品が得られる熱効率の優れた連続焼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、搬入口から搬出口へワークを搬送する搬送手段を備えた焼付室と、該焼付室へ不活性ガスを供給するガス供給源と、前記焼付室から排出される排ガスと前記ガス供給源から供給されるガスとの熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器を経て前記焼付室へ供給されるガスを焼付温度に加熱する電気ヒータを備えたガス導入部と、前記焼付室から排出された排ガスを濾過又は分解して処理する排ガス処理器と排ガス中の溶剤を熱分解可能な温度に加熱する高温電気ヒータを備えたガス導出部と、を備えた連続焼付装置であって、前記焼付室には、前記電気ヒータで加熱された高温ガスを分散させて室内の温度を均質化する噴出口を備えた送風管を配し、前記搬入口近傍の天井側に前記ガス導出部から供給されるガスを略鉛直下方に向けて膜状に吹き出す前部吹出器を配し、前記搬入口近傍の床側には主に前部吹出器から吹き出されるガスを下方で吸い込む前部吸引器を配し、該前部吸引器にて吸い込んだガスを再送管を介して搬入口から所定間隔を有した前方箇所にて略鉛直下方へ再び膜状に吐出する前部再吹出器を配し、前記搬出口近傍の天井側に前記ガス導出部から供給されるガスを略鉛直下方に向けて膜状に吹き出す後部吹出器を配し、前記搬出口近傍の床側には主に後部吹出器から吹き出されるガスを下方で吸い込む後部吸引器を配し、該後部吸引器にて吸い込んだガスを再送管を介して搬出口から所定間隔を有した後方箇所にて略鉛直下方へ再び膜状に吐出する後部再吹出器を配した手段を採用する。
【0008】
また、本発明は、前記前部吸引器及び後部吸引器に接続される再送管同士が連結され、該前部吸引器及び後部吸引器によって吸引されたガスが再送管を介して前部再吹出器及び後部再吹出器へ夫々送気される手段を採用する。
【0009】
さらに、本発明は、前記搬入口と前記前部再吹出器との中間所定箇所に、主に該前部再吹出器から吐出されたガスを吸引し排ガス管を介して外部へ排出するための前部排出器が備えられると共に、前記搬出口と前記後部再吹出器との中間所定箇所に、主に該後部再吹出器から吐出されたガスを吸引し排ガス管を介して外部へ排出するための後部排出器が備えられて成る手段を採る。
【0010】
またさらに、本発明は、前記前部排出器及び後部排出器に接続される排ガス管同士が連結され、該前部排出器及び後部排出器によって吸引されたガスが排ガス管を介して一の排出口から外部へ排出される手段を採用する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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