TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025180051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024087122
出願日2024-05-29
発明の名称触媒コンバータ
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類F01N 3/28 20060101AFI20251204BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】基材でのクラックの発生を抑制できる触媒コンバータを提供する。
【解決手段】触媒コンバータ1は、排ガスを浄化する触媒本体2と触媒本体2を加熱する一対の電極8とを有する電気加熱式触媒を備える。触媒本体2は、排ガスの流れ方向に沿って延伸する空孔213が複数形成された基材21と、基材21に担持された金属触媒を含み、空孔213の内壁面に形成された金属触媒コート層22とを有する。排ガスの流れ方向において、基材21の上流側端面21aから10%以上の範囲には、金属触媒コート層22から露出するとともに、金属触媒を含まない非担持領域23が配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
排ガスを浄化する触媒本体と前記触媒本体を加熱する一対の電極とを有する電気加熱式触媒を備えた触媒コンバータであって、
前記触媒本体は、前記排ガスの流れ方向に沿って延伸する空孔が複数形成された基材と、前記基材に担持された金属触媒を含み、前記空孔の内壁面に形成された金属触媒コート層とを有し、
前記排ガスの流れ方向において、前記基材の上流側端面から10%以上の範囲には、前記金属触媒コート層から露出するとともに、金属触媒を含まない非担持領域が配置されていることを特徴とする触媒コンバータ。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記非担持領域は、前記空孔の内壁面が前記金属触媒コート層から露出した領域である請求項1に記載の触媒コンバータ。
【請求項3】
前記排ガスの流れ方向に沿って前記電気加熱式触媒の下流側に配置された下流側触媒と、
前記電気加熱式触媒及び前記下流側触媒を収容するケースと、
を更に備える請求項1に記載の触媒コンバータ。
【請求項4】
前記非担持領域を含む前記触媒本体の外周面には、前記一対の電極の一部が配置されている請求項1に記載の触媒コンバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒コンバータに関し、特に電気加熱式触媒を備えた触媒コンバータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電気加熱式触媒は、車両の内燃機関から排出された排ガスを浄化するための装置として広く知られている。下記特許文献1に記載の電気加熱式触媒は、基材と金属触媒コート層とを有する触媒本体と、触媒本体を電気的に加熱する加熱手段とを備えており、触媒本体は、排ガスの流れ方向に沿って上流側に配置された上流触媒本体と、下流側に配置された下流触媒本体とからなる。このように構成された電気加熱式触媒では、基材の単位嵩容積当たりにおける金属触媒の担持密度について、上流触媒本体より下流触媒本体を高くすることで、高い浄化性能の実現を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-275559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、電気加熱式触媒の場合、例えば車両の急加速時に、以下のように基材にクラックが発生する問題があった。すなわち、車両が急加速すると、排ガスの温度及び濃度が高くなるので、上流触媒本体の排ガス上流側の端部では、排ガスの熱及び金属触媒と排ガスとの反応熱によって、基材が急速加熱されて熱衝撃を受ける。これによって、基材の端部と内部とで温度差が大きくなり、基材にクラックが発生してしまう。クラックが発生すると、電気加熱式触媒の通電が阻害され、金属触媒の活性化を影響し、浄化性能の低下を招く。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、基材でのクラックの発生を抑制できる触媒コンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る触媒コンバータは、排ガスを浄化する触媒本体と前記触媒本体を加熱する一対の電極とを有する電気加熱式触媒を備えた触媒コンバータであって、前記触媒本体は、前記排ガスの流れ方向に沿って延伸する空孔が複数形成された基材と、前記基材に担持された金属触媒を含み、前記空孔の内壁面に形成された金属触媒コート層とを有し、前記排ガスの流れ方向において、前記基材の上流側端面から10%以上の範囲には、前記金属触媒コート層から露出するとともに、金属触媒を含まない非担持領域が配置されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る触媒コンバータでは、排ガスの流れ方向において、基材の上流側端面から10%以上の範囲には、金属触媒コート層から露出するとともに金属触媒を含まない非担持領域が形成されている。このため、排ガスが非担持領域を流れる際に金属触媒との反応は起きないので、金属触媒と排ガスとの反応熱は生じない。加えて、非担持領域を通過する際に、排ガスの熱の一部は非担持領域に吸収される。その結果、熱衝撃の発生を低減し、基材の上流側端部と内部における温度差を小さくすることで、基材でのクラックの発生を抑制することができる。
【0008】
本発明に係る触媒コンバータにおいて、前記非担持領域は、前記空孔の内壁面が前記金属触媒コート層から露出した領域であることが好適である。このように空孔の内壁面に金属触媒を含まないコート層を設けずに空孔の内壁面を直接露出させることで、非担持領域を流れる排ガスの圧損を抑え、排ガスの滞留による非担持領域の温度上昇を抑制することができる。
【0009】
本発明に係る触媒コンバータにおいて、前記排ガスの流れ方向に沿って前記電気加熱式触媒の下流側に配置された下流側触媒と、前記電気加熱式触媒及び前記下流側触媒を収容するケースと、を更に備えることが好適である。このようにすれば、電気加熱式触媒と下流側触媒による排ガスの浄化を連続して行うことができるので、排ガスの浄化性能を高め、エミッション低減の効果を向上することができる。また、触媒コンバータのコンパクト化を図ることができる。
【0010】
本発明に係る触媒コンバータにおいて、前記非担持領域を含む前記触媒本体の外周面には、前記一対の電極の一部が配置されていることが好適である。非担持領域に金属触媒が担持されていないため、該非担持領域において金属触媒と排ガスとの反応熱が発生しない。このため、例えば車両の急加速時に、非担持領域を流れる排ガスが反応熱で急激に昇温されない。非担持領域を含む触媒本体の外周面に電極の一部が配置されることにより、非担持領域を通電加熱することで、例えば内燃機関の始動時に発生する排ガスの温度低下を抑え、浄化性能を確保することができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社三五
排気浄化装置
7日前
株式会社SUBARU
排気浄化装置
14日前
スズキ株式会社
内燃機関の制御装置
14日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
14日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
23日前
スズキ株式会社
エンジン冷却システム
1日前
株式会社三五
ハイブリッド車の排気システム
23日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン
22日前
株式会社ミクニ
二次空気供給システム
8日前
株式会社SUBARU
エンジン制御装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
排気浄化装置
23日前
トヨタ自動車株式会社
車両装置
14日前
株式会社IHI
翼車
1日前
本田技研工業株式会社
冷却液タンク
14日前
個人
エネルギー変換機構およびそれを利用した流体機械
3日前
トヨタ自動車株式会社
オイルタンク
23日前
井関農機株式会社
エンジン
22日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関
1日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関
1日前
株式会社三五
排気浄化装置
22日前
いすゞ自動車株式会社
排気処理装置
22日前
トヨタ自動車株式会社
過給機冷却システム
22日前
巨鎧精密工業股ふん有限公司
ラジエータキャップ
3日前
本田技研工業株式会社
エンジン
1日前
本田技研工業株式会社
エンジン
1日前
トヨタ自動車株式会社
触媒コンバータ
1日前
トヨタ自動車株式会社
触媒コンバータ
1日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
22日前
ダイハツインフィニアース株式会社
カバーユニット
7日前
ダイハツインフィニアース株式会社
エンジンフレーム
7日前
スズキ株式会社
エンジンの排気浄化装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
22日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
22日前
株式会社IHI
タービンまたはコンプレッサの後端構造
1日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気浄化装置
1日前
三菱重工業株式会社
圧縮機の静翼セグメント、及び圧縮機
7日前
続きを見る