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公開番号2025179644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2024086531
出願日2024-05-28
発明の名称スパークプラグ
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人真明センチュリー
主分類H01T 13/39 20060101AFI20251203BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】チップの消耗を低減できるスパークプラグを提供する。
【解決手段】スパークプラグは、軸線に沿って延びる軸孔が設けられた絶縁体と、軸孔に配置された中心電極と、絶縁体の外周に配置された主体金具と、主体金具に接続された接地電極と、を備え、中心電極および接地電極の少なくとも一方は、Ruを主成分とするチップを含み、チップは、中心電極および接地電極の他方と軸線方向に対向する放電面を含む。放電面の重心を通り軸線に平行なチップの断面に、放電面との間の距離が10μmである第1の試験線を引いたときに、チップの結晶粒界と第1の試験線とが交わる、第1の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均は20個/mm以上400個/mm以下であり、第1の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は6.5μm以上320μm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
軸線に沿って延びる軸孔が設けられた絶縁体と、
前記軸孔に配置された中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に接続された接地電極と、を備え、
前記中心電極および前記接地電極の少なくとも一方は、Ｒｕを主成分とするチップを含み、
前記チップは、前記中心電極および前記接地電極の他方と前記軸線方向に対向する放電面を含むスパークプラグであって、
前記放電面の重心を通り前記軸線に平行な前記チップの断面に、前記放電面との間の距離が１０μｍである第１の試験線を引いたときに、前記チップの結晶粒界と前記第１の試験線とが交わる、前記第１の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均Ａは２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、前記第１の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下であるスパークプラグ。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
軸線に沿って延びる軸孔が設けられた絶縁体と、
前記軸孔に配置された中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具に接続された接地電極と、を備え、
前記中心電極および前記接地電極の少なくとも一方は、Ｒｕを主成分とするチップを含み、
前記チップは、前記中心電極および前記接地電極の他方と前記軸線に垂直な方向に対向する放電面を含むスパークプラグであって、
前記放電面の重心を通り前記他方が対向する方向および前記軸線に平行な前記チップの断面に、前記放電面との間の距離が１０μｍである第１の試験線を引いたときに、前記チップの結晶粒界と前記第１の試験線とが交わる、前記第１の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均Ａは２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、前記第１の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下であるスパークプラグ。
【請求項３】
前記断面に、前記放電面につながる側面との間の距離が１０μｍである第２の試験線を引いたときに、前記チップの結晶粒界と前記第２の試験線とが交わる、前記第２の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均は２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下である請求項１又は２に記載のスパークプラグ。
【請求項４】
前記断面に、前記第１の試験線に垂直な第３の試験線を引いたときの、前記チップの結晶粒界と前記第３の試験線とが交わる、前記第３の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均Ｂで、前記平均Ａを除した値Ａ／Ｂは０．５以上２．０以下である請求項１又は２に記載のスパークプラグ。
【請求項５】
前記断面に、前記第１の試験線に垂直な直線を引き、前記チップの境界によって前記直線が切り取られてできる線分のうち最も短い線分の長さを前記チップの長さとしたときに、
前記チップのうち前記第１の試験線を含む前記チップの長さの半分の範囲に、前記第１の試験線と平行な第４の試験線を引いたときに、前記チップの結晶粒界と前記第４の試験線とが交わる、前記第４の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均は２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、前記第４の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下である請求項１又は２に記載のスパークプラグ。
【請求項６】
前記チップのうち前記第１の試験線を含まない前記チップの長さの半分の範囲に、前記第１の試験線と平行な第５の試験線を引いたときに、前記チップの結晶粒界と前記第５の試験線とが交わる、前記第５の試験線の単位長さ当たりの前記結晶粒界の数の平均は２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、前記第５の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下である請求項５記載のスパークプラグ。
【請求項７】
前記チップは、気孔率が１％以上７％以下である請求項１又は２記載のスパークプラグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明はＲｕを含むチップを備えるスパークプラグに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
中心電極および接地電極の少なくとも一方が、Ｒｕの単体もしくはＲｕ合金からなるチップを含む先行技術が特許文献１に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開平５－５４９５５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
Ｒｕは高温下において酸化揮発が顕著なため、先行技術はチップが消耗し易く、早期にスパークプラグの寿命が尽きるおそれがある。
【０００５】
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、チップの消耗を低減できるスパークプラグの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この目的を達成するための第１の態様は、軸線に沿って延びる軸孔が設けられた絶縁体と、軸孔に配置された中心電極と、絶縁体の外周に配置された主体金具と、主体金具に接続された接地電極と、を備え、中心電極および接地電極の少なくとも一方は、Ｒｕを主成分とするチップを含み、チップは、中心電極および接地電極の他方と軸線方向に対向する放電面を含む。放電面の重心を通り軸線に平行なチップの断面に、放電面との間の距離が１０μｍである第１の試験線を引いたときに、チップの結晶粒界と第１の試験線とが交わる、第１の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均Ａは２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、第１の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下である。
【０００７】
第２の態様は、軸線に沿って延びる軸孔が設けられた絶縁体と、軸孔に配置された中心電極と、絶縁体の外周に配置された主体金具と、主体金具に接続された接地電極と、を備え、中心電極および接地電極の少なくとも一方は、Ｒｕを主成分とするチップを含み、チップは、中心電極および接地電極の他方と軸線に垂直な方向に対向する放電面を含む。放電面の重心を通り他方が対向する方向および軸線に平行なチップの断面に、放電面との間の距離が１０μｍである第１の試験線を引いたときに、チップの結晶粒界と第１の試験線とが交わる、第１の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均Ａは２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、第１の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下である。
【０００８】
第３の態様は、第１又は第２の態様において、断面に、放電面につながる側面との間の距離が１０μｍである第２の試験線を引いたときに、チップの結晶粒界と第２の試験線とが交わる、第２の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均は２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下である。
【０００９】
第４の態様は、第１から第３の態様のいずれかにおいて、断面に、第１の試験線に垂直な第３の試験線を引いたときの、チップの結晶粒界と第３の試験線とが交わる、第３の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均Ｂで、平均Ａを除した値Ａ／Ｂは０．５以上２．０以下である。
【００１０】
第５の態様は、第１から第４の態様のいずれかにおいて、断面に、第１の試験線に垂直な直線を引き、チップの境界によって直線が切り取られてできる線分のうち最も短い線分の長さをチップの長さとしたときに、チップのうち第１の試験線を含むチップの長さの半分の範囲に、第１の試験線と平行な第４の試験線を引いたときに、チップの結晶粒界と第４の試験線とが交わる、第４の試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の数の平均は２０個／ｍｍ以上４００個／ｍｍ以下であり、第４の試験線が交わる結晶粒の周の長さの平均は６．５μｍ以上３２０μｍ以下である。
（【００１１】以降は省略されています）

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