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公開番号2025178134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2025067972
出願日2025-04-17
発明の名称電解液および該電解液を含む電池
出願人株式会社AESCジャパン
代理人個人
主分類H01M 10/0567 20100101AFI20251128BHJP(基本的電気素子)
要約【目的】電解液および該電解液を含む電池を提供する。
【解決手段】電解液は、溶媒、リチウム塩、および添加剤を含み、溶媒は、フッ素化溶媒で構成され、フッ素化溶媒は、フルオロエチレンカーボネートを含み、添加剤は、2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルを含む。電解液の総質量に対し、2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルの含有量は、0.01%~1.2%である。本発明の電解液は、フッ素化溶媒を溶媒として使用することにより電池に優れた耐高電圧性能を提供することを基礎として、さらに、FECと特定含有量のDTYPの相乗効果により正負極界面に優れた熱安定性を有するSEIとCEI膜を形成するため、電池が優れた高温貯蔵性能と高温サイクル性能を同時に兼ね備えるようにすることができる。
【選択図】なし



特許請求の範囲【請求項1】
溶媒、リチウム塩、および添加剤を含み、前記溶媒が、フッ素化溶媒で構成され、前記フッ素化溶媒が、フルオロエチレンカーボネートを含み、前記添加剤が、2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルを含み、
前記電解液の総質量に対し、前記2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルの含有量が、0.01%~1.2%である、電解液。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記フッ素化溶媒の質量に対し、前記フルオロエチレンカーボネートの含有量が、8%~12%である、請求項1に記載の電解液。
【請求項3】
前記添加剤が、さらに、テトラビニルシランを含む、請求項1または2に記載の電解液。
【請求項4】
前記電解液の総質量に対し、前記テトラビニルシランの含有量が、0.01%~1%である、請求項3に記載の電解液。
【請求項5】
前記2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルと前記テトラビニルシランの質量比が、(3~30):(1~10)である、請求項4に記載の電解液。
【請求項6】
前記フッ素化溶媒が、さらに、フルオロエチルメチルカーボネートおよび/または1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルを含む、請求項1に記載の電解液。
【請求項7】
前記フッ素化溶媒が、フルオロエチレンカーボネート、フルオロエチルメチルカーボネート、および1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルを含む、請求項6に記載の電解液。
【請求項8】
前記フルオロエチレンカーボネート、前記フルオロエチルメチルカーボネート、および前記1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルの混合質量比が、1:4:3である、請求項7に記載の電解液。
【請求項9】
前記電解液の総質量に対し、前記リチウム塩の含有量が、12%~20%である、請求項1に記載の電解液。
【請求項10】
前記リチウム塩が、ヘキサフルオロリン酸リチウムを含み、
前記電解液の総質量に対し、前記ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量が、8%~20%である、請求項9に記載の電解液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池技術の分野に属し、電解液および該電解液を含む電池に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、新エネルギー自動車市場の急速な発展により、二次アルカリ金属イオン電池を主とする動力電池の市場価値が爆発的に上昇した。しかしながら、現在商用化されている二次リチウムイオン電池のエネルギー密度は、すでにその理論的限界に近づいている。電気自動車購入者の走行距離に対する不安を根本的に解決するために、電池の電圧を上げることが直感的で実行可能な方法となっている。しかし、電池の電圧が上がるにつれて正極材料の酸化活性も高くなるため、構造が破壊されやすくなる。電解液は、高電圧で分解しやすく、特に、高温条件においては、電解液の副反応および電解液と正負極界面の副反応が激化するため、電池の急速な膨張、容量低下、サイクル性能の悪化を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、いかにして電池が高電圧において優れた高温性能を兼ね備えるようにするかが、本分野において早急に解決すべき技術課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、電解液を提供する。この電解液は、フッ素化溶媒を溶媒として使用することにより優れた耐高電圧性能を提供し、フルオロエチレンカーボネート(fluoroethylene carbonate, FEC)と特定含有量の2-チエニルメチルホスホン酸ジエチル(diethyl (thiophen-2-ylmethyl)phosphonate, DTYP)の相乗効果により正極界面と負極界面にそれぞれ優れた熱安定性を有するCEI膜とSEI膜を形成するため、電池が優れた高温貯蔵性能と高温サイクル性能を兼ね備えるようにすることができる。
【0005】
本発明は、さらに、電池を提供する。上述した電解液を含むことにより、この電池は、耐高電圧性能を有することを基礎として、さらに、優れた高温貯蔵性能と高温サイクル性能も兼ね備えることができる。
【0006】
本発明の第1の態様は、溶媒、リチウム塩、および添加剤を含む電解液を提供する。前記溶媒は、フッ素化溶媒で構成され、前記フッ素化溶媒は、フルオロエチレンカーボネートを含み、前記添加剤は、2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルを含む。
前記電解液の総質量に対し、前記2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルの含有量は、0.01%~1.2%である。
【0007】
1つの選択可能な実施形態において、フッ素化溶媒の質量に対し、前記フルオロエチレンカーボネートの含有量は、8%~12%である。
【0008】
1つの選択可能な実施形態において、前記添加剤は、さらに、テトラビニルシラン(tetravinyl silane, TVSI)を含む。
【0009】
1つの選択可能な実施形態において、前記電解液の総質量に対し、前記テトラビニルシランの含有量は、0.01%~1%である。
【0010】
1つの選択可能な実施形態において、前記2-チエニルメチルホスホン酸ジエチルと前記テトラビニルシランの質量比は、(3~30):(1~10)である。
(【0011】以降は省略されています)

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