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公開番号2025178092
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2025009838
出願日2025-01-23
発明の名称高分子試料分析装置
出願人フロンティア・ラボ株式会社
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類G01N 30/88 20060101AFI20251128BHJP(測定;試験)
要約【課題】パイログラムにおける異常ピークの出現頻度の低下を図りうる高分子試料分析装置を提供する。
【解決手段】高分子試料分析装置は、気相成分発生装置10と、第気相成分発生装置10に対して導入部を介して接続され、当該気相成分発生装置において前記試料から生成した気相成分混合物が導入される第1カラム21と、第1カラム21の導出口に対してのみ導入口が接続され、気相成分混合物を個々の気相成分に分離する第2カラム21と、第1カラム21および第2カラム22を収容する恒温槽20と、第2カラム22の導出口に対して接続され、第2カラム22において分離された個々の気相成分を検出する検出器40と、を備えている。第1カラム21の内側には液相が存在しない。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
試料としての高分子試料を加熱して気相成分混合物を発生させる気相成分発生装置と、
前記気相成分発生装置に対して導入部を介して接続され、当該気相成分発生装置において前記試料から生成した前記気相成分混合物が導入される、内面に液相が塗布されていない第1カラムと、
前記第1カラムの導出口に対してのみ導入口が接続され、前記気相成分混合物を個々の気相成分に分離する、内面に液相が塗布されている第2カラムと、
前記第1カラムおよび前記第2カラムを収容する恒温槽と、
前記第2カラムの導出口に対して接続され、前記第2カラムにおいて分離された個々の気相成分を検出する検出器と、
前記気相成分発生装置、前記導入部および前記恒温槽のそれぞれの温度を制御するための制御装置と、備えている
高分子試料分析装置。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
請求項1に記載の高分子試料分析装置において、
前記導入部に充填された充填剤を備えている
高分子試料分析装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の高分子試料分析装置において、
前記制御装置が、
前記気相成分発生装置の温度を40℃~1150℃の第1温度範囲に制御し、
前記導入部の温度を室温~450℃の第2温度範囲に制御し、
前記恒温槽の温度を、前記第2温度範囲の下限よりも低温の温度から、前記第2温度範囲に含まれる温度まで上昇させるように制御する
高分子試料分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック等の高分子試料を分析する高分子試料分析装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、例えば、図11に示されているように、気相成分発生装置10と、恒温槽20と、検出器40と、を備えている高分子試料分析装置(気相成分分析装置(ガスクロマトグラフ))が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
気相成分発生装置10(パイロライザ)は、高分子試料を加熱して当該試料を熱分解するまたは揮散させ、あるいは、試料を加熱して当該試料に含まれる成分を熱脱着させることにより気相成分混合物を発生させる。キャリアガス源(図示略)からキャリアガス供給路L1を通じて気相成分発生装置10に対して、He等の不活性ガスがキャリアガスとして供給される。恒温槽20(オーブン)は、分離カラム22を収容している。分離カラム22は、その導入口が気相成分発生装置10に対して導入部12を介して接続され、気相成分発生装置10において発生し、キャリアガスにより運ばれてきた気相成分混合物を個々の気相成分に分離する。導入部12に対して接続されたスプリットベントL2により、気相成分混合物の一部(例えば1~10%)が分離カラム22に導入される一方、残部(例えば90~99%)が外部に排出される。検出器40は、分離カラム22の導出口に対して接続され、当該分離カラム22で分離された個々の気相成分を検出する。検出器40は、例えば、質量分析検出器(MS)により構成される。
【0004】
当該構成の高分子試料分析装置によれば、図12に示されているように、恒温槽20の温度Θ
20
(ひいては分離カラム22の温度Θ
22
)が40℃(2分保持)→20℃/分→300℃と徐々に上昇するように制御される過程で、検出器40による気相成分の検出結果としてパイログラムが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許公報第5087564号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば、図12に示されているように、パイログラムにおいて低沸点成分(例えば、C10’のピークは鋭く対称的な形状の正常ピークである一方、中沸点成分(例えば、C20’)はゆっくりした立ち上がり形状の異常ピークである。また高沸点成分(例えば、C30’)の比較的大きいまたは高い主ピークは対称的な形状の正常ピークであるが、図12の右下には二点鎖線で囲まれているその立ち上がり側に小さい複数の異常ピークが存在することがわかる。図12の左下には、パイログラムにおける中沸点成分のピークが拡大されて示されているが、一点鎖線で囲まれているその立ち上がり側の裾部分が大きく盛り上がっていることがわかる。このような異常ピークの存在は、試料の同定と定量精度の低下を大きく招く可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は、パイログラムにおける異常ピークの出現頻度の低下を図りうる高分子試料分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記のようなパイログラムにおける異常ピークの出現のメカニズムについて考察した結果、図13A~図13Eに示されているようなメカニズムによるものではないかと推察した。図13A~図13Eには、低沸点成分(例えばC10’/白色分布図参照)、中沸点成分(例えばC20’/灰色分布図参照)および高沸点成分(例えばC30’/黒色分布図参照)のそれぞれの分離カラム22の内部空間における分布状態が模擬的にかつ時系列的に示されている。
【0009】
図13A左側には、試料から発生した気相成分混合物が、気相成分発生装置10から導入部12に導入された直後における、気相成分発生装置10から導入部12を経て分離カラム22の導入口から導出口までの温度プロファイルが示されている。この段階で、恒温槽20の温度Θ
20
が40℃に制御されている。気相成分発生装置10の温度Θ
10
(試料の周囲温度)が600℃に制御されている。導入部12の温度Θ
12
が300℃に制御されている。
【0010】
図13Aに示されているように、600℃で熱分解して生成した低沸点成分、中沸点成分および高沸点成分のそれぞれが分離カラム22の内部空間にほぼ同時に導入が理想的である。しかしそれらの熱分解成分の約10%程度は、主熱分解成分よりも少し先に導入されてパルス的な狭い導入バンド幅にはならない。ここで低沸点成分は比較的正常(分散が小さい略正規分布状態で)にパルス的はバンド幅で導入されるが、中沸点成分および高沸点成分は分離カラム22の導入口付近の温度Θ
22
が比較的低いために一時的に冷却捕集(コールドトラップ)される。しかし、中沸点成分および高沸点成分は分離カラムへの導入は沸点が異なるために、低沸点成分よりも瞬時ではなく分離カラム22に遅れて導入される。この導入が瞬時でないと成分ピークが異常ピークとなる。特に中沸点成分の一部が分離カラムへ先に入るあるは遅れてはいるとそれが異常ピークの原因となる。
(【0011】以降は省略されています)

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