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公開番号
2025177579
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024084546
出願日
2024-05-24
発明の名称
転がり軸受及び転がり軸受用転動部品
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/34 20060101AFI20251128BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】表面から40μmより浅い部分でも微小スポーリングの発生を抑制し、e-Axleのように電動化が進む装置や、多段化された自動変速機(AT)等で希薄な潤滑環境下で用いられる転がり軸受の長寿命化が図れるようにすることである。
【解決手段】 転がり軸受の外輪に相当する遊星歯車1、内輪に相当する軸2及び転動体3からなる転動部品について、その表面から深さ25μmまでのマイクロビッカース硬さが800~930Hv0.1であり、前記表面における圧縮残量応力の絶対値が850MPa以上であり、かつ前記表面のX線回折ピークの半価幅が6.0~6.7°である転動部品とし、これを用いた転がり軸受とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
表面から深さ25μmまでのマイクロビッカース硬さが800~930Hv0.1であり、前記表面における圧縮残量応力の絶対値が850MPa以上であり、かつ前記表面のX線回折ピークの半価幅が6.0~6.7°である転がり軸受用転動部品。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
上記転動部品の表面から50μmまでの表層部における残留オーステナイト量が、15~35体積%である請求項1に記載の転がり軸受用転動部品。
【請求項3】
上記転動部品の表面から50μmまでの表層部における旧オーステナイト結晶粒界の粒度番号(JISG0551)が、9~11である請求項1または2に記載の転がり軸受用転動部品。
【請求項4】
請求項1または2に記載の転がり軸受用転動部品を備えた転がり軸受。
【請求項5】
請求項3に記載の転がり軸受用転動部品を備えた転がり軸受。
【請求項6】
上記転がり軸受が、遊星歯車機構の遊星歯車を支持する転がり軸受である請求項4に記載の転がり軸受。
【請求項7】
上記転がり軸受が、遊星歯車機構の遊星歯車を支持する転がり軸受である請求項5に記載の転がり軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、転がり軸受及びその構成部品として転がり軸受に含まれる転動部品に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、転がり軸受には耐久性、すなわち長寿命化が求められるが、特定の潤滑環境下で高速回転する転がり軸受の長寿命化には、そのような使用状態に応じて、外輪、内輪もしくは軸または転動体に、特有の問題を克服することが求められる。
【0003】
例えば、自動車等に用いられるモーター等の主要部品をまとめたe-Axleや、多段化された自動変速機(AT)に用いられる転がり軸受は、高速回転での使用状態が想定されており、トルク損失を低く抑えるために、低粘度の潤滑油をできるだけ少量用いることが求められ、しかも軸受全体が高温になった状態や、潤滑油中に異物が混入した状態で使用される場合もある。
【0004】
このような過酷な使用条件で使用される転がり軸受の鋼製の転動部品の表面は、剥離現象が起きる可能性がある。
この剥離現象は、鋼製部品中に含まれている介在物を起点とする内部起点型の剥離によって起こる現象ではなく、表面に生じる微小スポーリングを起点とする剥離から生じる現象である。
微小スポーリングは、e-Axleや自動変速機等に汎用される遊星歯車機構における遊星歯車の内径面粗さが粗い場合、遊星歯車の軸を回転自在に支持する転がり軸受の転動部品に生じることが多い。
【0005】
特許第6211051号公報(特許文献1)には、航空機に使用される機械要素が安全に使用でき、ある程度の損傷に耐える長寿命の転がり軸受の部品になるように、窒化処理によって部品表面から40μmの深さの硬さを870HV0.3~1000HV0.3に限定して、転がり負荷を加えられた際の損傷ができるだけ拡大しないようにした転がり軸受部品が記載されている。
【0006】
また、特許文献1には、転がり軸受部品の表面に近い外側部分から内側部分に向かって窒素含有量が減少する「縁ゾーン」と、ほぼ一定の硬度を有する「コアゾーン」とが設けられており、深さ40μmにおける硬さが870~1000HV0.3であり、深さ300μmの硬さは深さ40μmにおける硬さよりも最大で250HV0.3小さいこと、また表面における圧縮残留応力の絶対値が500~1000MPaであり、前記縁ゾーンでは外側から内側に向かって圧縮残留応力が減少することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6211051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように特許文献1には、転がり軸受の外輪、内輪または転動体の表面から40μmの深さの位置における硬さを窒化処理によって高めているが、高温、高回転速度、異物混入潤滑のような過酷な使用条件下で使用される前記部品に生ずる微小スポーリングは、部品表面より40μmよりも浅い位置でも発生する現象であるので、微小スポーリングの発生を充分に防止することは困難であった。
【0009】
そこで、この発明の課題は、上記した従来技術の問題点を解決し、転がり軸受の転動部品の表面から40μmより浅い部分でも微小スポーリングの発生を抑制できようにし、例えばe-Axleの加減速機等のように電動化が進む装置や、多段化された自動変速機(AT)等で希薄な潤滑環境下で用いられる転がり軸受を長寿命化することである。
また、転がり軸受の使用条件として回転速度が9000rpm以上であり、かつ使用する潤滑油の動粘度が13cSt(40℃)以下または4cSt(100℃)以下であるような過酷な潤滑環境での使用、さらには急加減速が想定される使用条件でも転がり軸受の負荷に耐えて長寿命で使用できる転動部品であり、またはそれを用いた転がり軸受とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明では転がり軸受を構成する転動部品について、その表面から深さ25μmまでのマイクロビッカース硬さが800~930Hv0.1であり、前記表面における圧縮残量応力の絶対値が850MPa以上であり、かつ前記表面のX線回折ピークの半価幅が6.0~6.7°とした。
なお、ここでいう転がり軸受用転動部品とは、例えば転がり軸受に適用される内輪、外輪、転動体や内輪と摺動する軸またはそれらと一体化した部品を指す。また、転がり軸受用転動部品は、内輪や内輪と一体化した軸、外輪や遊星歯車のような外輪に相当する部品、及び転動体のうち、少なくとも転動体を含むものであることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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