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公開番号
2025173611
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-28
出願番号
2024079225
出願日
2024-05-15
発明の名称
転動部材及び転動部品
出願人
NTN株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20251120BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】水素脆性の発生が抑制された転動部材を提供する。
【解決手段】転動部材(10)は、表面を有する焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の転動部材であって、表面(10a,10b,10c,10d)に配置されている酸化物層(11)を備えている。酸化物層中には、酸化物粒子が分散している。酸化物層中における酸化物粒子の平均粒径は、0.2μm以下である。鋼は、0.80質量パーセント以上1.10質量パーセント以下の炭素、0.15質量パーセント以上0.50質量パーセント以下のシリコン、0.30質量パーセント以上0.70質量パーセント以下のマンガン及び1.30質量パーセント以上1.60質量パーセント以下のクロムを含み、かつ残部が鉄及び不可避不純物からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
表面を有する焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の転動部材であって、
前記表面に配置されている酸化物層を備え、
前記酸化物層中には、酸化物粒子が分散しており、
前記酸化物層中における前記酸化物粒子の平均粒径は、0.2μm以下であり、
前記鋼は、0.80質量パーセント以上1.10質量パーセント以下の炭素、0.15質量パーセント以上0.50質量パーセント以下のシリコン、0.30質量パーセント以上0.70質量パーセント以下のマンガン及び1.30質量パーセント以上1.60質量パーセント以下のクロムを含み、かつ残部が鉄及び不可避不純物からなる、転動部材。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
表面を有する焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の転動部材であって、
前記表面に配置されている酸化物層を備え、
前記酸化物層中には、酸化物粒子が分散しており、
前記酸化物層中における前記酸化物粒子の平均粒径は、0.2μm以下であり、
前記鋼は、0.80質量パーセント以上1.10質量パーセント以下の炭素、0.15質量パーセント以上0.50質量パーセント以下のシリコン、0.30質量パーセント以上0.70質量パーセント以下のマンガン、1.30質量パーセント以上1.60質量パーセント以下のクロム、0.50質量パーセント以下のモリブデン及び0.50質量パーセント以下のバナジウムを含み、かつ残部が鉄及び不可避不純物からなり、
前記酸化物層からの深さが5μm以下の領域における平均窒素濃度は、0.1質量パーセント以上である、転動部材。
【請求項3】
前記酸化物層中における前記酸化物粒子の面積率は、30パーセント以上である、請求項1に記載の転動部材。
【請求項4】
前記酸化物層中における前記酸化物粒子の面積率は、30パーセント以上である、請求項2に記載の転動部材。
【請求項5】
前記酸化物層からの深さが100μm以下の領域における残留オーステナイト量は、10体積パーセント未満である、請求項1に記載の転動部材。
【請求項6】
前記酸化物層からの深さが100μm以下の領域における残留オーステナイト量は、10体積パーセント未満である、請求項2に記載の転動部材。
【請求項7】
前記酸化物層からの深さが100μm以下の領域には、析出物が2.0パーセント以上の面積率で分散しており、
前記析出物は、クロム、バナジウム、マンガン又はシリコンを主成分としている、請求項2に記載の転動部材。
【請求項8】
転動部品であって、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の前記転動部材を備える、転動部品。
【請求項9】
前記転動部品は、転がり軸受である、請求項8に記載の転動部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転動部材及び転動部品に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、転がり軸受等の転動部品の使用条件が過酷になっている。より具体的には、潤滑油の量が低減されたり潤滑油の粘度が低下したりすることにより軌道面に十分な油膜が形成されず、潤滑油に起因して水素脆性が引き起こされることがある。また、近年の省エネルギー化を背景に、燃料電池車や水素ガスエンジン等の開発が推進され、動力源として水素の利用が進められている。これらの機器でも、転動部品が水素ガスに曝されることにより、水素脆化が引き起こされることがある。
【0003】
従来の転動部品の例としては、例えば特許文献1(特開2009-7614号公報)、特許文献2(特許第6735589号公報)及び特許文献3(特許第6356881号公報)に記載されている転動部品が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-7614号公報
特許第6735589号公報
特許第6356881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1から特許文献3に記載の転動部品は、水素脆性の抑制に改善の余地がある。本発明は、水素脆性の発生が抑制された転動部材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の転動部材は、表面を有する焼入れ及び焼戻しが行われた鋼製の転動部材であって、表面に配置されている酸化物層を備える。酸化物層中には、酸化物粒子が分散している。酸化物層中における酸化物粒子の平均粒径は、0.2μm以下である。鋼は、0.80質量パーセント以上1.10質量パーセント以下の炭素、0.15質量パーセント以上0.50質量パーセント以下のシリコン、0.30質量パーセント以上0.70質量パーセント以下のマンガン及び1.30質量パーセント以上1.60質量パーセント以下のクロムを含み、かつ残部が鉄及び不可避不純物からなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の転動部材によると、水素脆性の発生を抑制可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
内輪10の断面図である。
内輪10の拡大断面図である。
内輪10の製造工程図である。
転がり軸受100の断面図である。
サンプル1の表面SEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面では、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0010】
実施形態に係る転動部材を説明する。ここで、転動部品とは、回転しながら動力を伝達する部品である。転動部品の具体例としては、転がり軸受、ボールねじ、ドライブシャフト、カムフォロア、歯車が挙げられる。転動部材は、転動部品に用いられる部材である。なお、転がり軸受には、ハブベアリングも含まれる。実施形態に係る転動部品は、水素利用機器に用いられる転動部品であることが好ましい。以下においては、実施形態に係る転動部材の具体例として、転がり軸受の軌道輪(内輪10)を説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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