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公開番号
2025176753
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024083029
出願日
2024-05-22
発明の名称
不織布およびその製造方法、ならびに調湿材、積層体
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D04H
3/011 20120101AFI20251128BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】 本発明は、ポリエチレングリコールを共重合したポリエステルを用い、不織布の密度制御によって、吸放湿性に優れ、自立調湿性と寸法安定性を両立する調湿材に適用される不織布を提供することを課題とする。
【解決手段】 ポリエステルを含む繊維で構成されてなる不織布であって、前記ポリエステルは、数平均分子量1000以上35000以下のポリエチレングリコールが5質量%以上70質量%以下共重合された共重合ポリエステルであり、前記不織布の密度が0.01g/cm
3
以上0.15g/cm
3
未満である、不織布により解決される。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステルを含む繊維で構成されてなる不織布であって、
前記ポリエステルは、数平均分子量1000以上35000以下のポリエチレングリコールを5質量%以上70質量%以下共重合した共重合ポリエステルであり、
前記不織布の密度が0.01g/cm
3
以上0.15g/cm
3
未満である、不織布。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記共重合ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコールのエステル化反応物の繰り返し単位からなるポリエステル構造を有し、該アルキレングリコールが1,4-ブタンジオールである、請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
前記繊維は、湿潤状態での繊維径変化が1.01倍以上2.50倍以下である、請求項1または2に記載の不織布。
【請求項4】
前記不織布は、3次元的に絡合されている、請求項1または2に記載の不織布。
【請求項5】
前記不織布は、ハロゲン化アルカリ金属、ハロゲン化アルカリ土類金属、ハロゲン化アンモニウム、ベタインの群から選択される1種以上の化合物を含有し、該化合物の含有量が0.1質量%以上5.0質量%以下である、請求項1または2に記載の不織布。
【請求項6】
前記不織布は、以下の式1を満たす、請求項1または2に記載の不織布。
(MR
2
-MR
1
)×m≧10 ・・・(式1)
ここで、MR
2
は、不織布の、雰囲気温度:30℃、湿度90%RHの時の吸湿率、
MR
1
は、不織布の、雰囲気温度:20℃、湿度65%RHの時の吸湿率であり、
mは、不織布の目付(g/m
2
)である。
【請求項7】
前記不織布は、長繊維不織布である、請求項1または2に記載の不織布。
【請求項8】
請求項1または2に記載の不織布を含む、調湿材。
【請求項9】
請求項8に記載の調湿材と断熱材とを備えてなる、積層体。
【請求項10】
数平均分子量1000以上35000以下のポリエチレングリコールを5質量%以上70質量%以下共重合した共重合ポリエステルを紡糸口金から溶融紡糸して繊維を形成する工程と、
前記繊維を移動捕集面上に堆積させて繊維ウェブを形成する工程と、を有し、
密度が0.01g/cm
3
以上0.15g/cm
3
未満である不織布を形成する、請求項1記載の不織布の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立調湿性と寸法安定性とを両立せしめる不織布に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年の住宅は、エネルギー使用量の低減と快適な居住環境を提供するため高気密、高断熱化が進んでいる。例えば、高気密化には壁の内側や床下などへ防湿シート、気密テープ、断熱材が用いられている。また、高断熱化には外壁や床下、天井裏などへ断熱材が用いられている。
【0003】
高気密・高断熱化住宅は、屋外との空気の出入りを最小限にしているため、壁等の建築資材内での内部結露が課題として挙げられる。内部結露は、吸放湿素材である珪藻土やシリカゲルなどの多孔質材料を適用することで抑制できるが、吸湿量が過剰となると居住空間内が低湿度となる「過乾燥」の状態となる。そのため、吸放湿素材には、吸湿性のみならず、自立的に居住空間を適正湿度に導く自立調湿性を有することが重要である。
【0004】
また、吸放湿素材は壁の内側等の限られた空間に用いるため、吸放湿時の見掛け寸法の変化を抑制することが重要である。しかし、吸湿量を高くすると吸湿時に膨潤しすぎて吸放湿素材近傍の断熱材等も吸湿し、内部結露の原因となる。すなわち、吸放湿素材は、自立調湿性と寸法安定性をバランスよく整えることが重要である。
【0005】
これまでに、吸放湿素材として天然の木材、珪藻土塗り壁、パネル状の壁材や種々の不織布などが提案されており、その中で、柔軟性が高く様々な形状に適用可能である素材として不織布が着目されている。このような不織布としては、例えば、特許文献1では、ポリアルキレングリコールを共重合した熱可塑吸水性樹脂を含有している吸水性繊維から構成されることを特徴とする吸水性不織布が提案されている。そして、これによれば、強度を大きく損なうことなく、高い吸水性、保水性を有しており、吸水、吸放湿性を要求される用途に好適に利用できることが記載されている。
【0006】
また、特許文献2では、吸水吸湿繊維と有機化学繊維とが熱接着材により固着された、密度かつ目付が特定の範囲の不織布である吸湿性繊維構造体が提案されている。そして、これによれば、吸湿量および吸湿速度のいずれにも優れ、洗濯耐久性を備える吸湿性繊維構造体を提供することができることが記載されている。
【0007】
そして、特許文献3では、二種以上の繊維からなり、そのうち少なくとも一種が熱接着性繊維であることを特徴とする建材が提案されている。そして、これによれば、高い空隙率を持ちながら高い剛性を有し、しかも軽量で施工性に優れるとともに、吸放湿性繊維を利用することにより高い調湿性も有することができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-299424号公報
特開2020-76176号公報
特開2009-97207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1記載の技術は、ポリアルキレングリコールを共重合した吸水性熱可塑樹脂を含有してなる吸水性繊維から構成される不織布であり、その吸水性繊維が特定の含有量であれば、吸水性および保水性には優れたものとなり得るが、そうであったとしても、そのような吸水性熱可塑性樹脂は、樹脂内部に水分を抱き込みやすく、放湿しにくい構造であるため、自立調湿性および寸法安定性には劣るという課題を有している。
【0010】
特許文献2記載の技術は、吸放湿性繊維として架橋アクリレート系繊維とポリエステル繊維を熱接着剤で固定した不織布であり、特許文献3記載の技術は、吸放湿性繊維として架橋アクリレート系繊維、熱接着繊維として芯鞘型のポリエステル繊維、補強繊維としてポリエステル繊維との混繊不織布であり、特許文献2、3ともにポリエステル繊維との混繊不織布であり、ポリエステル繊維の含有量が多いため、一定の寸法安定性を有するものの、架橋アクリレート系繊維は放湿性が低いため、自立調湿性には劣るという課題を有している。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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