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公開番号2025176610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-04
出願番号2024082883
出願日2024-05-21
発明の名称テレフタル酸の製造方法及び被処理物の分解方法
出願人太陽ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07C 51/09 20060101AFI20251127BHJP(有機化学)
要約【課題】反応器の汚染を抑制しながら、収率良く、ポリエチレンテレフタレートを含む被処理物からテレフタル酸を製造できる、テレフタル酸の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品であって、硬化性樹脂組成物又はその硬化物が付着した成形品を含む被処理物を、一価アルコール、水及び無機強塩基の存在下、70℃未満の温度で加水分解する加水分解工程を含む、テレフタル酸の製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品であって、硬化性樹脂組成物又はその硬化物が付着した成形品を含む被処理物を、一価アルコール、水及び無機強塩基の存在下、70℃未満の温度で加水分解する加水分解工程を含む、テレフタル酸の製造方法。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品がフィルムである、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項3】
前記一価アルコールが、炭素原子数1以上12以下の一価アルコールである、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項4】
前記無機強塩基が、アルカリ金属水酸化物である、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項5】
前記加水分解工程において、ハロゲン化溶媒の存在しない条件下で加水分解を行う、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項6】
前記被処理物が、さらにポリオレフィンを含む、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項7】
前記加水分解工程が、前記被処理物、前記一価アルコール及び前記無機強塩基を混合して混合物を得、次いで前記混合物と前記水を混合することを含む、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項8】
前記加水分解工程の生成物をろ過してろ液を得る、ろ過工程と、
前記ろ液に酸を加えた後、ろ過してテレフタル酸を分離する、分離工程と、をさらに含む、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項9】
前記硬化性樹脂組成物又はその硬化物が、ソルダーレジスト組成物に由来する、請求項1に記載のテレフタル酸の製造方法。
【請求項10】
ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品であって、硬化性樹脂組成物又はその硬化物が付着した成形品を含む被処理物の分解方法であって、一価アルコール、水及び無機強塩基の存在下、70℃未満の温度で加水分解する加水分解工程を含む、被処理物の分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、テレフタル酸の製造方法及び被処理物の分解方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
昨今の環境問題の高まりから、ポリエチレンテレフタレートを含む廃棄物を処理して再利用することが検討されている。このような再利用の方法の一つとして、種々のケミカルリサイクルが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、異物混合されたポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂廃棄物をアルカリ存在下に加水分解するに際し、反応温度を140~200℃の範囲に保持することを特徴とするPET樹脂廃棄物の化学的処理方法が開示されている。
また、特許文献2では、ポリエチレンテレフタレートとテレフタル酸ジメチルとメタノールとからなる均一相中のポリエチレンテレフタレートを、メタノールが液相で存在できる加圧下で加熱解重合であり、該解重合の進行中にさらにメタノールを添加するポリエチレンテレフタレートのモノマー化法が開示されている。加熱解重合の温度は、具体的には200~250℃とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-21374号公報
特開2000-072720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気・電子部品の分野では、ポリエチレンテレフタレートを基材として含む各種フィルムが部品の製造のために使用され、使用済みのフィルムの再利用が検討されている。
例えば、ソルダーレジストのドライフィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ソルダーレジスト組成物からなる層を備え、場合により、その上に、保護フィルムとしてポリオレフィンフィルム等を備える。
このような構造のソルダーレジストのドライフィルムは、保護フィルムを剥離した後、回路基板等の処理対象物上にソルダーレジスト組成物からなる層が接するようにして配置し、ポリエチレンテレフタレートフィルム側から光照射してソルダーレジスト組成物からなる層を光硬化させ、その後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離する。この剥離したポリエチレンテレフタレートフィルムには、ソルダーレジスト組成物やソルダーレジスト組成物の硬化物(これらをまとめて「レジスト成分」ともいう。)が付着していることがある。このようなポリエチレンテレフタレートフィルムが使用済みフィルムとして廃棄されるが、この廃棄物には使用時にあわせて剥離された保護フィルムであるポリオレフィンフィルム等が含まれることもある。
【0006】
特許文献1及び特許文献2に記載された方法で、レジスト成分等が付着したポリエチレンテレフタレートフィルムを被処理物として処理した場合、反応温度が高温であるため、被処理物に付着したレジスト成分等が反応して反応器が汚染されてしまうという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、反応器の汚染を抑制しながら、収率良く、ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有し、さらに硬化性樹脂組成物又はその硬化物を含有する被処理物からテレフタル酸を製造できる、テレフタル酸の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、反応器の汚染を抑制しながら、収率良く、ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有し、さらに硬化性樹脂組成物又はその硬化物を含有する被処理物の分解方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、テレフタル酸の製造方法について検討を進め、一価アルコール、水及び無機強塩基の存在下において、70℃未満の温度で、ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品であって、硬化性樹脂組成物又はその硬化物が付着した成形品を含む被処理物を、加水分解することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
上記課題を解決する本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
【0010】
[1] ポリアルキレンテレフタレートを主成分として含有する成形品であって、硬化性樹脂組成物又はその硬化物が付着した成形品を含む被処理物を、一価アルコール、水及び無機強塩基の存在下、70℃未満の温度で加水分解する加水分解工程を含む、テレフタル酸の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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