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公開番号
2025176326
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-04
出願番号
2024082385
出願日
2024-05-21
発明の名称
熱処理システム
出願人
株式会社豊田中央研究所
,
株式会社ジェイテクト
代理人
個人
,
個人
主分類
F27D
7/06 20060101AFI20251127BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】複雑な装置およびその制御を要することなく好適な処理用ガスを回収することができる熱処理システムを提供する。
【解決手段】熱処理システムは、被処理物を処理用ガス中で熱処理する熱処理部と、熱処理部に処理用ガスを供給する供給流路と、熱処理部から処理用ガスを外部に排気する排気流路と、排気流路から分岐するとともに供給流路に接続され、排気流路から処理用ガスを回収する回収流路と、外部に排気される処理用ガスの流量を調整可能な排気調整弁と、回収する処理用ガスの流量を調整可能な回収調整弁と、熱処理システムを制御する制御部と、を備え、制御部は、熱処理部における処理用ガス中の対象成分の濃度である指標濃度が濃度閾値よりも低い場合、排気調整弁を開弁させつつ回収調整弁を閉弁させ、指標濃度が濃度閾値以上である場合、排気調整弁および回収調整弁のうち少なくとも回収調整弁を開弁させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱処理システムであって、
被処理物を収容可能であり、前記被処理物を処理用ガス中で熱処理する熱処理部と、
前記熱処理部に前記処理用ガスを供給する供給流路と、
前記熱処理部から前記処理用ガスを外部に排気する排気流路と、
前記排気流路から分岐するとともに前記供給流路に接続され、前記排気流路から前記処理用ガスを回収する回収流路と、
前記排気流路のうち前記回収流路が分岐した位置よりも下流側の部分に設けられ、前記外部に排気される前記処理用ガスの流量を調整可能な排気調整弁と、
前記回収流路に設けられ、回収する前記処理用ガスの流量を調整可能な回収調整弁と、
前記熱処理システムを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記熱処理部における前記処理用ガス中の対象成分の濃度である指標濃度が濃度閾値よりも低い場合、前記排気調整弁を開弁させつつ前記回収調整弁を閉弁させ、
前記指標濃度が前記濃度閾値以上である場合、前記排気調整弁および前記回収調整弁のうち少なくとも前記回収調整弁を開弁させる、熱処理システム。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の熱処理システムであって、さらに、
前記回収流路に設けられ、前記排気流路から回収された前記処理用ガスを貯留可能であるとともに貯留した前記処理用ガスを前記供給流路に送出可能なガスタンクと、
前記ガスタンク内の圧力を測定する第1圧力測定部と、を備え、
前記制御部は、
前記指標濃度が前記濃度閾値よりも低い場合、もしくは、前記ガスタンク内の圧力である指標圧力が第1圧力閾値以上である場合、前記排気調整弁を開弁させつつ前記回収調整弁を閉弁させ、
前記指標濃度が前記濃度閾値以上であって、且つ、前記指標圧力が前記第1圧力閾値よりも低い場合、前記排気調整弁および前記回収調整弁のうち少なくとも前記回収調整弁を開弁させる、熱処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の熱処理システムであって、さらに、
前記処理用ガスを生成して前記供給流路に送出する生成部を備え、
前記制御部は、
前記指標圧力が前記第1圧力閾値以上である場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を停止させつつ前記ガスタンクから前記供給流路に前記処理用ガスを送出させ、
前記指標圧力が前記第1圧力閾値よりも低い場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を実行させつつ前記指標濃度および前記指標圧力に応じて調整された流量の前記処理用ガスを前記ガスタンクから前記供給流路に送出させる、熱処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の熱処理システムであって、
前記制御部は、前記生成部から前記供給流路へ送出される前記処理用ガスの流量および前記ガスタンクから前記供給流路へ送出される前記処理用ガスの流量と、前記ガスタンクに貯留された前記処理用ガス中の対象成分の濃度と、を用いて前記指標濃度を推定する、熱処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の熱処理システムであって、さらに、
前記処理用ガスを生成して前記供給流路に送出する生成部と、
前記供給流路のうち前記回収流路が接続した位置に設けられ、前記生成部で生成された前記処理用ガスおよび前記排気流路から回収された前記処理用ガスを貯留可能であるとともに貯留した前記処理用ガスを前記供給流路に送出可能なガスタンクと、
前記ガスタンク内の圧力を測定する第1圧力測定部と、を備え、
前記制御部は、
前記ガスタンク内の圧力である指標圧力が第1圧力閾値以上である場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を停止させつつ前記回収調整弁を閉弁させ、
前記指標圧力が前記第1圧力閾値よりも低い場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を実行させつつ前記指標濃度および前記指標圧力に応じて前記回収調整弁の開度を調整する、熱処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の熱処理システムであって、
前記制御部は、前記ガスタンクから前記供給流路へ送出される前記処理用ガスの流量と、前記ガスタンクに貯留された前記処理用ガス中の対象成分の濃度と、を用いて前記指標濃度を推定する、熱処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の熱処理システムであって、さらに、
前記熱処理部内の圧力を測定する第2圧力測定部と、を備え、
前記供給流路のうち前記回収流路が接続した位置よりも下流側の部分に設けられ、前記熱処理部に供給される前記処理用ガスの流量である供給流量を調整可能な供給調整弁を備え、
前記制御部は、受信した指示信号もしくは前記熱処理部内の圧力が第2圧力閾値よりも高いか否かに応じて、前記供給調整弁の開度、前記排気調整弁の開度および前記回収調整弁の開度を制御することにより、前記熱処理部から送出される前記処理用ガスの流量および前記供給流量を調整する、熱処理システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱処理システムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
熱処理システムは、被処理物を処理用ガス中で熱処理するためのシステムである。例えば、特許文献1には、処理用ガスとして、CO(一酸化炭素)ガス、H
2
(水素)ガス、N
2
(窒素)ガス、CO
2
(二酸化炭素)ガス、H
2
O(水分)等を含む変成ガスを用いて被処理物に浸炭処理を行う浸炭処理装置を備えた熱処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5478007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された熱処理システムにおいて、浸炭処理装置から排気されたガスはリサイクル装置によって変性ガスと同等の精製ガスとその残渣のオフガスとに分離される。そして、分離された精製ガスは浸炭処理に再利用される。しかし、このようなリサイクル装置は、装置構成およびその制御が複雑になる傾向がある。このため、複雑な装置およびその制御を要することなく好適な処理用ガスを回収することが可能な技術が要望されていた。
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、複雑な装置およびその制御を要することなく好適な処理用ガスを回収することができる熱処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、熱処理システムが提供される。この熱処理システムは、被処理物を収容可能であり、前記被処理物を処理用ガス中で熱処理する熱処理部と、前記熱処理部に前記処理用ガスを供給する供給流路と、前記熱処理部から前記処理用ガスを外部に排気する排気流路と、前記排気流路から分岐するとともに前記供給流路に接続され、前記排気流路から前記処理用ガスを回収する回収流路と、前記排気流路のうち前記回収流路が分岐した位置よりも下流側の部分に設けられ、前記外部に排気される前記処理用ガスの流量を調整可能な排気調整弁と、前記回収流路に設けられ、回収する前記処理用ガスの流量を調整可能な回収調整弁と、前記熱処理システムを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記熱処理部における前記処理用ガス中の対象成分の濃度である指標濃度が濃度閾値よりも低い場合、前記排気調整弁を開弁させつつ前記回収調整弁を閉弁させ、前記指標濃度が前記濃度閾値以上である場合、前記排気調整弁および前記回収調整弁のうち少なくとも前記回収調整弁を開弁させる。
【0008】
この構成によれば、熱処理部から排気流路に送出された処理用ガスを、回収流路を介して供給流路に戻すことができるため、処理用ガスを再利用することができる。したがって、被処理物の熱処理のために生成すべき処理用ガスの量を削減することができるため、処理用ガスの生成に必要な原料ガスの消費量を削減することができる。また、この構成によれば、指標濃度が濃度閾値よりも低い場合には回収調整弁を閉弁することによって排気流路から処理用ガスを回収させない。一方、指標濃度が濃度閾値以上である場合には回収調整弁を開弁することによって排気流路から処理用ガスを回収させるため、回収される処理用ガス中の対象成分の濃度は濃度閾値以上である。したがって、熱処理部から送出された処理用ガスを精製するための複雑な装置およびその制御を要することなく、好適に対象成分を含んだ処理用ガスを回収することができる。
【0009】
(2)上記形態の熱処理システムにおいて、さらに、前記回収流路に設けられ、前記排気流路から回収された前記処理用ガスを貯留可能であるとともに貯留した前記処理用ガスを前記供給流路に送出可能なガスタンクと、前記ガスタンク内の圧力を測定する第1圧力測定部と、を備え、前記制御部は、前記指標濃度が前記濃度閾値よりも低い場合、もしくは、前記ガスタンク内の圧力である指標圧力が第1圧力閾値以上である場合、前記排気調整弁を開弁させつつ前記回収調整弁を閉弁させ、前記指標濃度が前記濃度閾値以上であって、且つ、前記指標圧力が前記第1圧力閾値よりも低い場合、前記排気調整弁および前記回収調整弁のうち少なくとも前記回収調整弁を開弁させてもよい。
この構成によれば、指標濃度が濃度閾値よりも低い場合に加えて、指標圧力が第1圧力閾値以上である場合にも回収調整弁を閉弁することによって排気流路から処理用ガスを回収させない。指標圧力が第1圧力閾値である場合、一定量の処理用ガスがガスタンクに貯留されているとみなされる。したがって、このような場合には処理用ガスを回収させないことによって、処理用ガスがガスタンクに過剰に貯留されるのを防止することができる。また、この構成によれば、指標濃度が濃度閾値以上であって、且つ、指標圧力が第1圧力閾値よりも低い場合に回収調整弁を開弁することによって排気流路から処理用ガスを回収させる。このため、一定量よりも少量の処理用ガスが貯留されているガスタンクに対して、好適に対象成分を含んだ処理用ガスを貯留させることができる。
【0010】
(3)上記形態の熱処理システムにおいて、さらに、前記処理用ガスを生成して前記供給流路に送出する生成部を備え、前記制御部は、前記指標圧力が前記第1圧力閾値以上である場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を停止させつつ前記ガスタンクから前記供給流路に前記処理用ガスを送出させ、前記指標圧力が前記第1圧力閾値よりも低い場合、前記生成部による前記処理用ガスの生成を実行させつつ前記指標濃度および前記指標圧力に応じて調整された流量の前記処理用ガスを前記ガスタンクから前記供給流路に送出させてもよい。
この構成によれば、指標圧力が第1圧力閾値以上である場合、生成部からは供給流路に処理用ガスを送出させずに、ガスタンクからのみ供給流路に処理用ガスを送出させる。また、この構成によれば、指標圧力が第1圧力閾値よりも低い場合、生成部から供給流路に処理用ガスを送出させつつ、ガスタンクからも指標濃度および指標圧力に応じて調整された流量の処理用ガスを供給流路に送出させる。したがって、指標濃度および指標圧力に応じてガスタンクから供給流路に処理用ガスが送出され得ることから、生成部からのみ供給流路に処理用ガスを送出可能な形態と比べて、処理用ガスの生成に必要な原料ガスの消費量を削減することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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