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公開番号
2025176945
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024083366
出願日
2024-05-22
発明の名称
分離方法、分離装置及び電極の製造方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
B09B
5/00 20060101AFI20251128BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】集電体と電極合材とをより効率よく分離する。
【解決手段】分離方法は、集電体と集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で加熱処理を行う加熱工程と、加熱処理後の処理対象電極に対し処理液中で超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理を行い集電体と電極合材とを分離する超音波工程と、を含む。分離装置は、集電体と集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し加熱処理を行う加熱部と、加熱処理後の処理対象電極に対し処理液中で超音波処理を行い集電体と電極合材とを分離する超音波部と、酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で加熱処理を行うように加熱部を制御し、超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理を行うように超音波部を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
集電体と前記集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で加熱処理を行う加熱工程と、
前記加熱処理後の前記処理対象電極に対し処理液中で超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理を行い前記集電体と前記電極合材とを分離する超音波工程と、
を含む、分離方法。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記加熱工程では、前記酸素含有雰囲気の酸素濃度が3%以下のとき、前記加熱温度範囲が250℃以上で前記加熱処理を行う、請求項1に記載の分離方法。
【請求項3】
前記加熱工程では、前記酸素含有雰囲気の酸素濃度が1%以上で前記加熱処理を行う、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項4】
前記加熱工程では、前記加熱温度範囲が400℃以下で前記加熱処理を行う、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項5】
前記加熱工程では、前記加熱処理を2分以上行う、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項6】
前記処理対象電極は、前記水系結着材としてスチレンブタジエン共重合体及びカルボキシメチルセルロースを含む、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項7】
前記処理対象電極は、前記電極合材の層の厚みが50μm以上である、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項8】
前記処理対象電極は、電極活物質としてLiFePO
4
を含む、請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項9】
集電体と前記集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し加熱処理を行う加熱部と、
前記加熱処理後の前記処理対象電極に対し処理液中で超音波処理を行い前記集電体と前記電極合材とを分離する超音波部と、
酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で前記加熱処理を行うように前記加熱部を制御し、超音波の周波数をスイープさせながら前記超音波処理を行うように前記超音波部を制御する制御部と、
を備えた、分離装置。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の分離方法で得られた電極合材及び集電体の少なくとも一方を用いて新たな電極を作製する電極作製工程を含む、電極の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、分離方法、分離装置及び電極の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電池のリサイクルにあたり集電体と電極合材とを分離させる手法として、電極に対して水中で超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この方法では、有機溶剤や水溶液の化学的作用ではなく、超音波のキャビテーション効果を用いた物理的作用を利用している。そして、水を用い、超音波の周波数をスイープさせることで、集電体と電極合材とを効率よく高精度に分離できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-102744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した手法では、電極合材層が厚い電極や高密度な電極を処理する場合などに、集電体と電極合材との分離に時間がかかることがあり、集電体と電極合材とをより効率よく分離することが望まれていた。
【0005】
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、集電体と電極合材とをより効率よく分離することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明者らは、水系結着材を含む電極合材層を有する処理対象電極に対して、酸素含有雰囲気下200℃以上の加熱温度範囲で加熱処理を行った後、処理液中で超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理を行うと、集電体と電極合材とを効率よく分離できることを見いだし、本開示を完成するに至った。
【0007】
即ち、本開示の分離方法は、
集電体と前記集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で加熱処理を行う加熱工程と、
前記加熱処理後の前記処理対象電極に対し処理液中で超音波の周波数をスイープさせながら超音波処理を行い前記集電体と前記電極合材とを分離する超音波工程と、
を含むものである。
【0008】
また、本開示の分離装置は、
集電体と前記集電体上に形成され水系結着材を含む電極合材とを備えた処理対象電極に対し加熱処理を行う加熱部と、
前記加熱処理後の前記処理対象電極に対し処理液中で超音波処理を行い前記集電体と前記電極合材とを分離する超音波部と、
酸素含有雰囲気下200℃以上の所定の加熱温度範囲で前記加熱処理を行うように前記加熱部を制御し、超音波の周波数をスイープさせながら前記超音波処理を行うように前記超音波部を制御する制御部と、
を備えたものである。
【0009】
また、本開示の電極の製造方法は、
上述した分離方法で得られた電極合材及び集電体の少なくとも一方を用いて新たな電極を作製する電極作製工程を含むものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の分離方法及び分離装置では、集電体と電極合材とをより効率よく分離することができる。また、この分離方法で得られた電極合材及び集電体の少なくとも一方を用いて新たな電極を作製する本開示の電極の製造方法では、処理対象電極から新たな電極を効率よく製造できる。このような効果が得られる理由は、例えば、以下のように推察される。この分離方法、分離装置及び電極の製造方法では、処理液中での超音波処理に先立って、所定の加熱温度範囲で加熱処理を行う。これにより、電極合材に含まれる水系結着材の少なくとも一部が分解し、電極合材と集電体との結着力や、電極合材内の粒子(活物質や導電材など)どうしの結着力が低下する。また、酸素含有雰囲気下で加熱処理を行うことで、水系結着材の酸化分解が促進されたり、集電体表面に酸化物層が生成したりして、電極合材と集電体との密着性が低下する。これらの相乗効果により集電体と電極合材とを効率よく分離することができると推察される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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