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公開番号2025175876
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2024082189
出願日2024-05-20
発明の名称硬化性組成物及び反応生成物
出願人学校法人東京理科大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08G 59/40 20060101AFI20251126BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】光照射によるパターニングが可能な硬化性組成物を提供する。
【解決手段】光塩基発生剤と、塩基増殖剤と、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール及びポリフェニレンエーテルからなる群より選択される少なくとも一つのポリマーと、多官能エポキシ化合物とを含む硬化性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
光塩基発生剤と、
塩基増殖剤と、
ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール及びポリフェニレンエーテルからなる群より選択される少なくとも一つのポリマーと、
多官能エポキシ化合物とを含む硬化性組成物。
続きを表示（約 580 文字）【請求項２】
光塩基発生剤は、ニトロベンジル骨格を有するカルバメート、クマル酸アミド骨格を有する化合物、及び、塩基とカルボン酸との塩であるイオン型塩基発生剤からなる群より選択される少なくとも１種である請求項１に記載の硬化性組成物。
【請求項３】
前記塩基増殖剤は、塩基の作用で分解し、アミノピリジン骨格を含む塩基を発生する化合物である請求項１に記載の硬化性組成物。
【請求項４】
前記塩基増殖剤は、塩基の作用で分解し、４－メチルアミノピリジンを発生する化合物である請求項１に記載の硬化性組成物。
【請求項５】
多官能エポキシ化合物は、１，３，５－トリス（３－オキシラニルプロピル）－１，３，５－トリアジン－２，４，６（１Ｈ，３Ｈ，５Ｈ）－トリオンを含む請求項１に記載の硬化性組成物。
【請求項６】
前記ポリマーは、下記の一般式（Ａ）で表される構造単位を含むポリイミドを含む請求項１に記載の硬化性組成物。
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一般式（Ａ）中、Ｒは、４価の有機基を表し、Ｒ’は２価の有機基を表す。
【請求項７】
請求項１～請求項６のいずれか１項に記載の硬化性組成物を反応させて得られる反応生成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、硬化性組成物及び反応生成物に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
光の照射によって重合する光重合性材料は、比較的簡単な操作で重合反応の精密な制御が可能であることから、広く実用化されており、例えば、電子材料分野、印刷材料分野等で重要な位置を占めている。
光重合性材料としては、例えば、露光によりラジカル種を発生する光開始剤と、ラジカル重合性のモノマー又はオリゴマーと、を含有するラジカル重合系の樹脂組成物、露光により酸を発生する光酸発生剤と、酸の作用により重合するモノマー又はオリゴマーと、を含有する酸触媒系の樹脂組成物等が、これまで盛んに検討されている。
【０００３】
一方、光重合性材料としては、露光により塩基を発生する光塩基発生剤と、塩基の作用により重合するモノマー又はオリゴマーと、を含有する塩基触媒系のものも知られている。そして、光塩基発生剤としては、例えば、グアニジン等の強塩基とカルボン酸との塩に相当するイオン型のものが知られている（例えば、非特許文献１を参照）。このようなイオン型光塩基発生剤は、露光によりカルボキシ基において脱炭酸反応が進行するとともに、このカルボキシ基と塩を形成していた強塩基が遊離することで、塩基を発生する。
【０００４】
これに対して、非イオン型の光塩基発生剤も検討されている。非イオン型の光塩基発生剤としては、例えば、ニトロベンジル骨格を有するカルバメートであり、露光により脱炭酸反応が進行するとともに、第１級アミン又は第２級アミンが遊離することで、塩基を発生するものが知られている（例えば、非特許文献２を参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
Ｋ．Ａｒｉｍｉｔｓｕ，Ｒ．Ｅｎｄｏ，Ｃｈｅｍ．Ｍａｔｅｒ．２０１３，２５，４４６１－４４６３．
Ｊ．Ｆ．Ｃａｍｅｒｏｎ，Ｊ．Ｍ．Ｊ．Ｆｒｅｃｈｅｔ，Ｊ．Ａｍ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．１９９１，１１３，４３０３．
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
通信のために発信された電波が誘電体において熱等のエネルギーに変換されることで発生する伝送損失の量を抑制するためには、低誘電率、低誘電正接等を有する低誘電特性の材料を用いることが望ましい。耐熱性に優れ、かつ低誘電特性を有する樹脂としては、例えば、ポリイミド等の樹脂が挙げられる。しかし、ポリイミドは、加工が難しく、光照射によるパターニングを行うには、ポリイミドにエチレン性不飽和二重結合等の光反応性基を導入する必要がある。本発明者は、ポリイミドにエチレン性不飽和二重結合等の光反応性基を導入せずに光照射によるパターニングを行うことが可能な硬化性組成物について検討した。
【０００７】
本発明は、光照射によるパターニングが可能な硬化性組成物、この光反応性組成物を反応させて得られる反応生成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
＜１＞光塩基発生剤と、
塩基増殖剤と、
ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール及びポリフェニレンエーテルからなる群より選択される少なくとも一つのポリマーと、
多官能エポキシ化合物とを含む硬化性組成物。
＜２＞光塩基発生剤は、ニトロベンジル骨格を有するカルバメート、クマル酸アミド骨格を有する化合物、及び、塩基とカルボン酸との塩であるイオン型塩基発生剤からなる群より選択される少なくとも１種である＜１＞に記載の硬化性組成物。
＜３＞前記塩基増殖剤は、塩基の作用で分解し、アミノピリジン骨格を含む塩基を発生する化合物である＜１＞又は＜２＞に記載の硬化性組成物。
＜４＞前記塩基増殖剤は、塩基の作用で分解し、４－メチルアミノピリジンを発生する化合物である＜１＞～＜３＞のいずれか１つに記載の硬化性組成物。
＜５＞多官能エポキシ化合物は、１，３，５－トリス（３－オキシラニルプロピル）－１，３，５－トリアジン－２，４，６（１Ｈ，３Ｈ，５Ｈ）－トリオンを含む＜１＞～＜４＞のいずれか１つに記載の硬化性組成物。
＜６＞前記ポリマーは、下記の一般式（Ａ）で表される構造単位を含むポリイミドを含む＜１＞～＜５＞のいずれか１つに記載の硬化性組成物。
【０００９】
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【００１０】
一般式（Ａ）中、Ｒは、４価の有機基を表し、Ｒ’は２価の有機基を表す。
＜７＞＜１＞～＜６＞のいずれか１つに記載の硬化性組成物を反応させて得られる反応生成物。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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