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公開番号2025132635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030326
出願日2024-02-29
発明の名称ダイヤモンド電極の製造方法、ダイヤモンド電極、電解処理装置、及びオゾン生成装置
出願人学校法人東京理科大学,テクノエクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類C25B 11/043 20210101AFI20250903BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】種々の形状及び大きさの基材に対して効率的に導電性ダイヤモンド層を形成し、ダイヤモンド電極を製造することが可能なダイヤモンド電極の製造方法、該製造方法により製造し得るダイヤモンド電極、並びに該ダイヤモンド電極を備える電解処理装置及びオゾン生成装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るダイヤモンド電極の製造方法は、導電性ダイヤモンド粒子を含有する懸濁液に電場を印加して導電性ダイヤモンド粒子を泳動させ、懸濁液中に配置された基材に導電性ダイヤモンド粒子を堆積させて導電性ダイヤモンド層を形成する工程を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
導電性ダイヤモンド粒子を含有する懸濁液に電場を印加して前記導電性ダイヤモンド粒子を泳動させ、前記懸濁液中に配置された基材に前記導電性ダイヤモンド粒子を堆積させて導電性ダイヤモンド層を形成する導電性ダイヤモンド層形成工程を含むダイヤモンド電極の製造方法。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
前記導電性ダイヤモンド層形成工程の前に、前記基材に、白金、金属酸化物、及び半金属酸化物からなる群より選択される少なくとも１種を含む下地層を形成する下地層形成工程をさらに含む、請求項１に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項３】
前記導電性ダイヤモンド層形成工程の後に、前記導電性ダイヤモンド層の導電性ダイヤモンド粒子間に、金属酸化物及び半金属酸化物から選択される少なくとも１種を含む保持層を形成する保持層形成工程をさらに含む、請求項１又は２に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項４】
前記懸濁液がバインダー樹脂をさらに含有する、請求項１又は２に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項５】
基材と、前記基材上に形成された、白金、金属酸化物、及び半金属酸化物からなる群より選択される少なくとも１種を含む下地層と、前記下地層上に形成された、導電性ダイヤモンド粒子の堆積層である導電性ダイヤモンド層とを有するダイヤモンド電極。
【請求項６】
前記導電性ダイヤモンド層の導電性ダイヤモンド粒子間に形成された、金属酸化物及び半金属酸化物から選択される少なくとも１種を含む保持層をさらに有する、請求項５に記載のダイヤモンド電極。
【請求項７】
電解槽と、請求項５又は６に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備える電解処理装置。
【請求項８】
電解槽と、請求項５又は６に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備えるオゾン生成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ダイヤモンド電極の製造方法、ダイヤモンド電極、電解処理装置、及びオゾン生成装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
ダイヤモンド電極は、電位窓が広い；酸素過電圧が高い；物理的及び化学的に安定である；バックグラウンド電流が小さい；等の優れた特長を有することから、除菌水生成、廃液処理、電気化学センサ等の広い分野で利用が進んでいる。
【０００３】
ダイヤモンド電極の製造方法としては、基材に化学気相成長（ＣＶＤ）法により導電性ダイヤモンド層を形成する方法が一般的に知られている。また、導電性ダイヤモンド粉末と、ポリシラザン等のコーティング剤とを含有する導電性コーティング剤を、スクリーニング印刷又は噴射によって基材に塗布し、導電性ダイヤモンド粉末を含む導電層を形成する方法も提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２０－１９９４７８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、ＣＶＤ法により導電性ダイヤモンド層を形成する場合、適用可能な基材の材質、形状、及び大きさに制限があり、三次元形状の導電性ダイヤモンド層を形成することが困難であるという問題がある。この点、特許文献１に記載の方法によれば、種々の形状及び大きさの基材に対して導電層を形成することが可能である。しかし、特許文献１に記載の方法では、導電層に比較的多くのコーティング剤が含まれるため、導電性ダイヤモンド粉末同士の接触が妨げられ、導電性が低下するという問題がある。また、特許文献１に記載の方法では、スクリーニング印刷又は噴射によって導電層を形成しているため、材料のロスが大きいという問題がある。
【０００６】
そこで、本発明は、種々の形状及び大きさの基材に対して効率的に導電性ダイヤモンド層を形成し、ダイヤモンド電極を製造することが可能なダイヤモンド電極の製造方法、該製造方法により製造し得るダイヤモンド電極、並びに該ダイヤモンド電極を備える電解処理装置及びオゾン生成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
＜１＞導電性ダイヤモンド粒子を含有する懸濁液に電場を印加して前記導電性ダイヤモンド粒子を泳動させ、前記懸濁液中に配置された基材に前記導電性ダイヤモンド粒子を堆積させて導電性ダイヤモンド層を形成する導電性ダイヤモンド層形成工程を含むダイヤモンド電極の製造方法。
＜２＞前記導電性ダイヤモンド層形成工程の前に、前記基材に、白金、金属酸化物、及び半金属酸化物からなる群より選択される少なくとも１種を含む下地層を形成する下地層形成工程をさらに含む、＜１＞に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
＜３＞前記導電性ダイヤモンド層形成工程の後に、前記導電性ダイヤモンド層の導電性ダイヤモンド粒子間に、金属酸化物及び半金属酸化物から選択される少なくとも１種を含む保持層を形成する保持層形成工程をさらに含む、＜１＞又は＜２＞に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
＜４＞前記懸濁液がバインダー樹脂をさらに含有する、＜１＞～＜３＞のいずれか１項に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【０００８】
＜５＞基材と、前記基材上に形成された、白金、金属酸化物、及び半金属酸化物からなる群より選択される少なくとも１種を含む下地層と、前記下地層上に形成された、導電性ダイヤモンド粒子の堆積層である導電性ダイヤモンド層とを有するダイヤモンド電極。
＜６＞前記導電性ダイヤモンド層の導電性ダイヤモンド粒子間に形成された、金属酸化物及び半金属酸化物から選択される少なくとも１種を含む保持層をさらに有する、＜５＞に記載のダイヤモンド電極。
＜７＞電解槽と、＜５＞又は＜６＞に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備える電解処理装置。
＜８＞電解槽と、＜５＞又は＜６＞に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備えるオゾン生成装置。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、種々の形状及び大きさの基材に対して効率的に導電性ダイヤモンド層を形成し、ダイヤモンド電極を製造することが可能なダイヤモンド電極の製造方法、該製造方法により製造し得るダイヤモンド電極、並びに該ダイヤモンド電極を備える電解処理装置及びオゾン生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
基材上に電気泳動堆積法により導電性ダイヤモンド層を形成する方法の一例を示す図である。
基材上に電気泳動堆積法により導電性ダイヤモンド層を形成する方法の他の例を示す図である。
ダイヤモンド電極の層構成の一例を模式的に示す図である。
ダイヤモンド電極を備えるオゾン生成装置の概略構成の一例を示す図である。
下地層の膜厚と、電解処理中の電解電圧の推移との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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