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公開番号2025132634
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030325
出願日2024-02-29
発明の名称ダイヤモンド電極形成用組成物、ダイヤモンド電極の製造方法、ダイヤモンド電極、電解処理装置、及びオゾン生成装置
出願人学校法人東京理科大学,テクノエクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類C25B 11/043 20210101AFI20250903BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】種々の形状の基材に導電性ダイヤモンド粒子を含む電極層を簡便に形成することが可能なダイヤモンド電極形成用組成物、該ダイヤモンド電極形成用組成物を用いたダイヤモンド電極の製造方法、該ダイヤモンド電極形成用組成物を用いて製造し得るダイヤモンド電極、並びに該ダイヤモンド電極を備える電解処理装置及びオゾン生成装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るダイヤモンド電極形成用組成物は、導電性ダイヤモンド粒子と、バインダー樹脂と、溶媒とを含有し、バインダー樹脂の含有量が、導電性ダイヤモンド粒子の含有量1質量部に対して、1～10質量部である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
導電性ダイヤモンド粒子と、バインダー樹脂と、溶媒とを含有し、
前記バインダー樹脂の含有量が、前記導電性ダイヤモンド粒子の含有量１質量部に対して、１～１０質量部であるダイヤモンド電極形成用組成物。
続きを表示（約 770 文字）【請求項２】
導電助剤をさらに含有する、請求項１に記載のダイヤモンド電極形成用組成物。
【請求項３】
前記バインダー樹脂が、ポリフッ化ビニリデンを含む、請求項１に記載のダイヤモンド電極形成用組成物。
【請求項４】
基材に請求項１～３のいずれか１項に記載のダイヤモンド電極形成用組成物を塗布して熱処理を行い、前記基材の表面に電極層を形成する工程を含む、ダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項５】
前記基材が、複数の貫通孔を有する平面状基材であり、
前記平面状基材の主面及び前記貫通孔の内側面に前記ダイヤモンド電極形成用組成物を塗布する、請求項４に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項６】
前記基材が、金属製メッシュ、エキスパンドメタル、ロールラス、又はパンチングメタルである、請求項５に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【請求項７】
複数の貫通孔を有する平面状基材と、前記平面状基材の主面及び前記貫通孔の内側面に形成された、導電性ダイヤモンド粒子及びバインダー樹脂を含む電極層とを有し、
前記電極層における前記バインダー樹脂の含有量が、前記導電性ダイヤモンド粒子の含有量１質量部に対して、１～１０質量部であるダイヤモンド電極。
【請求項８】
前記バインダー樹脂が、ポリフッ化ビニリデンを含む、請求項７に記載のダイヤモンド電極。
【請求項９】
電解槽と、請求項７又は８に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備える電解処理装置。
【請求項１０】
電解槽と、請求項７又は８に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備えるオゾン生成装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ダイヤモンド電極形成用組成物、ダイヤモンド電極の製造方法、ダイヤモンド電極、電解処理装置、及びオゾン生成装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
オゾンは、酸化力が極めて強い物質であり、上下水道施設における殺菌及び脱臭用途など、幅広い用途に使用されている。
【０００３】
オゾンを生成する方法としては、主に、紫外線ランプ法、無声放電法、及び電気分解法が知られている。それらの中で、電気分解法は、電解セルの陽極（アノード）と陰極（カソード）との間に直流電圧を印加して水の電気分解を行うことにより、陽極側で酸素と同時にオゾンを発生させるものである。陽極及び陰極を固体高分子電解質膜に密着させた、いわゆるゼロギャップセルを使用することにより、純水の直接電解が可能となる。一般に、ゼロギャップセルにおいては、発生したガスを透過させるため、多孔質又は複数の貫通孔を有する電極が使用される。
【０００４】
従来、電気分解法によりオゾンを生成する際の陽極としては、多孔質金属基材上に電解メッキ等により二酸化鉛層（電極層）を形成した二酸化鉛電極等が使用されてきた。しかし、二酸化鉛は、環境負荷が大きいことに加え、電解槽内に残存する水素等の還元性物質との反応により還元されやすいという問題がある。そこで、近年、二酸化鉛電極の代わりにダイヤモンド電極を使用することが提案されている。例えば、非特許文献１では、化学気相成長（ＣＶＤ）法により作製した導電性ダイヤモンド基材に、レーザー加工により複数の貫通孔を形成し、ダイヤモンド電極として使用することが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００５】
K. Arihara et al., J. Electrochem. Soc., 154, E71 (2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかし、非特許文献１に記載されたダイヤモンド電極は、ＣＶＤ法により導電性ダイヤモンド基材を得た後、レーザー加工により複数の貫通孔を形成する必要があり、製造方法が煩雑である。この点、複数の貫通孔を有する基材に、ＣＶＤ法により導電性ダイヤモンド層（電極層）を形成することも考えられる。しかし、ＣＶＤ法では、貫通孔の内側面等に導電性ダイヤモンド層を形成することが困難であり、製造可能な電極形状に制限がある。
【０００７】
そこで、本発明は、種々の形状の基材に導電性ダイヤモンド粒子を含む電極層を簡便に形成することが可能なダイヤモンド電極形成用組成物、該ダイヤモンド電極形成用組成物を用いたダイヤモンド電極の製造方法、該ダイヤモンド電極形成用組成物を用いて製造し得るダイヤモンド電極、並びに該ダイヤモンド電極を備える電解処理装置及びオゾン生成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
＜１＞導電性ダイヤモンド粒子と、バインダー樹脂と、溶媒とを含有し、
前記バインダー樹脂の含有量が、前記導電性ダイヤモンド粒子の含有量１質量部に対して、１～１０質量部であるダイヤモンド電極形成用組成物。
＜２＞導電助剤をさらに含有する、＜１＞に記載のダイヤモンド電極形成用組成物。
＜３＞前記バインダー樹脂が、ポリフッ化ビニリデンを含む、＜１＞又は＜２＞に記載のダイヤモンド電極形成用組成物。
【０００９】
＜４＞基材に＜１＞～＜３＞のいずれか１項に記載のダイヤモンド電極形成用組成物を塗布して熱処理を行い、前記基材の表面に電極層を形成する工程を含む、ダイヤモンド電極の製造方法。
＜５＞前記基材が、複数の貫通孔を有する平面状基材であり、
前記平面状基材の主面及び前記貫通孔の内側面に前記ダイヤモンド電極形成用組成物を塗布する、＜４＞に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
＜６＞前記基材が、金属製メッシュ、エキスパンドメタル、ロールラス、又はパンチングメタルである、＜５＞に記載のダイヤモンド電極の製造方法。
【００１０】
＜７＞複数の貫通孔を有する平面状基材と、前記平面状基材の主面及び前記貫通孔の内側面に形成された、導電性ダイヤモンド粒子及びバインダー樹脂を含む電極層とを有し、
前記電極層における前記バインダー樹脂の含有量が、前記導電性ダイヤモンド粒子の含有量１質量部に対して、１～１０質量部であるダイヤモンド電極。
＜８＞前記バインダー樹脂が、ポリフッ化ビニリデンを含む、＜７＞に記載のダイヤモンド電極。
＜９＞電解槽と、＜７＞又は＜８＞に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備える電解処理装置。
＜１０＞電解槽と、＜７＞又は＜８＞に記載のダイヤモンド電極である陽極と、陰極とを備えるオゾン生成装置。
＜１１＞前記陽極と前記陰極とを隔てる固体高分子電解質膜をさらに備え、
前記固体高分子電解質膜の一方の面に前記陽極が密着し、他方の面に前記陰極が密着する、＜１０＞に記載のオゾン生成装置。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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