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公開番号2025173163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-27
出願番号2024078611
出願日2024-05-14
発明の名称繊維強化成形材料及びそれを用いた成形品
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08J 5/04 20060101AFI20251119BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】軽量性及び難燃性に優れた成形品を実現可能であり且つ含浸性及び成形流動性に優れた繊維強化成形材料、及び、前記繊維強化成形材料を用いた成形品を提供する。
【解決手段】本発明の繊維強化成形材料は、硬化性樹脂組成物と炭素繊維とを含み、難燃剤(E)が、膨張倍率200cm³/g以上であり且つ膨張開始温度が180℃以上280℃以下である1種以上の膨張黒鉛であり、前記難燃剤(E)の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して3.5質量%以上10.0質量%以下であり、無機中空粒子(F)の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して2.0質量%以上4.0質量%以下であり、エチレン性不飽和単量体(B)の含有量が、樹脂(A)がウレタン(メタ)アクリレート樹脂(Aa)であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して8.5質量%以上22.0質量%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
硬化性樹脂組成物と炭素繊維とを含む繊維強化成形材料であって、
前記硬化性樹脂組成物が、ウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）及びエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）の群から選択される１種以上を含む樹脂（Ａ）と、
前記（Ａ）とは異なるエチレン性不飽和単量体（Ｂ）と、ポリイソシアネート（Ｃ）と、
重合開始剤（Ｄ）と、難燃剤（Ｅ）と、無機中空粒子（Ｆ）とを含有し、
前記難燃剤（Ｅ）が、膨張倍率２００ｃｍ
３
／ｇ以上であり且つ膨張開始温度が１８０℃以上２８０℃以下である１種以上の膨張黒鉛であり、
前記難燃剤（Ｅ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して３．５質量％以上１０．０質量％以下であり、
前記無機中空粒子（Ｆ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して２．０質量％以上４．０質量％以下であり、
前記エチレン性不飽和単量体（Ｂ）の含有量が、前記樹脂（Ａ）がウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して８．５質量％以上２２．０質量％以下であり、前記樹脂（Ａ）がエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して２２．０質量％以上３２．０質量％以下であることを特徴とする繊維強化成形材料。
続きを表示（約 440 文字）【請求項２】
前記炭素繊維の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して２０質量％以上６０質量％以下である請求項１に記載の繊維強化成形材料。
【請求項３】
前記ウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）が、前記ポリイソシアネート（Ｃ）とエチレン性不飽和基及び芳香族骨格を有するポリオール（ａ１）との反応物、及び／又は、前記ポリイソシアネート（Ｃ）とエチレン性不飽和基を有さず芳香族骨格を有するポリオール（ａ２）とヒドロキシアルキル（メタ）アクリレート（ａ３）との反応物である、請求項１又は２に記載の繊維強化成形材料。
【請求項４】
前記硬化性樹脂組成物がさらに内部離型剤を含有し、
前記内部離型剤が、肪族炭化水素、脂肪族エステル、及び、脂肪酸金属塩の群から選択される１種以上を含む請求項１又は２に記載の繊維強化成形材料。
【請求項５】
請求項１又は２に記載の繊維強化成形材料を用いたことを特徴とする成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、繊維強化成形材料及びそれを用いた成形品に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、熱硬化性樹脂組成物に炭素繊維等の強化繊維を含浸させてなる繊維強化成形材料が知られている（例えば、特許文献１）。前記繊維強化成形材料を用いた成形方法としては、シートモールディングコンパウンド（ＳＭＣ）、バルクモールディングコンパウンド（ＢＭＣ）と呼ばれる中間材料を用いて、プレス成形、射出成形等の手法により、硬化、成形させる方法が知られている。
【０００３】
前記繊維強化成形材料は、軽量でありながら耐熱性や機械強度に優れる特徴が注目され、バッテリー式電気自動車、プラグインハイブリッド自動車等の電気自動車用バッテリケースに用いることが検討されている。電気自動車用バッテリケースに用いられる繊維強化成形材料としては、比重が１．４未満の軽量性と難燃性とを兼ね備えた成形品を実現できることが望まれる。
【０００４】
前記繊維強化成形材料を用いた成形品の難燃性を向上させるために、前記熱硬化性樹脂組成物中の有機成分を減らす、例えば、前記熱硬化性樹脂組成物中の不飽和単量体の含有量を減らすことが考えられる。しかしながら、前記不飽和単量体の含有量を減らすと、熱硬化性樹脂組成物の前記炭素繊維への含浸性が低下したり、前記繊維強化成形材料の成形流動性が低下することがあるという不都合がある。また、前記不飽和単量体の含有量を増やすと、前記成形流動性が大きくなりすぎてバリが発生することがあるという不都合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特許６２４１５８３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明が解決しようとする課題は、軽量性及び難燃性に優れた成形品を実現可能であり且つ含浸性及び成形流動性に優れた繊維強化成形材料、及び、前記繊維強化成形材料を用いた成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の繊維強化成形材料は、硬化性樹脂組成物と炭素繊維とを含む繊維強化成形材料であって、前記硬化性樹脂組成物が、ウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）及びエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）の群から選択される１種以上を含む樹脂（Ａ）と、前記（Ａ）とは異なるエチレン性不飽和単量体（Ｂ）と、ポリイソシアネート（Ｃ）と、重合開始剤（Ｄ）と、難燃剤（Ｅ）と、無機中空粒子（Ｆ）とを含有し、前記難燃剤（Ｅ）が、膨張倍率２００ｃｍ
３
／ｇ以上であり且つ膨張開始温度が１８０℃以上２８０℃以下である１種以上の膨張黒鉛であり、前記難燃剤（Ｅ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して３．５質量％以上１０．０質量％以下であり、前記無機中空粒子（Ｆ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して２．０質量％以上４．０質量％以下であり、前記エチレン性不飽和単量体（Ｂ）の含有量が、前記樹脂（Ａ）がウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して８．５質量％以上２２．０質量％以下であり、前記樹脂（Ａ）がエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して２２．０質量％以上３２．０質量％以下であることを特徴とする。
【０００８】
本発明の成形品は、上述の繊維強化成形材料を用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、軽量性及び難燃性に優れた成形品を実現可能であり且つ含浸性及び成形流動性に優れた繊維強化成形材料、及び、前記繊維強化成形材料を用いた成形品を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本実施形態の繊維強化成形材料は、硬化性樹脂組成物と炭素繊維とを含む繊維強化成形材料であって、前記硬化性樹脂組成物が、ウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）及びエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）の群から選択される１種以上を含む樹脂（Ａ）と、前記（Ａ）とは異なるエチレン性不飽和単量体（Ｂ）と、ポリイソシアネート（Ｃ）と、重合開始剤（Ｄ）と、難燃剤（Ｅ）と、無機中空粒子（Ｆ）とを含有し、前記難燃剤（Ｅ）が、膨張倍率２００ｃｍ
３
／ｇ以上であり且つ膨張開始温度が１８０℃以上２８０℃以下である１種以上の膨張黒鉛であり、前記難燃剤（Ｅ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して３．５質量％以上１０．０質量％以下であり、前記無機中空粒子（Ｆ）の含有量が、前記繊維強化成形材料の全質量に対して２．０質量％以上４．０質量％以下であり、前記エチレン性不飽和単量体（Ｂ）の含有量が、前記樹脂（Ａ）がウレタン（メタ）アクリレート樹脂（Ａａ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して８．５質量％以上２２．０質量％以下であり、前記樹脂（Ａ）がエポキシ（メタ）アクリレート樹脂（Ａｂ）であるとき、前記硬化性樹脂組成物の全質量に対して２２．０質量％以上３２．０質量％以下であることを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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