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公開番号2025175174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025159005,2025549868
出願日2025-09-25,2025-04-10
発明の名称硬化性樹脂組成物、硬化性樹脂および硬化物
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 283/12 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さく(低光吸収損失)、耐熱性に優れることに加えて、生産性(UV硬化性)に優れた硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基、およびスチリル基からなる群から選ばれる1種以上の反応性基を有するポリシロキサン樹脂と、(B)一般式(1)で表される構造を含有する化合物からなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸誘導体と、(C)ラジカル重合開始剤とを必須成分とすることを特徴とする。
【化12】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025175174000016.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">23</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">101</com:WidthMeasure> </com:Image> (上記一般式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、フェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基を表すか、または、R1およびR2が結合したシクロヘキシル基、フルオレニル基を表す。)
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の成分(A)~(C)を必須成分として含有する硬化性樹脂組成物。
(A)(メタ)アクリロイル基、およびスチリル基からなる群から選ばれる1種以上の反応性基を有するポリシロキサン樹脂
(B)下記一般式(1)で表される構造を含有する化合物からなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸誘導体
TIFF
2025175174000013.tif
23
101
(上記一般式(1)中、R

およびR

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、フェニル基、ナフチル基、トリフルオロメチル基を表すか、または、R

およびR

が結合したシクロヘキシル基、フルオレニル基を表し、芳香環に結合する水素原子は任意にフッ素原子に置換されてもよい。)
(C)ラジカル重合開始剤
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記(メタ)アクリル酸誘導体が、下記一般式(1)で表される構造を含有する化合物が、下記一般式(1-1)~(1-5)で表される構造を含有する化合物である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025175174000014.tif
170
88
【請求項3】
前記成分(A)と前記成分(B)の質量比が99:1~10:90である、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記成分(A)が下記一般式(2)および(3)で表される構造式を含有する、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025175174000015.tif
28
100
(上記一般式(2)および(3)中、R

は炭素数が1~12の有機基、R

およびR

はそれぞれ独立してメチル基またはフェニル基を示す。)
【請求項5】
前記成分(A)中、前記一般式(2)と前記一般式(3)のモル比が1:0.9~1:1.5である、請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物を硬化した、硬化物。
【請求項7】
請求項6に記載の硬化物を備える、光導波路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学用途、例えば、光通信用途および光集積回路用途に用い得る光導波路、又は光学接着剤、又は透明封止剤、又はそれらの関連部品として有用な、硬化性樹脂組成物、当該樹脂組成物を硬化した硬化物および光導波路に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、通信や信号伝達に対する高速化、高容量化の要求がますます大きくなっている。機器内配線においても電気に代わって光による信号伝達の重要性が高まっている。このような短距離の光通信技術は光インターコネクトと呼ばれ、その部材として、プリント配線基板上の銅による電気配線の一部を光ファイバまたは光導波路による光配線に置き換えた、光電気複合基板の開発が盛んに行われている。
【0003】
光導波路に用いられる材料の要求特性としては、光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さいこと、生産性に優れること等がある。従来、石英系材料が光導波路用材料として通常使用されてきたが、近年は、低コストで容易に加工ができるポリマー材料を用いた光導波路の検討が盛んである。
【0004】
例えば、光導波路の光学材料として使用可能なフッ素化ポリイミドが報告されている(特許文献1)。しかしながら、フッ素化ポリイミド系の材料には、分子中のCH基が少なく近赤外線領域の吸収が小さいものの、高温での焼付を要することから基板と膜との線膨張率差に起因する応力によるクラックの問題、パターニングを行うために反応性イオンエッチングを要し工程数の増加により生産性が悪くなる問題等もある。
【0005】
フォトリソグラフィーによるパターニングが可能で、副生成物がない材料として、有機反応基と、シロキサン骨格を有する有機/無機ハイブリッド材料が報告されている(特許文献2)。しかしながら、近赤外線領域の吸収が十分に小さいとはいえず、さらなる改良が求められている。
【0006】
さらに、光導波路用ポリマー材料は、電気回路形成時に高温のハンダロフローに曝されるため、耐熱性に優れた材料が求められ、特に最近は、環境問題の観点から、融点の高い鉛フリーのハンダが使われるため、より耐熱性の高い光導波路用ポリマー材料の要求が高まってきている。
【0007】
光電気複合基板の光導波路を経由して光を送受信する受発光素子は、素子の信頼性を高めるために透明な光学接着剤で封止することが行われている。例えば基板上の光導波路に光学接着剤を用いて面発光レーザー素子(VCSEL)などの受発光素子を接続し、続いてリフローによりはんだ付けすることで電気配線と受発光素子との接続を行うとともに素子の固定を行う。したがって、このような光学接着剤も光導波路に用いられる材料と同様の性能が求められる。
【0008】
かかる問題を解決するため、例えば、液状脂肪族エポキシ化合物と、特定の芳香族エポキシ化合物とを含有することを特徴とする樹脂組成物(特許文献3)や、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物(特許文献4)が開発されている。しかしながら、近赤外線領域の吸収が十分に小さいとはいえず、さらなる改良が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平5-01148号公報
米国特許第6,984,483号明細書
特開2020-184091号公報
特開平11-61081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さく(低光吸収損失)、耐熱性に優れることに加えて、生産性(UV硬化性)に優れた硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することにある。さらには、前記硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物および前記硬化物を備えた光導波路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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