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公開番号2025175173
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025159004,2025518294
出願日2025-09-25,2024-09-12
発明の名称硬化性樹脂組成物、硬化物および光導波路
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 290/06 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さく(低光吸収損失)、耐熱性に優れ、さらに、低屈折率な硬化物を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリロイル基、およびスチリル基からなる群から選ばれる1種以上の反応性基と、フッ素原子を含む有機基とを有するポリシロキサン樹脂(A)と、明細書中に記載の一般式(1)で表される構造を有するフッ素原子を含まない(メタ)アクリル酸誘導体、および/または、一般式(2)で表される構造を有するフッ素原子を含む(メタ)アクリル酸誘導体(B)と、ラジカル重合開始剤(C)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記成分(A)~(C)を含有する硬化性樹脂組成物。
(A)(メタ)アクリロイル基、およびスチリル基からなる群から選ばれる1種以上の反応性基と、フッ素原子を含む有機基とを有するポリシロキサン樹脂
(B)下記一般式(1)で表される構造を有するフッ素原子を含まない(メタ)アクリル酸誘導体(B-1)、および/または、下記一般式(2)で表される構造を有するフッ素原子を含む(メタ)アクリル酸誘導体(B-2)
TIFF
2025175173000045.tif
22
73
(上記一般式(1)中、R
1a
は水素原子またはメチル基であり、Y

は単結合、メチレン基またはオキシエチレン基のいずれか1種であり、Z

は下記一般式(1-1)~(1-6)のいずれか1種であり、nは1または2を示す。なお、nが2の場合、複数のR
1a
およびY

は、同一であっても異なっていてもよい。)
TIFF
2025175173000046.tif
81
130
(上記一般式(1-1)および(1-4)中、R
2a
は単結合、酸素原子またはメチレン基であり、上記一般式(1-2)中、R
3a
は水素原子またはメチル基を示す。)
TIFF
2025175173000047.tif
19
71
(上記一般式(2)中、R
1b
は水素原子またはメチル基であり、Y

は単結合、炭素数1~9のアルキレン基またはフッ素原子を含む炭素数1~9のアルキレン基であり、Z

は単結合、水素原子、フッ素原子または下記一般式(2-1)~(2-8)のいずれか1種であり、nは1または2を示す。
ただし、上記一般式(2)中、Y

が単結合または炭素数1~9のアルキレン基のとき、Z

はフッ素原子または下記一般式(2-1)~(2-8)のいずれか1種であり、Y

がフッ素原子を含む炭素数1~9のアルキレン基であるとき、Z

は単結合、水素原子、フッ素原子または下記一般式(2-1)~(2-8)のいずれか1種である。nが2の場合、複数のR
1b
およびY

は、同一であっても異なっていてもよい。)
TIFF
2025175173000048.tif
96
118
(上記一般式(2-1)および(2-5)中、R
2b
は単結合、酸素原子またはメチレン基であり、上記一般式(2-2)中、R
3b
は水素原子またはメチル基である。また、上記一般式(2-1)~(2-8)中の芳香環を構成する水素原子の少なくとも1つは、フッ素原子またはCF

基で置換されている。)
(C)ラジカル重合開始剤
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記成分(A)と前記成分(B)の質量比が99:1~10:90である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記一般式(1)におけるR
1a
は水素原子であり、Y

は単結合またはメチレン基である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記一般式(1-1)および(1-4)におけるR
2a
、および前記一般式(2-1)および(2-5)におけるR
2b
は、単結合または酸素原子である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記一般式(1-2)におけるR
3a
、および前記一般式(2-2)におけるR
3b
は、水素原子である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記成分(A)中のフッ素原子の含有量が1~24質量%である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記成分(A)が、下記一般式(3)および(4)で表される構造の少なくとも一方を含む、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025175173000049.tif
26
100
(上記一般式(3)および(4)中、R

は、フッ素原子、または、フッ素原子を1個以上含む炭素数1~20の有機基であり、上記一般式(4)中、R

およびR

はそれぞれ独立してメチル基またはフェニル基を示す。)
【請求項8】
前記成分(A)が、さらに下記一般式(5)で表される構造を含み、
前記一般式(3)および(4)で表される構造と、前記一般式(5)で表される構造のモル比が1:1~1:1.4である、請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025175173000050.tif
21
47
(上記一般式(5)中、R

およびR

はそれぞれ独立してメチル基またはフェニル基を示す。)
【請求項9】
請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物を硬化した、硬化物。
【請求項10】
請求項9に記載の硬化物を備える、光導波路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学用途、例えば、光通信用途及び光集積回路用途に用い得る光導波路、又は光学接着剤、又は透明封止剤、又はそれらの関連部品として有用な、硬化性樹脂組成物(以下「樹脂」と略すことがある)、及び該硬化性樹脂組成物が硬化してなる硬化物、並びに該硬化物を備える光導波路に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、通信や信号伝達に対する高速化、高容量化の要求がますます大きくなっている。機器内配線においても電気に代わって光による信号伝達の重要性が高まっている。このような短距離の光通信技術は光インターコネクトと呼ばれ、その部材として、プリント配線基板上の銅による電気配線の一部を光ファイバまたは光導波路による光配線に置き換えた、光電気複合基板の開発が盛んに行われている。
【0003】
光導波路に用いられる材料の要求特性としては、光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さいこと、屈折率の調整が可能であること、耐熱性に優れること、生産性に優れること等がある。従来、石英系材料が光導波路用材料として通常使用されてきたが、近年は、低コストで容易に加工ができるポリマー材料を用いた光導波路の検討が盛んである。
【0004】
例えば、光導波路の光学材料として使用可能なフッ素化ポリイミドが報告されている(特許文献1)。しかしながら、フッ素化ポリイミド系の材料には、分子中のCH基が少なく近赤外線領域の吸収が小さいものの、高温での焼付を要することから基板と膜との線膨張率差に起因する応力によるクラックの問題、パターニングを行うために反応性イオンエッチングを要し工程数の増加により生産性が悪くなる問題等もある。
【0005】
フォトリソグラフィーによるパターニングが可能で、副生成物がない材料として、有機反応基と、シロキサン骨格を有する有機/無機ハイブリッド材料が報告されている(特許文献2)。しかしながら、近赤外線領域の吸収が十分に小さいとはいえず、さらなる改良が求められている。
【0006】
光電気複合基板の光導波路を経由して光を送受信する受発光素子は、素子の信頼性を高めるために透明な光学接着剤で封止することが行われている。例えば基板上の光導波路に光学接着剤を用いて面発光レーザー素子(VCSEL)などの受発光素子を接続し、続いてリフローによりはんだ付けすることで電気配線と受発光素子との接続を行うとともに素子の固定を行う。したがって、このような光学接着剤も光導波路に用いられる材料と同様の性能が求められる。
【0007】
また、光ファイバとシリコン光導波路を直接接続する場面においては、光ファイバとの屈折率差による光損失を低減するために、光学接着剤は石英系材料と同程度に低屈折率であることが望ましい。したがって、このような光学接着剤には、光通信で用いられる近赤外波長で透明であることに加え、石英系材料と同程度まで低屈折率に調整できることが求められる。
【0008】
かかる問題を解決するため、例えば、液状脂肪族エポキシ化合物と、特定の芳香族エポキシ化合物とを含有することを特徴とする樹脂組成物(特許文献3)や、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物(特許文献4)が開発されている。しかしながら、近赤外線領域の吸収および屈折率が十分に小さいとはいえず、さらなる改良が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平5-1148号公報
米国特許第6,984,483号明細書
特開2020-184091号公報
特開平11-61081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、光通信で使用される近赤外線領域において吸収が小さく(低光吸収損失)、耐熱性に優れ、さらに、低屈折率な硬化物を形成できる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物の硬化物、および、該硬化物を備える光導波路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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