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公開番号2025135163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024032829
出願日2024-03-05
発明の名称防藻剤、防藻性コーティング組成物、積層体、建造物、防藻性樹脂組成物および成形体
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01N 55/02 20060101AFI20250910BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】樹脂に対する高い相溶性と高い防藻性を有し、適用対象の外観への影響が低減された防藻剤を提供する。
【解決手段】炭素原子数1~22の脂肪酸と金属との脂肪酸金属塩を含有する陸生藻類の付着を防止する防藻剤であって、前記金属が、銅、ビスマス、亜鉛、マグネシウム、コバルト又はレアアースである防藻剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素原子数1~22の脂肪酸と金属との脂肪酸金属塩を含有する陸生藻類の付着を防止する防藻剤であって、
前記金属が、銅、ビスマス、亜鉛、マグネシウム、コバルト又はレアアースである防藻剤。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記脂肪酸が、2-エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、イソノナン酸、ナフテン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸又はパルミチン酸である請求項1に記載の防藻剤。
【請求項3】
前記金属が、ビスマス又はレアアースである請求項1に記載の防藻剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の防藻剤と、バインダー樹脂とを含有する防藻性コーティング組成物。
【請求項5】
前記バインダー樹脂が、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ウレタン尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂およびアクリロニトリル/ブタジエン共重合樹脂からなる群から選択される1種以上である請求項4に記載の防藻性コーティング組成物。
【請求項6】
前記防藻剤由来の金属を樹脂固形分100質量部に対して0.01~30質量部の範囲で含有する請求項4に記載の防藻性コーティング組成物。
【請求項7】
請求項4に記載の防藻性コーティング組成物のコーティング層および基材を有する積層体。
【請求項8】
請求項4に記載の防藻性コーティング組成物のコーティング層を外壁および/又は内壁に備える建造物。
【請求項9】
請求項1~3のいずれかに記載の防藻剤および樹脂を含有する防藻性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の防藻性樹脂組成物を成形した成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、防藻剤、防藻性コーティング組成物、積層体、建造物、防藻性樹脂組成物および成形体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
空気中には菌およびウイルスのみならず陸生藻類も浮遊しており、建造物の湿気が多い部分(例えば建造物の外壁、内壁、貯水塔、その他設備等)にあっては当該陸生藻類が付着および生育し、悪臭・異臭の原因となるほか、建造物自体の美観を損ねてしまう等の問題があった。
【0003】
近年においては、住居用、事務所用等の建造物の用途に関係無く、入居者の獲得および維持のために建造物の美感維持が求められており、このニーズに対応した防藻性を有する塗料等の提案がなされている(例えば特許文献1-2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-079816号公報
特開2005-272320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献に記載の防藻剤は、いずれもバインダー樹脂に混ぜた場合に析出のおそれがあり、基材表面にコーティングした場合に防藻剤自体が析出して外観を損ねてしまう場合がある問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、樹脂に対する高い相溶性と高い防藻性を有し、適用対象の外観への影響が低減された防藻剤を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、表面外観および表面触感を損なわずに防藻コーティング可能な防藻性コーティング組成物を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、表面外観および表面触感を損なわずに防藻性を示すことができる積層体および成形体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、特定の脂肪酸金属塩を含有する防藻剤が、樹脂に対する高い相溶性を担保しつつ、高い防藻性も示すことを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、下記防藻剤等に関するものである。
1.炭素原子数1~22の脂肪酸と金属との脂肪酸金属塩を含有する陸生藻類の付着を防止する防藻剤であって、前記金属が、銅、ビスマス、亜鉛、マグネシウム、コバルト又はレアアースである防藻剤。
2.前記脂肪酸が、2-エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、イソノナン酸、ナフテン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸又はパルミチン酸である1に記載の防藻剤。
3.前記金属が、ビスマス又はレアアースである1又は2に記載の防藻剤。
4.1~3のいずれかに記載の防藻剤と、バインダー樹脂とを含有する防藻性コーティング組成物。
5.前記バインダー樹脂が、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ウレタン尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂およびアクリロニトリル/ブタジエン共重合樹脂からなる群から選択される1種以上である4に記載の防藻性コーティング組成物。
6.前記防藻剤由来の金属を樹脂固形分100質量部に対して0.01~30質量部の範囲で含有する4又は5に記載の防藻性コーティング組成物。
7.4~6のいずれかに記載の防藻性コーティング組成物のコーティング層および基材を有する積層体。
8.4~6のいずれかに記載の防藻性コーティング組成物のコーティング層を外壁および/又は内壁に備える建造物。
9.1~3のいずれかに記載の防藻剤および樹脂を含有する防藻性樹脂組成物。
10.9に記載の防藻性樹脂組成物を成形した成形体。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、樹脂に対する高い相溶性と高い防藻性を有し、適用対象の外観への影響が低減された防藻剤を提供できる。
本発明により、表面外観および表面触感を損なわずに防藻コーティング可能な防藻性コーティング組成物を提供できる。
本発明により、表面外観および表面触感を損なわずに防藻性を示すことができる積層体および成形体を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
尚、本明細書中の化合物は、化石資源由来であってもよく、生物資源由来であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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