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公開番号2025171305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076506
出願日2024-05-09
発明の名称樹脂組成物及びそれを含む成形品、再生材の製造方法、並びに成形品の製造方法
出願人株式会社TBM
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C08L 23/02 20250101AFI20251113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】トレーサビリティを向上させた樹脂組成物を提供する。
【解決手段】樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と無機粉末とを含有する。前記無機粉末は、質量分析法により測定される炭素安定同位体比(δ13C)が-35‰以上-13‰以下である炭酸カルシウム粉末を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂と無機粉末とを含有する樹脂組成物であって、
前記無機粉末は、質量分析法により測定される炭素安定同位体比(δ
13
C)が-35‰以上-13‰以下である炭酸カルシウム粉末を含む、
樹脂組成物。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記炭酸カルシウム粉末の前記炭素安定同位体比(δ
13
C)は、-28‰以上-17‰以下である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂を含む、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の少なくとも一方を含む、
請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂と前記無機粉末とを質量比70:30~10:90の割合で含む、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂と前記無機粉末とを質量比50:50~10:90の割合で含む、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、
成形品。
【請求項8】
前記成形品が、前記樹脂組成物の押出成形シートである、
請求項7に記載の成形品。
【請求項9】
熱可塑性樹脂と炭酸カルシウム粉末とを含有する樹脂組成物を含む廃材を回収する工程と、
回収した前記廃材中の炭酸カルシウム粉末の炭素安定同位体比(δ
13
C)を測定する工程と、
前記測定された前記廃材を用いて、熱可塑性樹脂と炭酸カルシウム粉末とを含有する再生材を製造する工程と、
を含む、
再生材の製造方法。
【請求項10】
前記再生材を製造する工程では、
前記測定結果に基づいて、前記炭素安定同位体比(δ
13
C)が-35‰以上-13‰以下である炭酸カルシウム粉末を含む廃材を選別し、前記選別した廃材を用いて前記再生材を製造する、
請求項9に記載の再生材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及びそれを含む成形品、再生材の製造方法、並びに成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、炭酸カルシウム粉末等の無機粉末を熱可塑性樹脂に高充填した樹脂組成物が知られている(例えば特許文献1)。このような樹脂組成物を成形して得られる成形品は、種々の用途に使用されている。
【0003】
炭酸カルシウムには、石灰石を粉砕して得られる重質炭酸カルシウムと、化学合成で得られる軽質炭酸カルシウムとがある。軽質炭酸カルシウムは、通常、水酸化カルシウム等のCa源と二酸化炭素(CO

源)とを反応させることにより製造される。軽質炭酸カルシウムは、原料となるCO

源やCa源等の種類によって物性が大きく異なることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-77472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、環境配慮への取り組みから、化石燃料を燃焼する際に発生する排ガスからCO

を分離・回収し、多様な炭素化合物として再利用するカーボンリサイクル技術が注目されている。その一環として、上記のような排ガスから回収したCO

を用いて製造されるCCU(Carbon Capture and Utilization)炭酸カルシウムの使用が検討されている。
【0006】
樹脂組成物の成形品が環境配慮製品であることをアピールするためには、例えば樹脂組成物に含まれる炭酸カルシウム粉末が、環境性能の高いCCU炭酸カルシウムであることを証明できることが望まれる。
【0007】
また、樹脂組成物の成形品は、マテリアルリサイクルが可能である。マテリアルリサイクルする場合、市場から自社製品を回収する必要があるが、自社製品を他社の類似製品から識別することが困難であった。リサイクル時に他社製品が混入すると、自社製品の樹脂組成物と、他社製品の樹脂組成物とが混ざり合うため、リサイクル後の成形品の物性(引張強度、伸び等)がばらつきやすい。このような特性のばらつきは、軽質炭酸カルシウムを用いた場合や無機粉末の充填量が多い場合に、より顕著となる。
【0008】
このように、樹脂組成物の製造経緯を判別したり、自社製品を他社の類似製品から識別したりすることができること、即ち、トレーサビリティを向上させることが望まれている。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、トレーサビリティを向上させた樹脂組成物及びそれを含む成形品、再生材の製造方法、並びに成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1] 熱可塑性樹脂と無機粉末とを含有する樹脂組成物であって、前記無機粉末は、質量分析法により測定される炭素安定同位体比(δ
13
C)が-35‰以上-13‰以下である炭酸カルシウム粉末を含む、樹脂組成物。
[2] 前記炭酸カルシウム粉末の前記炭素安定同位体比(δ
13
C)は、-28‰以上-17‰以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂を含む、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の少なくとも一方を含む、[3]に記載の樹脂組成物。
[5] 前記熱可塑性樹脂と前記無機粉末とを質量比70:30~10:90の割合で含む、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記熱可塑性樹脂と前記無機粉末とを質量比50:50~10:90の割合で含む、[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、成形品。
[8] 前記成形品が、前記樹脂組成物の押出成形シートである、[7]に記載の成形品。
[9] 熱可塑性樹脂と炭酸カルシウム粉末とを含有する樹脂組成物を含む廃材を回収する工程と、回収した前記廃材中の炭酸カルシウム粉末の炭素安定同位体比(δ
13
C)を測定する工程と、前記測定された前記廃材を用いて、熱可塑性樹脂と炭酸カルシウム粉末とを含有する再生材を製造する工程と、を含む、再生材の製造方法。
[10] 前記再生材を製造する工程では、前記測定結果に基づいて、前記炭素安定同位体比(δ
13
C)が-35‰以上-13‰以下である炭酸カルシウム粉末を含む廃材を選別し、前記選別した廃材を用いて前記再生材を製造する、[9]に記載の再生材の製造方法。
[11] [9]又は[10]に記載の製造方法で再生材を準備する工程と、前記再生材を成形する工程と、を含む、成形品の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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