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公開番号2025171127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076142
出願日2024-05-08
発明の名称ポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法
出願人株式会社ジェイエスピー
代理人個人,個人
主分類C08J 9/12 20060101AFI20251113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】グラファイトによる輻射抑制効果を向上させて、断熱性に優れるポリスチレン系樹脂押出発泡体を製造する。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂を含む基材樹脂、グラファイトおよび物理発泡剤を含む発泡性溶融樹脂組成物を押出発泡させて見掛け密度15kg/m3以上100kg/m3以下のポリスチレン系樹脂押出発泡体を製造する方法であって、前記グラファイトの配合量が基材樹脂100質量部に対して0.3質量部以上8質量部以下であり、前記グラファイトの体積基準の粒子径分布における累積50%径(D50)が2μm以上12μm以下であり、前記グラファイトの下記の式(1)により算出されるPDが3.5以上12以下である。
PD=(D90-D10)/D50・・・(1)
D90は体積基準の粒子径分布における累積90%径であり、D10は体積基準の粒子径分布における累積10%径である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリスチレン系樹脂を含む基材樹脂、グラファイトおよび物理発泡剤を含む発泡性溶融樹脂組成物を押出発泡させて見掛け密度15kg/m

以上100kg/m

以下のポリスチレン系樹脂押出発泡体を製造する方法であって、
前記グラファイトの配合量が前記基材樹脂100質量部に対して0.3質量部以上8質量部以下であり、
前記グラファイトの体積基準の粒子径分布における累積50%径(D50)が2μm以上12μm以下であり、
前記グラファイトの下記の式(1)により算出されるPDが3.5以上12以下である、ポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
PD=(D90-D10)/D50・・・(1)
ただし、D90は体積基準の粒子径分布における累積90%径であり、D10は体積基準の粒子径分布における累積10%径である。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記グラファイトが、縦軸に体積基準の相対粒子量、横軸に粒子径を示した体積基準の累積粒度分布グラフにおいて、粒子径0.5μm以上500μm以下の範囲に複数のピークを有する、請求項1に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
【請求項3】
前記グラファイトの前記体積基準の累積粒度分布グラフにおける複数のピークのうち、小粒子径側に位置するピークAにおける粒子径の階級値D

と大粒子径側に位置するピークBにおける粒子径の階級値D

との差が8μm以上80μm以下である、請求項2に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
【請求項4】
前記物理発泡剤がアルキル鎖の炭素数が1~3のジアルキルエーテルを含み、前記ジアルキルエーテルの配合量が前記基材樹脂1kgに対して0.2mоl以上0.5mоl以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
【請求項5】
前記グラファイトの体積基準の粒子径分布における累積50%径(D50)が2.5μm以上9μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法に関し、具体的には、建築物の壁、床、屋根等の断熱材として好適に使用可能なポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリスチレン系樹脂押出発泡体(以下、単に「押出発泡体」ともいう)は、優れた断熱性および機械的強度を有することから断熱材として広く使用されている。このような板状の押出発泡体は、一般に押出機中でポリスチレン系樹脂を主に含む基材樹脂を加熱溶融した後、得られた溶融物に物理発泡剤を圧入し、さらに溶融混練して得られる発泡性溶融樹脂混練物を、押出機先端に付設されたフラットダイ等から低圧域に押出して発泡させて、成形具により板状に成形することにより製造されている。
【0003】
近年、住宅、建築物等の省エネルギー化の要求が高まっており、断熱性に優れる押出発泡体がさらに求められている。押出発泡体の断熱性を良好にするには、押出発泡体の熱伝導率を低くする必要がある。
【0004】
断熱性に優れる押出発泡体を製造する手法の一つとして、輻射による伝熱を抑制する輻射抑制剤を基材樹脂に配合する方法がある。輻射抑制剤としては、グラファイトが有用であることが知られており、これまでポリスチレン系樹脂押出発泡体に配合されるグラファイトについて、断熱性を向上させることを念頭に、種々の検討が行われている。例えば、特許文献1には、球形化されている形状のグラファイトを用いることが記載されている。特許文献2では、グラファイトと酸化チタンとを併用することが試みられている。また、特許文献3では、粒径の小さいグラファイトを使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-136646号公報
特開2010-254780号公報
WO2018/163905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、グラファイトを配合することによりポリスチレン系樹脂押出発泡体の断熱性を向上させる様々な方法が提案されているものの、グラファイトによる輻射抑制効果の向上についてはさらなる改善の余地があった。以上の事情を考慮して、本発明では、グラファイトによる輻射抑制効果を向上させて、断熱性に優れるポリスチレン系樹脂押出発泡体を製造する製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]ポリスチレン系樹脂を含む基材樹脂、グラファイトおよび物理発泡剤を含む発泡性溶融樹脂組成物を押出発泡させて見掛け密度15kg/m

以上100kg/m

以下のポリスチレン系樹脂押出発泡体を製造する方法であって、前記グラファイトの配合量が前記基材樹脂100質量部に対して0.3質量部以上8質量部以下であり、前記グラファイトの体積基準の粒子径分布における累積50%径(D50)が2μm以上12μm以下であり、前記グラファイトの下記の式(1)により算出されるPDが3.5以上12以下である、ポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
PD=(D90-D10)/D50・・・(1)
ただし、D90は体積基準の粒子径分布における累積90%径であり、D10は体積基準の粒子径分布における累積10%径である。
【0008】
[2]前記グラファイトが、縦軸に体積基準の相対粒子量、横軸に粒子径を示した体積基準の累積粒度分布グラフにおいて、粒子径0.5μm以上500μm以下の範囲に複数のピークを有する、[1]に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
【0009】
[3]前記グラファイトの前記体積基準の累積粒度分布グラフにおける複数のピークのうち、小粒子径側に位置するピークAにおける粒子径の階級値D

と大粒子径側に位置するピークBにおける粒子径の階級値D

との差が8μm以上80μm以下である、[2]に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
【0010】
[4]前記物理発泡剤がアルキル鎖の炭素数が1~3のジアルキルエーテルを含み、前記ジアルキルエーテルの配合量が前記基材樹脂1kgに対して0.2mоl以上0.5mоl以下である、[1]~[3]のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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