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公開番号2025170438
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-18
出願番号2025148586,2022008119
出願日2025-09-08,2022-01-21
発明の名称有機性廃水の処理装置及び高分子凝集剤
出願人水ing株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C02F 11/147 20190101AFI20251111BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】有機性廃水、特に、難脱水性の有機性廃水に対しても安定して脱水処理を行うことが可能な有機性廃水の処理方法、有機性廃水の処理装置及び高分子凝集剤を提供する。
【解決手段】屎尿と浄化槽汚泥の少なくとも何れかを含む難脱水性の有機性廃水に対し、高分子凝集剤として下記条件:(1)0.5%塩粘度が10~90mPa・s、(2)高分子凝集剤に含まれる共重合体を構成する全単量体に含まれるカチオン性単量体のモル数と、アニオン性単量体のモル数と、ノニオン性単量体のモル数とのうち、カチオン性単量体の構成比率が25~90mol%であり、且つアニオン性単量体及びノニオン性単量体の合計の構成比率が10~75mol%、を満足する高分子凝集剤を添加して凝集処理した後に濃縮処理し、濃縮汚泥を脱水処理する有機性廃水の処理方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
屎尿と浄化槽汚泥の少なくとも何れかを含む難脱水性の有機性廃水に対し、高分子凝集剤として下記条件:
(1)0.5%塩粘度が10~90mPa・s、
(2)前記高分子凝集剤に含まれる共重合体を構成する全単量体に含まれるカチオン性単量体のモル数と、アニオン性単量体のモル数と、ノニオン性単量体のモル数とのうち、カチオン性単量体の構成比率が25~90mol%であり、且つアニオン性単量体及びノニオン性単量体の合計の構成比率が10~75mol%、
を満足する前記高分子凝集剤を添加して凝集処理した後に濃縮処理し、濃縮汚泥を脱水処理することを特徴とする有機性廃水の処理方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記高分子凝集剤のpH4におけるカチオン当量値が1.0~5.0meq/gであり、pH10におけるカチオン当量値が4.5meq/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機性廃水の処理方法。
【請求項3】
前記高分子凝集剤として、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル四級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル四級塩、アクリルアミド、アクリル酸の中から選択される一種以上の共重合体を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機性廃水の処理方法。
【請求項4】
前記難脱水性の有機性廃水は、導電率が50~1500mS/m、蒸発残留物と浮遊物質との差が1500mg/L以上、カチオン要求量が-0.01~-2.00meq/L、毛細吸引時間(CST)が300秒以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の有機性廃水の処理方法。
【請求項5】
前記濃縮処理及び前記脱水処理で得られる濃縮分離液及び脱水分離液を生物処理し、該生物処理で得られる余剰汚泥を前記難脱水性の有機性廃水に加えることを更に含む請求項1~4のいずれか1項に記載の有機性廃水の処理方法。
【請求項6】
屎尿と浄化槽汚泥の少なくとも何れかを含む難脱水性の有機性廃水が導入される反応槽と、
0.5%塩粘度が10~90mPa・sであり、共重合体を構成する全単量体に含まれるカチオン性単量体のモル数と、アニオン性単量体のモル数と、ノニオン性単量体のモル数とのうち、カチオン性単量体の構成比率が25~90mol%であり、且つアニオン性単量体及びノニオン性単量体の合計の構成比率が10~75mol%である高分子凝集剤と、
前記高分子凝集剤を前記反応槽に添加する凝集剤添加手段と、
前記高分子凝集剤が添加された前記有機性廃水を濃縮処理する濃縮手段と、
前記濃縮手段で得られる濃縮汚泥を脱水処理する脱水手段と
を備える有機性廃水の処理装置。
【請求項7】
前記凝集剤添加手段が、前記有機性廃水に無機凝集剤を更に添加することを特徴とする請求項6に記載の有機性廃水の処理装置。
【請求項8】
前記有機性廃水の性状又は供給量に基づいて、前記凝集剤添加手段により添加される前記高分子凝集剤の添加率を制御可能な制御手段を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の有機性廃水の処理装置。
【請求項9】
前記屎尿を受け入れる屎尿受入槽と、
前記屎尿に含まれる夾雑物を除去するための前処理装置と、
前記前処理装置で処理された前処理液を貯留する屎尿貯留槽と、
前記前処理液を前記反応槽又は前記反応槽へ送給される前記有機性廃水を貯留する貯留槽内へ送給し、前記反応槽又は前記貯留槽内の有機性廃水の流量を調整する送給手段と
を更に備えることを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の有機性廃水の処理装置。
【請求項10】
屎尿と浄化槽汚泥の少なくとも何れかを含む難脱水性の有機性廃水の高分子凝集剤であって、
前記高分子凝集剤が下記条件:
(1)0.5%塩粘度が10~90mPa・s、
(2)前記高分子凝集剤に含まれる共重合体を構成する全単量体に含まれるカチオン性単量体のモル数と、アニオン性単量体のモル数と、ノニオン性単量体のモル数とのうち、カチオン性単量体の構成比率が25~90mol%であり、且つアニオン性単量体及びノニオン性単量体の合計の構成比率が10~75mol%、
を満足することを特徴とする高分子凝集剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性廃水の処理方法、有機性廃水の処理装置及び高分子凝集剤に関し、特に、屎尿または浄化槽汚泥を少なくとも含む難脱水性有機性廃水の処理に好適な有機性廃水の処理方法、有機性廃水の処理装置及び高分子凝集剤に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、屎尿又は浄化槽で発生する有機性廃水を直接脱水処理する処理方法が増えている。屎尿又は浄化槽由来の有機性廃水には、夾雑物が多量に含まれるため、必要に応じて夾雑物を除去した後、直接脱水処理を行い、脱水分離液を生物処理や希釈処理等に供する。
【0003】
このような脱水処理においては、有機性汚泥の多量の脱水ケーキが発生するため、脱水ケーキの減容化への対策が種々検討されている。また、得られた脱水ケーキを助燃剤又は堆肥等として再利用するために、含水率の低減化が必要とされている。そのため、屎尿又は浄化槽由来の有機性廃水に対して凝集剤を添加し、凝集フロックとして凝集させた後に、脱水処理する方法が行われている。
【0004】
屎尿と浄化槽汚泥は、一般的には別々に回収されて屎尿処理場に搬入されるが、搬入量及び搬入時の汚泥性状が一定でなく、その混合比率が変動するため、脱水処理に供される汚泥の性状が大きく変動する。特に、屎尿は塩化物を多量に含むため、屎尿の混合比率が高くなると、脱水不良に陥ることがある。そのため、汚泥の性状に応じて頻繁に高分子凝集剤の添加量を調整するか、或いは、使用する高分子凝集剤の種類を変更する必要等がある。
【0005】
このような問題の解決方法の一つとして、高分子凝集剤による凝集に先立って、ポリ硫酸第二鉄や硫酸バンドのような無機凝集剤を添加して汚泥を調質する方法が採用されている。しかしながらこの方法も十分な対策であるとはいえない。特に、脱水に供する汚泥のpHが低い場合に無機凝集剤を添加すると更にpHが下がり無機凝集剤成分の金属塩が溶出してしまうため、添加することができない場合がある。
【0006】
特開2014-159000号(特許文献1)では、屎尿及び有機性汚泥と余剰汚泥の混合汚泥に凝集剤を添加して脱水処理する工程と、混合汚泥に凝集剤を添加せずに脱水処理して分離液を生物処理に供する工程とを交互に行う手法により、発生する脱水ケーキの低含水率化及び減容化を達成できることが記載されている。
【0007】
特開2020-100917号公報(特許文献2)には、紙製造工程における分離白水中の粒子径150μm以下のミクロピッチを、ポリマーを用いて除去する方法の例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2014-159000号公報
特開2020-100917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、通常の一般的な無機凝集剤や高分子凝集剤が処理に用いられることが記載されている。しかしながら、屎尿又は浄化槽汚泥のような有機性汚泥は、搬入される時間帯や季節によって、搬入量も搬入時の性状も大きく変動する。このような搬入量及び搬入時の性状が一定でない有機性汚泥を処理すると、脱水処理に供される汚泥の性状が難脱水性となる。このような難脱水性の有機性汚泥に対しては、従来の一般的な高分子凝集剤では対応できない場合が生じる。また、特許文献2は、ピッチ含有水の処理方法及び処理装置に関する発明であって有機性廃水への適用については何ら記載もされていないし、その効果も不明である。
【0010】
上記課題に鑑み、本発明は、有機性廃水、特に、難脱水性の有機性廃水に対しても安定して脱水処理を行うことが可能な有機性廃水の処理方法、有機性廃水の処理装置及び高分子凝集剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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