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公開番号2025170382
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-18
出願番号2025142706,2019171447
出願日2025-08-28,2019-09-20
発明の名称エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08G 59/40 20060101AFI20251111BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ワイヤ流れ及びワイヤオープンを抑制可能なエポキシ樹脂組成物の提供。
【解決手段】エポキシ樹脂組成物は、ディスクフロー長が100mm以上であり、硬化物としたときの、前記硬化物中の塩化物イオンの含有量が、20ppm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ディスクフロー長が100mm以上であり、
硬化物としたときの、前記硬化物中の塩化物イオンの含有量が、20ppm以下であるエポキシ樹脂組成物。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
ホスフィン化合物とキノン化合物との付加反応物由来のカチオンと、隣り合う2つの炭素原子が共にカルボキシ基で置換された構造を有するカルボン酸化合物由来のアニオンと、の塩と、
を含有する請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
前記塩が、下記一般式(I)で表されるホスホニウム化合物を含む請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
JPEG
2025170382000008.jpg
82
164
(一般式(I)において、R
1A
は、各々独立に、炭素数1~18の置換又は非置換の炭化水素基を示す。3つのR
1A
から任意に選択される2つのR
1A
は互いに連結して、R
1A
が結合するリン原子と共に環状構造を形成してもよい。R
1B
は、各々独立に、炭素数1~18の置換又は非置換の炭化水素基を示す。nは、0~3の整数を示す。nが2又は3の場合、2つのR
1B
は互いに連結して、環状構造を形成してもよい。aは、1又は2を示す。aが1の場合、X
a-
は、下記一般式(IA)で表される1価の陰イオンを示し、aが2の場合、X
a-
は、下記一般式(IB)で表される2価の陰イオンを示す。)
JPEG
2025170382000009.jpg
59
162
(一般式(IA)において、R
1C
は、各々独立に、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基を示す。pは、0~4の整数を示す。一般式(IB)において、R
1D
は、各々独立に、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基を示す。qは、0~2の整数を示す。)
【請求項4】
無機充填材を含有する請求項2又は請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
半導体素子と、前記半導体素子を封止してなる請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物と、を含む半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体素子と基板とが電気的に接続された構造として、半導体素子と基板とをワイヤを介して接続するワイヤボンディング構造と呼ばれるものがある。ワイヤボンディング構造においては、半導体素子と、基板と、これらを電気的に接続しているワイヤとを樹脂組成物で封止することにより、半導体装置を形成する。
ワイヤの材料としては、金を用いるものが主流であったが、近年は金価格の高騰等により、ワイヤの材料として銅を使用する場合が増えている。一方、半導体装置を封止する封止組成物としては、エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。しかし、エポキシ樹脂はエピクロロヒドリンを用いて合成される場合が多く、このようなエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物中にはエポキシ樹脂に由来する塩基残さがワイヤ腐食性の不純物として残留する傾向にある。また、エポキシ樹脂中に残るエピクロロヒドリンが分解することで、新たな塩基残さが生ずる場合もある。
【0003】
銅は金と比較して化学的反応性に富んでいるため塩素による腐食が進みやすい。腐食が進むことで、ワイヤと半導体素子の電極パッドとの間の断線又はワイヤと基板との間の断線(ワイヤオープン)が生じ、半導体装置の信頼性が低下する場合がある。
そこで、銅ワイヤを用いた半導体装置の信頼性を向上させるために、不純物イオンをトラップするイオントラップ剤としてハイドロタルサイト化合物をエポキシ樹脂組成物中に含有させることが試みられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-1902号公報
特開2009-29919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エポキシ樹脂組成物中にハイドロタルサイト化合物等のイオントラップ剤を含有させることで、半導体パッケージを封止する際のエポキシ樹脂組成物の粘度が上昇しやすい。そのため、エポキシ樹脂組成物が流動することでワイヤに圧力がかかりやすくなり、ワイヤの位置ずれ(ワイヤ流れ)が生じることがある。
本開示の一形態は上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、ワイヤ流れ及びワイヤオープンを抑制可能なエポキシ樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> ディスクフロー長が100mm以上であり、
硬化物としたときの、前記硬化物中の塩化物イオンの含有量が、20ppm以下であるエポキシ樹脂組成物。
<2> エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
ホスフィン化合物とキノン化合物との付加反応物由来のカチオンと、隣り合う2つの炭素原子が共にカルボキシ基で置換された構造を有するカルボン酸化合物由来のアニオンと、の塩と、
を含有する<1>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<3> 前記塩が、下記一般式(I)で表されるホスホニウム化合物を含む<2>に記載のエポキシ樹脂組成物。
【0007】
JPEG
2025170382000001.jpg
82
164
【0008】
(一般式(I)において、R
1A
は、各々独立に、炭素数1~18の置換又は非置換の炭化水素基を示す。3つのR
1A
から任意に選択される2つのR
1A
は互いに連結して、R
1A
が結合するリン原子と共に環状構造を形成してもよい。R
1B
は、各々独立に、炭素数1~18の置換又は非置換の炭化水素基を示す。nは、0~3の整数を示す。nが2又は3の場合、2つのR
1B
は互いに連結して、環状構造を形成してもよい。aは、1又は2を示す。aが1の場合、X
a-
は、下記一般式(IA)で表される1価の陰イオンを示し、aが2の場合、X
a-
は、下記一般式(IB)で表される2価の陰イオンを示す。)
【0009】
JPEG
2025170382000002.jpg
59
162
【0010】
(一般式(IA)において、R
1C
は、各々独立に、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基を示す。pは、0~4の整数を示す。一般式(IB)において、R
1D
は、各々独立に、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基を示す。qは、0~2の整数を示す。)
<4> 無機充填材を含有する<2>又は<3>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<5> 半導体素子と、前記半導体素子を封止してなる<1>~<4>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物と、を含む半導体装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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