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公開番号2025169697
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2024074676
出願日2024-05-02
発明の名称音響システム
出願人アルプスアルパイン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H04R 3/04 20060101AFI20251107BHJP(電気通信技術)
要約【課題】低消費電力で所要の駆動力を得る「音響システム」を提供する。
【解決手段】磁束が伝搬するギャップより高さが大きい第1ボイスコイル2051と、ギャップと高さが等しい第2ボイスコイル2052とを高さ方向中央が一致するように設ける(a1)。第1ボイスコイル2051に印加するオーディオ信号の増幅率をA1、第2ボイスコイル2052に印加するオーディオ信号の増幅率をA2として、スピーカ2の変位を検出し、第2ボイスコイル2052がギャップの磁束と適正に作用できる位置にいる変位の範囲ではA1を0としA2を予め定めた増幅率A2stとする。そして、A2をA2stとしない変位の範囲ではA2を0としA1を予め定めた増幅率A1stとする。A2st<A1stであり、第2ボイスコイル2052がギャップから外れる範囲は、A1をA1stとする変位の範囲に含まれる(a1-a3、b1、b2)。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
スピーカと前記スピーカをオーディオ信号で駆動する駆動部とを備えた音響システムであって、
前記スピーカの振動系の当該スピーカの軸方向の変位を検出する変位検出手段を備え、
前記スピーカは、
前記スピーカの径方向について、前記径方向に磁束が伝搬するギャップ内に配置された第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルとを備え、
前記第1のボイスコイルの前記スピーカの軸方向の範囲の大きさは前記ギャップの前記軸方向の範囲の大きさより大きく、前記第2のボイスコイルの前軸方向の範囲の大きさは前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲の大きさより小さく、
前記第2のボイスコイルの前記軸方向の範囲は、前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲内に収まり、
前記駆動部は、
設定された第1の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第1のボイスコイルに印加する第1駆動手段と、
設定された第2の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第2のボイスコイルに印加する第2駆動手段と、
前記変位検出手段が検出した変位が表す第2のボイスコイルの前記軸方向の位置に基づいて、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と作用できない範囲である作用無効範囲内の位置であるときに前記第2の増幅率として0を設定し、前記第1の増幅率として所定の増幅率である第1標準増幅率を設定し、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と適正に作用できる範囲である作用有効範囲内の位置であるときに、前記第1の増幅率として0を設定し、前記第2の増幅率として予め定めた増幅率である第2標準増幅率を設定する増幅率設定手段とを有することを特徴とする音響システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1記載の音響システムであって、
前記作用無効範囲は、前記軸方向について、前記第2のボイスコイルの位置が前記ギャップの範囲外となる範囲であり、前記作用有効範囲は、前記軸方向について、前記第2のボイスコイルの位置が前記ギャップの範囲外とならない範囲であることを特徴とする音響システム。
【請求項3】
請求項1記載の音響システムであって、
前記第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルの双方にオーディオ信号が印加されていない状態において、前記軸方向について、前記ギャップと前記第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルの前記軸方向の範囲の中点は等しいことを特徴とする音響システム。
【請求項4】
請求項1記載の音響システムであって、
前記第1標準増幅率は前記第2標準増幅率より大きく、
前記第1駆動手段は、前記第1のボイスコイルに印加されるオーディオ信号を出力する第1のアンプを有し、
前記第2駆動手段は、前記第2のボイスコイルに印加されるオーディオ信号を出力する第2のアンプを有し、
前記第2のアンプの電源電圧は、前記第1のアンプの電源電圧より小さいことを特徴とする音響システム。
【請求項5】
スピーカと前記スピーカをオーディオ信号で駆動する駆動部とを備えた音響システムであって、
前記スピーカの振動系の当該スピーカの軸方向の変位を検出する変位検出手段を備え、
前記スピーカは、
前記スピーカの径方向について、前記径方向に磁束が伝搬するギャップ内に配置された第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルとを備え、
前記第1のボイスコイルの前記スピーカの軸方向の範囲の大きさは前記ギャップの前記軸方向の範囲の大きさより大きく、前記第2のボイスコイルの前軸方向の範囲の大きさは前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲の大きさより小さく、
前記第2のボイスコイルの前記軸方向の範囲は、前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲内に収まり、
前記駆動部は、
設定された第1の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第1のボイスコイルに印加する第1駆動手段と、
設定された第2の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第2のボイスコイルに印加する第2駆動手段と、
前記変位検出手段が検出した変位が表す第2のボイスコイルの前記軸方向の位置に基づいて、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と作用できない位置にあるときに、前記第2の増幅率として、磁束と作用できる位置にあるときよりも小さい増幅率を設定すると共に、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と作用できない位置にあるときに、前記第1の増幅率として、磁束と作用できる位置にあるときよりも大きな増幅率を設定する増幅率設定手段とを有することを特徴とする音響システム。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載の音響システムであって、
前記駆動部は、前記変位検出手段が検出した変位に基づいて、前記スピーカの不良動作が発生しないように、前記第1のボイスコイルを駆動する前記オーディ信号を操作する不良動作抑制手段を有することを特徴とする音響システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカを駆動する技術に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
本出願に関連する技術としては、スピーカの振動系の変位を検出するセンサを設け、入力信号に対する変位の応答に基づいて、スピーカの出力歪が低減されるように入力信号を補正してスピーカに出力する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、本出願に関連する技術としては、スピーカに直流抵抗値の異なる複数のボイスコイルを備えると共に、駆動するボイスコイルを切り替え可能とすることにより、スピーカの低域周波数のQ特性を可変とする技術が知られている(たとえば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-81815号公報
実開昭62-139192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スピーカの出力歪の発生や過振幅の発生などのスピーカの不良な動作の発生を、センサで検出したスピーカの振動系の変位に基づいてボイスコイルに印加する信号を操作することにより抑制する場合、トッププレートとセンターポールの間のギャップを通る磁束との相互作用によりボイスコイルに駆動力が働くため、ボイスコイルがギャップから外れる位置まで変位してしまうと、ボイスコイルに働く駆動力が失われてしまい、不良な動作の発生の抑制を行うことができなくなる。
【0006】
一方で、ギャップの高さ(スピーカの軸方向の長さ)に対して、ボイスコイルの高さを十分に大きくすれば、ボイスコイルがギャップから外れる位置まで変位してしまうことは抑制できるが、このようにすると、同じ入力に対してボイスコイルに働く駆動力が、高さがギャップの高さ程度のボイスコイルより小さくなり初期感度などが劣化する。一方で、ボイスコイルに出力する信号の増幅率を大きくすれば、ボイスコイルに働く駆動力を大きくすることはできるが、この場合には電力消費が増大する。
【0007】
そこで、本発明は、電力消費を可及的に抑えつつ、ボイスコイルの所要の駆動力を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題達成のために、本発明は、スピーカと前記スピーカをオーディオ信号で駆動する駆動部とを備えた音響システムを提供する。当該音響システムは、前記スピーカの振動系の当該スピーカの軸方向の変位を検出する変位検出手段を備えている。また、前記スピーカは、前記スピーカの径方向について、前記径方向に磁束が伝搬するギャップ内に配置された第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルとを備えており、前記第1のボイスコイルの前記スピーカの軸方向の範囲の大きさは前記ギャップの前記軸方向の範囲の大きささより大きく、前記第2のボイスコイルの前軸方向の範囲の大きさは前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲の大きさより小さく、前記第2のボイスコイルの前記軸方向の範囲は、前記第1のボイスコイルの前記軸方向の範囲内に収まる。そして、前記駆動部は、設定された第1の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第1のボイスコイルに印加する第1駆動手段と、設定された第2の増幅率で増幅したオーディオ信号を前記第2のボイスコイルに印加する第2駆動手段と、前記変位検出手段が検出した変位が表す第2のボイスコイルの前記軸方向の位置に基づいて、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と作用できない範囲である作用無効範囲内の位置であるときに前記第2の増幅率として0を設定し、前記第1の増幅率として所定の増幅率である第1標準増幅率を設定し、前記第2のボイスコイルの位置が、当該第2のボイスコイルが前記ギャップを伝搬する磁束と適正に作用できる範囲である作用有効範囲内の位置であるときに、前記第1の増幅率として0を設定し、前記第2の増幅率として予め定めた増幅率である第2標準増幅率を設定する増幅率設定手段とを備えている。
【0009】
ここで、この音響システムにおいて、前記作用無効範囲は、前記軸方向について、前記第2のボイスコイルの位置が前記ギャップの範囲外となる範囲であってよく、前記作用有効範囲は、前記軸方向について、前記第2のボイスコイルの位置が前記ギャップの範囲外とならない範囲であってよい。
【0010】
また、以上の音響システムは、前記第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルの双方にオーディオ信号が印加されていない状態において、前記軸方向について、前記ギャップと前記第1のボイスコイルと前記第2のボイスコイルの前記軸方向の範囲の中点が等しくなるように構成してよい。
(【0011】以降は省略されています)

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