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公開番号
2025169385
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-12
出願番号
2025136650,2023139948
出願日
2025-08-20,2017-06-16
発明の名称
抗ミオスタチン抗体および使用方法
出願人
中外製薬株式会社
代理人
個人
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個人
主分類
C07K
16/18 20060101AFI20251105BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明の目的は、抗ミオスタチン抗体、変異Fc領域を含むポリペプチド、およびその使用方法を提供することである。
【解決手段】本開示は、抗ミオスタチン抗体ならびにその作製および使用方法を提供する。当該抗ミオスタチン抗体をコードする核酸および当該核酸を含む宿主細胞も提供する。本開示はまた、変異Fc領域を含むポリペプチドならびにその作製および使用方法も提供する。当該ポリペプチドをコードする核酸および当該核酸を含む宿主細胞も提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
筋肉消耗疾患の治療における使用のための、潜在型ミオスタチンに結合する抗体であって、ミオスタチンの活性化を阻害する、抗体。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
筋組織の量の増大における使用のための、潜在型ミオスタチンに結合する抗体であって、ミオスタチンの活性化を阻害する、抗体。
【請求項3】
筋組織の強度の増大における使用のための、潜在型ミオスタチンに結合する抗体であって、ミオスタチンの活性化を阻害する、抗体。
【請求項4】
体脂肪の蓄積の低減における使用のための、潜在型ミオスタチンに結合する抗体であって、ミオスタチンの活性化を阻害する、抗体。
【請求項5】
筋肉消耗疾患の治療のための医薬の製造における、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の使用であって、抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、使用。
【請求項6】
筋組織の量の増大のための医薬の製造における、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の使用であって、抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、使用。
【請求項7】
筋組織の強度の増大のための医薬の製造における、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の使用であって、抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、使用。
【請求項8】
体脂肪蓄積の低減のための医薬の製造における、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の使用であって、抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、使用。
【請求項9】
筋肉消耗疾患を有する個体を治療する方法であって、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の有効量を該個体に投与する工程を含み、該抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、方法。
【請求項10】
個体において筋組織の量を増大する方法であって、潜在型ミオスタチンに結合する抗体の有効量を該個体に投与する工程を含み、該抗体がミオスタチンの活性化を阻害する、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ミオスタチン抗体およびそれらを使用する方法に関する。本発明はまた、変異Fc領域を含むポリペプチドおよびその使用方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
増殖分化因子8(GDF8)とも呼ばれるミオスタチンは、分泌タンパク質であり、タンパク質のトランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)スーパーファミリーのメンバーである。このスーパーファミリーのメンバーは、増殖制御および形態形成の性質を保有している(例えば非特許文献1、非特許文献2、および特許文献1を参照のこと)。ミオスタチンは主に、発生中および成人の骨格筋で発現され、筋成長の負の制御因子として機能する。成体のマウスにおけるミオスタチンの全身の過剰発現は、筋肉消耗を引き起こす(例えば非特許文献3を参照のこと)一方、逆に、ミオスタチンノックアウトマウスは、骨格筋の肥大および過形成の結果、筋肉量が野生型の同腹仔の2~3倍多くなることで特徴付けられる(例えば非特許文献4を参照のこと)。
【0003】
TGF-βファミリーの他のメンバー同様、ミオスタチンは、N末端プロペプチドドメインと、活性分子として考えられているC末端ドメインとを含有する大きな前駆体タンパク質として合成される(例えば非特許文献5;特許文献2を参照のこと)。ミオスタチン前駆体の2つの分子は、C末端増殖因子ドメインに存在する1つのジスルフィド結合を介して共有結合している。活性な成熟型(mature)ミオスタチン(C末端増殖因子ドメインからなるジスルフィド結合ホモダイマー)は、タンパク質分解性プロセッシングの複数の工程を通して、ミオスタチン前駆体から遊離する。ミオスタチン活性化経路の第1の工程において、N末端プロペプチドドメインとC末端増殖因子ドメインの間のペプチド結合Arg266~Asp267は、ホモダイマー前駆体の両方の鎖においてフーリン型前駆タンパク質転換酵素によって切断される。しかし、結果として得られた3つのペプチド(2つのプロペプチドおよび1つの成熟型ミオスタチン(すなわち、増殖因子ドメインからなるジスルフィド結合したホモダイマー))は会合したままであり、「潜在型(latent)ミオスタチン」と呼ばれる非共有結合性の不活性な複合体を形成している。成熟型ミオスタチンは次いで、プロペプチドの分解を介して潜在型ミオスタチンから遊離することができる。メタロプロテイナーゼの骨形成タンパク質1(BMP1)ファミリーのメンバーは、ホモダイマーである活性な成熟型ミオスタチンの遊離と同時に、プロペプチド内の1つのペプチド結合Arg98~Asp99を切断する(例えば非特許文献6を参照のこと)。さらに、潜在型ミオスタチンはまた、酸処理または熱処理のいずれかで複合体を解離させることによって、インビトロで活性化され得る(例えば非特許文献7を参照のこと)。
【0004】
ミオスタチンは、膜貫通セリン/トレオニンキナーゼヘテロ四量体受容体ファミリーを介してその効果を発揮し、その活性化は、受容体のトランスリン酸化を亢進し、それによりセリン/トレオニンキナーゼ活性が刺激される。ミオスタチン経路は、活性ミオスタチン二量体が高いアフィニティでアクチビンIIB型受容体(ActRIIB)に結合することを含み、これは次いで、アクチビン様キナーゼ4(ALK4)またはアクチビン様キナーゼ5(ALK5)といったアフィニティの低い受容体を動員しそのトランスリン酸化を活性化することが示されている。タンパク質Smad 2およびSmad 3が、続いて活性化され、Smad 4と共に複合体を形成し、これが次に標的遺伝子の転写活性化のために、核へ移行することも示されている。マウスにおいてドミナントネガティブ形態のActRIIBの発現が、ミオスタチン遺伝子ノックアウトを模倣することから、ActRIIBが、インビボでのミオスタチンの影響を媒介できることが実証されている(例えば非特許文献8を参照のこと)。
【0005】
多くの障害または状態が、筋肉消耗(すなわち、筋組織の喪失または機能障害)、例えば筋ジストロフィー(MD;デュシェンヌ筋ジストロフィーを含む)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋萎縮、器官萎縮、フレイル、鬱血性閉塞性肺疾患(COPD)、サルコペニア、およびがんまたは他の疾患の結果生じた悪液質、ならびに腎疾患、心不全または心疾患、および肝疾患に関連している。患者は、筋肉量および/または筋肉強度の増加から利益を得るが、しかしこれらの障害に利用できる処置は現在限られている。したがって、骨格筋成長の負の制御因子としての役割に起因して、ミオスタチンは、そのような障害もしくは状態に対する治療的もしくは予防的介入のための、またはそのような障害もしくは状態の進行のモニタリングのための望ましい標的となる。特に、ミオスタチンの活性を阻害する作用物質は、治療的に有益となり得る。
【0006】
ミオスタチン発現の阻害は、筋肉の肥大および過形成の両方をもたらす(非特許文献4)。ミオスタチンは、損傷後の筋肉再生を負に制御し、ミオスタチンヌルマウスにおけるミオスタチンの欠如は、筋肉再生を加速させる(例えば非特許文献9を参照のこと)。例えば特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、および特許文献7、および特許文献8、特許文献9、および特許文献10に記載の抗ミオスタチン(GDF8)抗体は、ミオスタチンに結合し、ミオスタチン活性(骨格筋量の負の制御に関連するミオスタチン活性が含まれる)をインビトロおよびインビボで阻害することが示されている。ミオスタチン中和抗体は、野生型マウス(例えば非特許文献10を参照のこと)および筋ジストロフィーのモデルであるmdxマウス(例えば非特許文献11;非特許文献12を参照のこと)の、体重、骨格筋量、および骨格筋における筋肉のサイズと強度を増加させる。しかしながら、これらの先行技術の抗体は全て、成熟型ミオスタチンに特異的であるが潜在型ミオスタチンには特異的ではなく、ミオスタチン活性の阻害について記載されている戦略は、成熟型ミオスタチンに結合しそれを中和できる抗体を利用するものである。
【0007】
抗体は、血中で非常に安定であり、副作用が少ないため、薬剤として注目を集めている(例えば非特許文献13および非特許文献14を参照のこと)。現在市場にあるほぼすべての治療抗体は、ヒトIgG1サブクラスの抗体である。IgGクラス抗体の公知の機能の1つは、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(以降ADCC活性と記載する)である(例えば非特許文献15を参照のこと)。抗体がADCC活性を示すためには、抗体Fc領域が、キラー細胞、ナチュラルキラー細胞、および活性化マクロファージといったエフェクター細胞の表面に存在する抗体結合受容体であるFcγ受容体(以降FcγRと記載する)に結合しなければならない。
【0008】
ヒトにおいて、FcγRIa(CD64A)、FcγRIIa(CD32A)、FcγRIIb(CD32B)、FcγRIIIa(CD16A)、およびFcγRIIIb(CD16B)アイソフォームが、FcγRタンパク質ファミリーとして報告されており、それぞれのアロタイプもまた報告されている(例えば非特許文献16を参照のこと)。FcγRIa、FcγRIIa、およびFcγRIIIaは、免疫学的に活性な機能を有しているため、活性化FcγRと呼ばれ、FcγRIIbは、免疫抑制機能を有しているため、阻害性FcγRと呼ばれる(例えば非特許文献17を参照のこと)。
【0009】
Fc領域とFcγRの間の結合において、抗体ヒンジ領域およびCH2ドメイン内のいくつかのアミノ酸残基、ならびに、CH2ドメインに結合した位置297(EUナンバリング)のAsnに結合した糖鎖が重要であることが示されている(例えば非特許文献18、非特許文献19、および非特許文献20を参照のこと)。FcγR結合特性を有する様々な変異体、主にこれらの部位に変異が導入された抗体が、これまで研究されてきており、活性化FcγRへのより高い結合活性を有するFc領域変異体が得られている(例えば特許文献11、特許文献12、特許文献13、および特許文献14を参照のこと)。
【0010】
活性化FcγRは、免疫複合体と架橋されると、細胞内ドメインまたはFcR共通γ鎖(相互作用パートナー)に含まれる免疫受容体チロシン活性化モチーフ(ITAM)をリン酸化し、シグナル伝達物質SYKを活性化し、活性化シグナルカスケードを開始することによって炎症性免疫応答を誘発する(例えば非特許文献21を参照のこと)。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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