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公開番号2025148420
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2025114329,2021567656
出願日2025-07-07,2020-12-25
発明の名称ペプチド化合物の合成法
出願人中外製薬株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 1/02 20060101AFI20250930BHJP(有機化学)
要約【課題】ペプチド化合物の合成において、残存するC末端活性体を効率的に除去する方法を提供する。
【解決手段】酸成分のC末端活性体とアミン成分とを縮合させることを含むペプチド化合物の合成において、縮合反応後に残存したC末端活性体を含む溶液を、三級アミンと水または水溶液と混合することで、該C末端活性体の加水分解を促進する方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
残存C末端活性体を含む溶液に三級アミンと水または水溶液を追加して、該C末端活性体を三級アミンと作用させる工程を含む、該C末端活性体の加水分解を促進する方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記三級アミンが、前記C末端活性体に対して求核反応性を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記三級アミンが、窒素近傍の立体障害が小さいアミンである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記三級アミンが、下記式(A)、(B)、または(C)で表され:
TIFF
2025148420000019.tif
43
149
式中、


~R

は、(i)R

およびR

がそれらが結合している窒素原子と一緒になって5~6員非芳香族複素環を形成し、かつR

がC

-C

アルキルまたはC

ヒドロキシアルキルであるか、または(ii)それぞれ独立して、C

-C

アルキル、もしくはC

ヒドロキシアルキルであり、
Xは、NまたはOであり、


およびR

は、それぞれ独立して、C

-C

アルキル、もしくはC

ヒドロキシアルキルであるか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5~6員非芳香族複素環を形成し、但し、XがOである場合、R

は存在せず、


およびR

は、それぞれ独立して、H、C

-C

アルキル、またはメトキシであり、


およびR

は、それぞれ独立して、H、C

-C

アルキル、もしくはC

ヒドロキシアルキルであるか、またはR

が結合している窒素原子およびR

が結合している炭素原子と一緒になって5~6員非芳香族複素環を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】


~R

が、それぞれ独立して、C

-C

アルキルである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
XがNであり、R

およびR

が、それぞれ独立して、C

-C

アルキルであり、R

およびR

がHである、請求項4に記載の方法。
【請求項7】


およびR

が、それぞれ独立して、HまたはC

-C

アルキルである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
残存C末端活性体の加水分解体を含む溶液を水性洗浄する工程を含む、該加水分解体を除去する方法。
【請求項9】
水性洗浄として、水または水溶液を用いる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水性洗浄として、水またはアルカリ水溶液を用いる、請求項8に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ペプチド化合物の合成過程で生じる不要なC末端活性体を効率的に除去して、目的のペプチド化合物を効率的に製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ペプチド合成は、その一形態として、アミノ酸、ペプチドなどのアミン類と反応してアミド結合形成を可能とするように、アミノ酸またはペプチドのC末端カルボキシル基を活性化した化合物を用いて行われる。この場合、反応終了後の反応溶液にカルボキシル基が活性化された化合物が残存すると、生成したペプチドの品質低下という問題を引き起こす。
【0003】
このようなC末端が活性化された化合物とは、ペプチド合成反応に用いたカルボキシル基が活性化された化合物のみならず、それが反応中で、例えば、アズラクトン、NCA(N-カルボキシ無水物(N-carboxyanhydride))などに変化して活性化状態を有することでアミン類と反応し得る化合物も含む(以後、これら化合物を「C末端活性体」と称する場合がある)。また、ペプチド合成反応に用いるC末端活性体は、例えば、非特許文献1または非特許文献2に記されているようなペプチド縮合剤を用いて合成される活性エステル、混合酸無水物およびアシルイソウレアなどに限られるものではなく、アミン類と反応しうるように活性化されていれば、任意の化合物が含まれる。
生成したペプチドの品質低下の例としては、C末端活性体の残存に起因して、不純物ペプチドの副生を招くことや、挿入配列のペプチドが最終産物の不純物として混入することが知られている(特許文献1、2)。
【0004】
このような残存C末端活性体の問題を解消する方法として、アルカリ水で処理して活性エステルを加水分解し、対応するアミノ酸のアルカリ水溶液として除去する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、アルカリ水での加水分解処理を複数回行う必要があり、操作が煩雑である。加えて、アルカリ水での処理回数が増え、その処理時間が長くなると、生成物のエピメリ化(異性化)などの副反応を引き起こすことが推測され、堅牢性を損ない得る。
【0005】
また、残存C末端活性体をN,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミンなどの1級アミノ基を有するポリアミンで捕捉し、塩基性化合物へと変換した後、酸性水溶液による水性洗浄で残存C末端活性体由来のアミド化合物を水層へ移行させて除去する方法が知られている (特許文献3、非特許文献3)。しかしながら、求核性が高い1級アミン類を用いると、目的ペプチドの求電子性が高い部位と1級アミンが反応し、共有結合を形成した不純物を生じることが推定されるため、高純度ペプチドの合成には不向きである。
【0006】
また残存C末端活性体を、保護基を有する潜在アニオンを含むアミンである捕捉剤と反応させて、アミド化合物に変換して除去する方法が知られている(特許文献2)。しかしながら、この方法では、アミド化合物を形成させた後に、水性抽出段階を経て、水素化分解を行った後に、さらに再度の水性抽出段階を経る必要があるため、操作が煩雑である。
【0007】
また、C末端活性体が残存していると、生成したペプチドのN末端の保護基を脱保護する際に、該C末端活性体のN末端の保護基の脱保護も同時に起こることがある。残存C末端活性体の脱保護体は不純物であるが、吸光係数が小さい場合には汎用的なHPLCで検出することが困難なため、品質管理上好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5171613号公報
特許第4142907号公報
特許第5212371号公報
【非特許文献】
【0009】
Chem. Rev., 2011, 111, 6557.
Organic Process Research &Development, 2016, 20, 140.
Tetrahedron Lett., 1974, 15,1785.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、一局面において、ペプチド化合物の合成において、残存するC末端活性体を効率的に除去することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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