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公開番号2025168569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2025148678,2023090512
出願日2025-09-08,2018-10-08
発明の名称難燃性リヨセルフィラメント
出願人レンチング アクチエンゲゼルシャフト
代理人個人
主分類D01F 2/02 20060101AFI20251030BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】本発明は、難燃性を有するフィラメント、さらにはその製造方法及びその使用に関する。
【解決手段】難燃性を有するフィラメントは、難燃剤及びセルロースを含む難燃性フィラメント(FRフィラメント)であって、前記フィラメントはリヨセルフィラメントであることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
難燃剤及びセルロースを含む難燃性フィラメント(FRフィラメント)であって、前記フィラメントはリヨセルフィラメントであることを特徴とする、FRフィラメント。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
22cN/tex以上の平均乾燥引張強度を有する、請求項1に記載のFRフィラメント。
【請求項3】
11cN/tex以上の平均湿潤引張強度を有する、請求項1又は請求項2に記載のFRフィラメント。
【請求項4】
難燃剤の量が、2~50重量%である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のFRフィラメント。
【請求項5】
パルプ、N-メチルモルホリン N-オキシド、水、及び難燃剤を含む組成物を提供すること、並びに前記溶液を紡糸してフィラメントを製造すること、を含む、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のFRフィラメントを製造するための方法。
【請求項6】
前記紡糸溶液中の難燃剤及びパルプの量が、前記紡糸溶液の12~25%の範囲内である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
紡糸速度が、250~750m/分の範囲内である、請求項5又は請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記パルプが、亜硫酸セルロース及び硫酸セルロースを含む、請求項5~請求項7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
糸、布地、及びテキスタイル製品の製造のための、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のFRフィラメント又は請求項5~請求項8のいずれか一項に従って製造されたFRフィラメントの使用。
【請求項10】
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のFRフィラメント又は請求項5~請求項8のいずれか一項に従って製造されたFRフィラメントを含む、糸、布地、又はテキスタイル製品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性リヨセルフィラメント、さらにはそれを製造するための方法、及び前記難燃性フィラメントの使用に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
難燃性繊維は、工業用布地から衣料品の上着まで、非常に様々な用途分野で用いられている。セルロース系繊維は、これらの用途分野で長い間使われてきたが、セルロース系フィラメントは、報告されているその不充分な寸法安定性及び低い湿潤強度のために、まだそれほど注目されておらず、この分野においてそれほど使用されていない。本明細書で用いられる場合、フィラメントという用語は、例えばBISFA(国際人工繊維標準化局(The International Bureau For The Standardization Of Man-Made Fibres))の専門用
語(本明細書及び請求項で用いられるさらなる専門用語も、BISFAの刊行物において規定されている通りであり、以下も参照されたい)によると、連続的(エンドレス)と見なされる非常に長い繊維を規定するものであり、ステープル繊維、フロックなどのより短い種類の繊維のフィラメントとは区別される。そのようなより短い種類の繊維の場合、寸法安定性の懸念および強度の懸念は、重要度が低く、そのため、セルロース系ステープル繊維などは、難燃剤を含む添加剤を含有するバージョンにおいても、広く用いられてきた。しかし、フィラメントの場合、寸法安定性及び強度特性、特に湿潤強度に関する懸念は、より大きい問題である。これが、セルロース系フィラメント、特に難燃性フィラメントが依然として広く用いられていない理由の1つである。
【0003】
先行技術では、難燃剤を添加剤として用いてビスコースステープル繊維が製造されてきた。米国特許出願公開第2012/0156486(A1)号及び米国特許出願公開第2013/0149932(A1)号は、そのような先行技術のステープル繊維に関する明細書の例である。しかし、ビスコースフィラメントなどのセルロース系フィラメントは、難燃剤と共に製造された場合、寸法安定性、さらには充分な乾燥及び湿潤強度などの必要とされる特性を示してこなかった。これは、製織及び染色及び仕上げ、さらには破れた状態で洗濯又は使用した場合の縮みに関する適切なテキスタイル性能の実現などの要求の厳しいテキスタイル処理に耐えるために必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の問題に照らして、本発明の目的は、強度及び寸法安定性に関して高品質の基準を満たす難燃性フィラメント(FRフィラメント)を提供することである。難燃性フィラメントという用語は、本明細書で用いられる場合、単に難燃性材料がコーティングされたものではなく、フィラメントのマトリックス中に難燃剤が組み込まれたフィラメントを規定する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この問題は、後述の態様<1>に記載のフィラメントによって、本発明に従って解決される。好ましい実施形態は、後述の態様<2>~<5>に記載されている。本発明はさらに、後述の態様<6>に記載の方法も提供し、これに関するやはり好ましい実施形態は、後述の態様<7>~<9>に記載されている。最後に、本発明は、後述の態様<10>に記載の使用、及び後述の態様<11>に記載の製品を提供し、これらに関する好ましい実施形態は、後述の態様<12>~<15>に記載されている。さらなる拡張は、以下の記述に提供される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
驚くべきことに、難燃性リヨセルフィラメントが、先行技術の欠点、並びにビスコースフィラメントなどの難燃性セルロース系フィラメントに関する認識及び懸念を克服することが見出された。本明細書で述べるリヨセルフィラメントは、驚くべきことに、充分に高い特性のバランスを示し、難燃性フィラメントの形態で信頼性高く製造することができる。これらのFRフィラメントは、フィラメント糸、さらには本発明に従うフィラメント及び糸から製造される保護服用の布地、又は他の工業用途のための布地若しくは不織布を含む様々な製品の製造のために非常に有望である。
【0007】
リヨセル繊維は、本技術分野において公知であり、それを製造するための一般的な方法は、例えば、米国特許第4,246,221号及びBISFA(国際人工繊維標準化局)の刊行物「Terminology of Man-Made Fibres」の2009年版に開示されている。両参考文献共に、その全内容が参照により本明細書に含められる。
また、セルロースフィラメント糸の製造方法に関する国際公開第02/18682(A1)号及び国際公開第02/72929(A1)号も参照され、これらについても、その全内容が含められる。
【0008】
上記で示されるように、本発明に従うFRフィラメントは、リヨセルフィラメント、すなわち、リヨセルプロセスを用いて製造されるフィラメントである。このプロセスは、当業者に公知であり、したがって、本明細においてさらに詳細に述べることはしない。実施例、さらには本明細書で述べる特許文献が、このプロセスについての説明を提供する。前記フィラメントは、所望されるいかなる線密度を有していてもよく、適切な値は、0.6~4dtexの範囲内であり、好ましい値は、0.8~2dtexの範囲内である。本発明のFRフィラメントを製造するために用いられるセルロース原料品は、重要ではなく、リヨセルプロセスに適するいかなる種類の原料品が用いられてもよい。
【0009】
上記で示されるように、本発明は、特に、新規かつ進歩性のあるFRフィラメントが、乾燥状態さらには湿潤状態において、機械的(強度/引張強度)特性の驚くべき高いバランスを、及び加えて非常に満足のいく寸法安定性を呈することを特徴とする。同時に、所望される難燃性を、機械的特性を過剰に犠牲にすることのないフィラメントであっても、得ることができる。本発明のフィラメントで得ることのできる強度特性は、典型的には、コンディショニングされた状態で特定され、本発明のFRフィラメントの場合、これらの特性は、典型的には、以下の通りである:
少なくとも22cN/texの平均乾燥引張強度(FFk)。前記フィラメントの平均乾燥破断伸び(FDk)は、少なくとも6%、好ましくは6%~8%である。これらの特性は、以下の試験装置及びパラメータを用いて評価される。
試験装置:USTER(登録商標)Tensorapid 4 2.4.2 UTR4/500N:
試験長さ:500mm
クランプ速度:60mm/分
クランプ圧力:30%
予負荷:4.1cN
【0010】
本発明に従うフィラメントは、したがって、好ましい高い寸法安定性を示し、それから製造される糸及び布地に有益性をもたらす。このように、本発明のFRフィラメントを用いて、高品質の難燃性製品を製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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