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公開番号
2025147174
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-06
出願番号
2025073371,2021560194
出願日
2025-04-25,2020-03-27
発明の名称
呼吸器疾患における肺機能を改善するための気管支拡張剤としての吸入スタチン
出願人
ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
,
The Regents of the University of California
,
ベス イスラエル ディーコネス メディカル センター インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
9/72 20060101AFI20250929BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本開示は、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)を肺組織に直接、吸入によって投与することにより、気道平滑筋組織を弛緩させ、気管支痙攣を緩和又は予防し、及び肺疾患を治療する方法に関する。本開示はまた、本開示の方法の実施に有用な製剤及び組成物に関する。
【解決手段】被験体の気道平滑筋収縮を低下させる方法であって、肺疾患を有する被験体に製剤を吸入によって投与することと、1種、2種、又は3種の追加の治療薬を投与することを含み、前記製剤は、治療有効量のスタチン、又はその異性体、鏡像異性体、若しくはジアステレオ異性体と、医薬的に許容し得る担体とを含む、上記方法。
【選択図】図18
特許請求の範囲
【請求項1】
被験体の気道平滑筋収縮を低下させる方法であって、
肺疾患を有する被験体に製剤を吸入によって投与することと、
1種、2種、又は3種の追加の治療薬を投与することを含み、前記製剤は、
治療有効量のスタチン、又はその異性体、鏡像異性体、若しくはジアステレオ異性体と、
医薬的に許容し得る担体とを含む、上記方法。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記1種、2種、又は3種の追加の治療薬が、β作動薬;コルチコステロイド;ムスカリン拮抗薬;RhoA阻害剤;GGTase-I又は-II阻害剤;ROCK1及び/又はROCK2阻害剤;可溶性エポキシドヒドロラーゼ阻害剤;脂肪酸アミドヒドロラーゼ阻害剤;ロイコトリエン受容体拮抗薬;ホスホジエステラーゼ-4阻害剤、例えばロフルミラスト;5-リポキシゲナーゼ阻害剤、例えばジレウトン;肥満細胞安定剤、例えばネドクロミル;テオフィリン;抗IL5抗体;抗IgE抗体;抗IL5受容体抗体;抗IL13/4受容体抗体;生物学的製剤、例えばメポリズマブ、レスリズマブ、ベンラリズマブ、オマリズマブ、及びデュピルマブ;長時間作用型と短時間作用型製剤の両方を含む、β作動薬とムスカリン拮抗薬の組合せ;長時間作用型と短時間作用型製剤の両方を含む、β作動薬とコルチコステロイドの組合せ;長時間作用型と短時間作用型製剤の両方を含む、コルチコステロイドとムスカリン拮抗薬の組合せ;並びに長時間作用型と短時間作用型製剤の両方を含む、β作動薬、コルチコステロイド、及びムスカリン拮抗薬の組合せ、からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記追加の治療薬が、β作動薬、コルチコステロイド、ムスカリン拮抗薬、又はこれらの任意の組合せである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記追加の治療薬が、アルブテロール、アフォルモテロール、フォルモテロール、サルメテロール、インダカテロール、レバルブテロール、サルブタモール、テルブタリン、オロダテロール、ビランテロール、イソクスプリン、マブテロール、ジルパテロール、バンブテロール、クレンブテロール、フォルモテロール、サルメテロール、アベジテロール、及びカルモテロール、ブフェニン、ボペキサミン、エピネフリン、フェノテロール、イソエタリン、イソプロテレノール、オルシプレナリン、レボアルブタモール、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリン、アルブタミン、ベフノロール、ブロモアセチルアルプレノロールメンタン、ブロキサテロール、シマテロール、シラゾリン、エチレフリン、ヘキソプレナリン、ヒゲナミン、メトキシフェナミン、オキシフェドリン、ラクトパミン、レプロテロール、リミテロール、トレトキノール、ツロブテロール、ジルパテロール、及びジンテロからなる群から選択されるβ作動薬である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記追加の治療薬が、ベクロメタゾン、フルチカゾン、ブデソニド、モメタゾン、フルニソリド、アルクロメタゾン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルオコルトロン、フルルクロロロン、フルメタゾン、フルオコルチン、フルオコルトロン、フルプレドニデン、フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、ハロメタゾン、メプレドニゾン、モメタゾン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニリデン、リメキソロン、ウロベタゾール、アムシノニド、シクレソニド、デフラザコート、デソニド、フォルモコルタール、フルクロロロンアセトニド、フルドロキシコルチド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、ハルシノニド、及びトリアムシノロンアセトニドからなる群から選択されるコルチコステロイドである、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記追加の治療薬が、臭化イプラトロピウム、チオトロピウム、グリコピロレート、臭化グリコピロニウム、レベフェナシン、臭化ウメクリジニウム、アクリジニウム、塩化トロスピウム、臭化オキシトロピウム、オキシブチニン、トルテロジン、ソリフェナシン、フェソテロジン、及びダリフェナシンからなる群から選択されるムスカリン拮抗薬である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記追加の治療薬が、ファスジル、リパスジル、ネタルスジル、RKI-1447、Y-27632、Y-30141、及びGSK429286Aからなる群から選択されるROCK阻害剤である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記追加の治療薬がRhoA阻害剤ロシンである、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
1種、2種、又は3種の追加の治療薬がスタチンによって増強される、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
1種、2種、又は3種の追加の治療薬が治療量未満の用量で投与される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
この国際出願は、米国特許法第119条(e)に基づいて、2019年3月29日に提出された米国仮特許出願第62/826,620号、及び2019年9月26日に提出された米国仮特許出願第62/906,427号の利益を主張し、これらのそれぞれの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,200 文字)
【0002】
連邦政府の支援による研究と開発下で行われた発明の権利に関する声明
本発明は、助成金番号NIH/NHLBI K08 HL114882-01A1及びカリフォルニア地域霊長類センターパイロット助成金(P51 OD011107)の下での政府の支援を受けてなされた。政府は本発明において一定の権利を有している。
【背景技術】
【0003】
(背景)
喘息は、米国では約2000万人、世界中で3億3900万人以上が罹患し、過度の気道狭窄による喘鳴及び息切れの症状を伴う。例えば、S.S. An et al., Eur Respir J (2007) 29(5):834-60; Y. Amrani et al., Int J Biochem Cell Biol (2003) 35:272-76(http:// www.globalasthmareport.org/、2019年3月29日にアクセスした)を参照されたい。長時間作用型β2作動薬と高用量の吸入コルチコステロイドの広範な使用にもかかわらず、喘息患者の55%は症状のコントロールが不十分であり、入院の増加、労働日数の減少、障害、及び死亡につながり、2013年の推定年間費用は約820億ドルである(K.R. Chapman et al., Eur Respir J (2008) 31(2):320-25; S.P. Peters et al., J Allergy Clin Imunol (2007) 119:1454-61; S. Webb, Nat Publ Gr (2011) 29(10):860-63; T. Nurmagambetov et al., Ann Am Thorac Soc (2018) 15(3):348-56)。この厳しい現実は、喘息において持続している満たされていない治療上の必要性を浮き彫りにしている。
【0004】
ステロイドは、炎症性サイトカイン及びケモカインを抑制し、気道への免疫細胞動員と、気道を収縮促進性作動薬に感作させて、気道反応性亢進(airway hyperresponsiveness)をもたらし得る局所炎症とを遮断するように作用する。しかし、COPDと重度の喘息の多くの患者では、高用量を使用した場合でもステロイド低感受性が観察され、このため、肺機能を維持し疾患をコントロールするための重要なメカニズムとしての気道平滑筋への直接の気管支拡張作用がなくなる。実際、COPDでは、標準治療はステロイドを省略することが多く、疾患のコントロールを維持するために抗ムスカリン又はβ作動薬気管支拡張薬のみに依存している。疾患コントロールを維持するための気管支拡張性の気道平滑筋の重要性は、嚢胞性線維症を含む他のさまざまな呼吸障害でも認識されている(D.P. Cook et al., Am J Respir Crit Care Med (2016) 193(4):417-26); C.D. Pascoe et al., Am J Respir Cell Mol Biol (2018) doi: 10.1165/rcmb.2018-0378ED)。しかし多くの患者は、これらの既存の気管支拡張薬を定期的に使用しているにもかかわらず、コントロールが不十分なままであり、頻繁に悪化を示し、新しい薬の必要性を示す。
【0005】
気道平滑筋細胞は、表現型の可塑性を示し、増殖状態又は収縮状態を示す。気管支拡張薬は収縮状態を標的にして気道を弛緩させ、患者に、息切れの急性緩和、肺機能の改善、及び疾患コントロールを提供する。気道平滑筋量の増加は呼吸器疾患でも観察されており、気道平滑筋の増殖と量を減らすための可能な治療法の研究も前臨床試験中である。しかし、ヒトでの臨床研究に進んだ薬剤はなく、気道平滑筋の増殖を低下させるだけで患者の肺機能と疾患コントロールを改善するのに十分であるかどうかは不明のままである。
【0006】
喘息の悪化の間、気道平滑筋(ASM)収縮は、急性気管支収縮の主要な原因である(S.S. An et al., supra; R.K. Lambert et al., J Appl Physiol (1997) 83(11):140-47; P.T. Macklem, Am J Respir Crit Care Med (1996) 153:83-89)。またASMの質量は、重度で致命的な喘息でも大幅に増加する(L. Benayoun et al., Am J Respir Crit Care Med (2003) 167(10):1360-68; N. Carroll et al., Am Rev Respir Dis (1993) 147(2):405-10)。従って、ASMを標的とする薬剤の治療薬としての可能性は、原則としてこれらの亜集団ではさらに大きくなる。ただし、β2作動薬、ムスカリン拮抗薬、システイニルロイコトリエン受容体拮抗薬などのASM収縮を克服することを目的とした現在の治療法では、症状を完全にコントロールすることはできない。これらの治療法は、複雑、間接的、及び脱感作の影響を受けやすい受容体介在経路を標的としている(E.J. Whalen et al., Cell (2007) 129(3):511-22)。ASM細胞骨格系を標的とすることは、ASM弛緩を達成するための代替手段であり、アクチン、ミオシン、ザイキシン、コフィリン、及びRhoキナーゼ(ROCK)を介したシグナル伝達などの特定の経路を標的とすることを支持する強力な前臨床データが蓄積されている(S. Chen et al., Am J Respir Cell Mol Biol (2014) 50:1076-83; W.T. Gerthoffer et al., Curr Opin Pharmacol (2013) 13:324-30; T.L. Lavoie et al., Proc Am Thor Soc (2009) 6:295-300; S.R. Rosner et al., PLoS One (2017) 12:e0171728; B. Lan et al., Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol (2018) 314(5):L799-807; W. Zhang et al., J Physiol (2018) 596:3617-35)。しかし、これらの細胞骨格系標的のさらなる開発は、喘息患者のASMにおけるこれらの安全性、特異性、及び有効性に関する懸念によって妨げられてきた。
【0007】
スタチンは、3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-補酵素A還元酵素(HMG-CoA還元酵素)阻害剤であり、メバロン酸塩(MA)及び下流のイソプレノイド脂質であるファルネシル-ピロリン酸(FPP)及びゲラニルゲラニル-ピロリン酸(GGPP)の生合成を遮断する。現在、米国では、これらは脂質低下剤として経口投与のみが承認されている。喘息モデルでは、スタチンは、抗炎症、抗線維化、抗増殖、及び免疫調節などの多面的効果を有する。実験室の及び疫学的に明確なデータにもかかわらず、喘息の症状を改善するために経口スタチンを使用する臨床試験は、相反する結果及び/又は陰性の結果をもたらしてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
スタチンは炎症を低下させることができると認識されているが、これらの抗炎症作用が、ステロイドを含むすでに広く使用されている他の抗炎症治療を超えて、肺機能を改善するために、患者に有益であるかどうかは不明である。しかし、過度の平滑筋気管支収縮は、呼吸器疾患に苦しむ患者にとって日常的な問題であり、気道の狭窄と肺機能の低下に直接つながる。既存の治療法では疾患がうまくコントロールされていない患者にとって、新しい気管支拡張薬の必要性がいまだに存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の簡単な要約)
1つの実施態様において、本開示は、被験体における気道平滑筋収縮を低下させるための方法を提供し、この方法は、非炎症性肺気道疾患を有する被験体に製剤を吸入によって投与することを含み、ここで製剤は、治療有効量のスタチン、又はその異性体、鏡像異性体、若しくはジアステレオ異性体、及び医薬的に許容し得る担体を含む。いくつかの実施態様において、スタチンは、シンバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、メバスタチン、セリバスタチン、テニバスタチン、及びプラバスタチン、並びにこれらの異性体、鏡像異性体、及びジアステレオ異性体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、スタチンは疎水性スタチンである。いくつかの実施態様において、スタチンは、シンバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチン、及びアトルバスタチン、並びにこれらの異性体、鏡像異性体、及びジアステレオ異性体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、スタチンは、ピタバスタチン及びその異性体、鏡像異性体、及びジアステレオ異性体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、スタチンは、ピタバスタチン及びシンバスタチンからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、スタチンはピタバスタチンである。いくつかの実施態様において、スタチンはシンバスタチンである。
【0010】
いくつかの実施態様において、治療有効量は、約0.005μg~約40mgである。いくつかの実施態様において、治療有効量は、約0.5μg~約15mgである。いくつかの実施態様において、治療有効量は、約1.0μg~約10mgである。いくつかの実施態様において、治療有効量は、約1.0μg~約5mgである。
(【0011】以降は省略されています)
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