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公開番号2025166984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071206
出願日2024-04-25
発明の名称安定同位体標識されたシステイニルドーパ、及び分析方法
出願人日本電子株式会社
代理人個人
主分類C07C 323/58 20060101AFI20251030BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、メラニンに関連する代謝物の検出又は定量において利用可能な安定同位体標識化合物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(I)によって表される、安定同位体標識されたシステイニルドーパを提供する。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I)によって表される、安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
JPEG
2025166984000012.jpg
61
77
[式(I)において、


、X

、X

、及びX

は、互いに独立にCもしくは
13
Cを表し、


は、CH、CD、
13
CH、又は
13
CDを表し、


は、CH

、CHD、CD
2、
13
CH


13
CHD、又は
13
CD

を表し、


’は、Cもしくは
13
Cを表し、


’は、CH、CD、
13
CH、又は
13
CDを表し、


’は、CH

、CHD、CD


13
CH


13
CHD、又は
13
CD

を表し、


及びY

’は、互いに独立に、NH

もしくは
15
NH

を表し、


は、Oもしくは
18
Oを表し、


~Z

は、OHもしくは
18
OHを表し、
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記式(I)において、D、
13
C、又は
15
Nを2個以上有する、請求項1に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項3】
前記式(I)において、
18
Oを1個以上有する、請求項1に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項4】
前記式(I)において、D、
13
C、及び
15
Nからなる群から選択される同位体原子を2個以上有し、且つ、前記式(1)に含まれる同位体原子の種類が同一種類または2種類以上である、請求項2に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項5】
前記式(I)において、
18
Oを1個以上有し、且つ、前記式(1)に含まれる同位体原子の種類が同一種類または2種類以上である、請求項3に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項6】
前記式(1)を形成するL-ドーパ由来骨格及びシステイン由来骨格のうちのいずれか、又は両方が、前記D、前記
13
C、又は前記
15
Nを有する、請求項2に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項7】
前記式(1)を形成するL-ドーパ由来骨格及びシステイン由来骨格のうちのいずれか、又は両方が、
18
Oを有する、請求項3に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
【請求項8】
請求項1に記載の安定同位体標識されたシステイニルドーパを用いる分析方法。
【請求項9】
質量分析を実行することを含む、請求項8に記載の分析方法。
【請求項10】
前記質量分析において、前記安定同位体標識されたシステイニルドーパが内部標準物質として用いられる、請求項9に記載の分析方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、安定同位体標識されたシステイニルドーパ、及び、当該安定同位体標識されたシステイニルドーパを用いる分析方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
メラニンは、メラノサイトで合成される色素である。メラニンはメラノサイトで合成される色素で真性メラニン(eumelanin)と亜メラニン(pheomelanin)の2種類がある。これらの生合成において、種々の代謝物が産生される。このような代謝物の測定に関して、これまでにいくつかの手法が提案されている。
【0003】
例えば下記非特許文献1には、電気化学検出HPLCによる尿中の5-S-システイニルドーパ(以下5-S-CDともいう)の分析が開示されている。また、下記非特許文献2には、亜メラニンの前駆体である5-S-システイニルドーパ(以下5-S-CDともいう)の質量分析同定法が、下記非特許文献3には、メラノーマ進行のバイオマーカーとして真性メラニン前駆体であるインドール代謝物6-ヒドロキシ-5-メトキシインドール-2-カルボン酸(6H5MI2C)の定量分析法が開示されている。さらに、下記非特許文献4には、5-S-CDの合成法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Automated high-performance liquid chromatographic determination of 5-S-cysteinyl-3,4-dihydroxyphenylalanine in urine. Kagedal, B.; Kallberg, M.; Arstrand, K.; Hansson, C. J. Chromatogr. 1989, 473, 359-370.
Development of a mass spectrometry method for the determination of a melanoma biomarker, 5-S-cysteinyldopa, in human plasma using solid phase extraction for sample clean-up. J. Chromatogr. A 2007, 1156, 141-148.
A method for measuring serum levels of melanin-associated indole metabolites using LC-MS/MS and its application to malignant melanoma. Takiwaki, M.; Umemura, H.; Kikutani, Y.; Fukuzawa, S.; Abe, K.; Fujino, K.; Sugihara, S.; Tachibana, K.; Morizane, S.; Satoh, M.; Nakayama, T.; Yamasaki, O. Clinica Chimica Acta 2024, 557, 11873.
A convenient one step synthesis of 5-cystein-S-ylDOPA using ceric ammonium nitrate. Chioccara, F.; Novellino, E. Synth. Commun. 1986, 16, 967-971.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のメラニン合成に関係する各種代謝物は、疾病又は栄養状態のバイオマーカーとして利用できると考えられる。例えば、これらの代謝物を、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の病態を把握するために腫瘍マーカーとして利用することが考えられる。メラノーマの腫瘍マーカーとしては、LDH(乳酸脱水素酵素)が用いられている。しかし、LDH(乳酸脱水素酵素)は疾患特異性が低い上に腫瘍マーカーとしての性能が低く、5-S-CDが有望と考えられている。例えば上記非特許文献2には、5-S-CDを、非特許文献3には、6H5MI2Cをメラノーマのバイオマーカーとして利用することが記載されており、HPLCでの定量法が開発されている。
【0006】
このような代謝物を高感度且つ高分離能で検出又は定量することができれば、バイオマーカーとしての利用価値を高めることができると考えられる。ここで、質量分析法、特にはLC-MS/MS法は、化合物を高感度かつ高分離能を有する手法である。この分析方法を実行するためには、目的代謝物の安定同位体標識化合物を内部標準物質として用意することが求められる。
【0007】
そこで、本発明は、メラニンに関連する代謝物の検出又は定量において利用可能な安定同位体標識化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、安定同位体標識システイニルドーパを提供する。当該システイニルドーパは、例えばメラニンに関連する代謝物の検出又は定量のための質量分析において内部標準物質として利用できる。
【0009】
すなわち、本発明は、以下を提供する。
[1]
下記式(I)によって表される、安定同位体標識されたシステイニルドーパ。
JPEG
2025166984000001.jpg
61
77
[式(I)において、


、X

、X

、及びX

は、互いに独立にCもしくは
13
Cを表し、


は、CH、CD、
13
CH、又は
13
CDを表し、


は、CH

、CHD、CD
2、
13
CH


13
CHD、又は
13
CD

を表し、


’は、Cもしくは
13
Cを表し、


’は、CH、CD、
13
CH、又は
13
CDを表し、


’は、CH

、CHD、CD


13
CH


13
CHD、又は
13
CD

を表し、


及びY

’は、互いに独立に、NH

もしくは
15
NH

を表し、


は、Oもしくは
18
Oを表し、


~Z

【発明の効果】
【0010】
本発明により、例えばメラニンに関連する代謝物の検出又は定量において利用できる標準物質が提供される。本発明に従う化合物は、例えば、メラニンに関連する代謝物の検出又は定量のための質量分析において内部標準物質として利用できる。これにより、高感度且つ高分離能で、当該代謝物を検出又は定量することが可能となる。
なお、本発明の効果は、ここに記載された効果に限定されず、本明細書内に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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