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公開番号2025160666
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-23
出願番号2024063358
出願日2024-04-10
発明の名称混練ゴムの製造方法および製造システム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B29B 7/72 20060101AFI20251016BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】オープン構造のロール混練機を用いて、混練物の仕様毎に所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造できる混練ゴムの製造方法および製造システムを提供する。
【解決手段】混練物Rの仕様毎に、循環経路を循環する混練物Rの状態をセンサ部9により検知し、その検知データを、その検知データを検知した時の混練条件とともに演算装置10に入力し、演算装置10では、予め設定された基準に基づいて、入力された検知データを、良好な混練状態を示す正常データと、非良好な混練状態を示す非正常データとに区別し、正常データとともに演算装置10に入力された混練条件と、非正常データとともに演算装置10に入力された混練条件と、を学習データとして機械学習することで、正常データを実現できる混練条件を演算装置10により算出し、この算出した混練条件を次に混練される同じ仕様の混練物Rに適用して混練する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
原料ゴムに非加硫系配合剤が混練りされた一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物をループ形状に形成して、この混練物を、一対の混練ロールが設置されたオープン構造のロール混練機の循環経路に循環させて混練することにより最終混練ゴムを製造する混練ゴムの製造方法において、
前記混練物の仕様毎に、前記循環経路を循環する前記混練物の状態をセンサ部により検知して、その検知データを、その検知データを検知した時の混練条件とともに演算装置に入力し、前記演算装置では、予め設定された基準に基づいて、入力された前記検知データを、良好な混練状態を示す正常データと、非良好な混練状態を示す非正常データとに区別して、前記正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、前記非正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、を学習データとして機械学習することで、前記正常データを実現できる前記混練条件を前記演算装置により算出し、この算出した前記混練条件を、次に混練される同じ仕様の前記混練物を混練する際に適用する混練ゴムの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
直近に混練した所定数の前記混練物についての前記混練条件を前記学習データとして使用し、次の同じ仕様の前記混練物を混練する度に、前記学習データを更新する請求項1に記載の混練ゴムの製造方法。
【請求項3】
前記検知データとして、前記一対の混練ロール上に滞留する前記混練物のバンク量、
前記循環経路での前記混練物のループ形状の破損の有無、の少なくとも2種類を使用する請求項1または2に記載の混練ゴムの製造方法。
【請求項4】
前記混練条件は、前記一対の混練ロールどうし間のロールキャップ、前記一対の混練ロールのロール回転速度、前記混練物の循環速度、の少なくとも3種類である請求項1または2に記載の混練ゴムの製造方法。
【請求項5】
前記混練条件に、前記一対の混練ロールに対する前記混練物の幅方向投入位置を変化させるフレンダの作動条件を含める請求項1または2に記載の混練ゴムの製造方法。
【請求項6】
前記混練条件に、前記混練物を混練している時の環境温度を含めて、次に混練される前記混練物を混練する際の環境温度に応じて、前記正常データを実現できる前記混練条件を前記演算装置により算出する請求項1または2に記載の混練ゴムの製造方法。
【請求項7】
原料ゴムに非加硫系配合剤が混練りされた一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物がループ形状に形成されて循環されて混練される循環経路を有して、この循環経路に一対の混練ロールが設置されているオープン構造のロール混練機を備えた混練ゴムの製造システムにおいて、
前記混練物の仕様毎に、前記循環経路を循環する前記混練物の状態を検知するセンサ部と、その検知データが、その検知データを検知した時の前記ロール混練機の設定条件とともに入力される演算装置とを有し、
前記演算装置では、予め設定された基準に基づいて、入力された前記検知データが、良好な混練状態を示す正常データと、非良好な混練状態を示す非正常データとに区別されて、前記正常データとともに前記演算装置に入力された前記設定条件と、前記非正常データとともに前記演算装置に入力された前記設定条件と、が学習データとして機械学習されることで、前記正常データを実現できる前記設定条件が前記演算装置によって算出されるように構成されていて、この算出された前記設定条件が、次に混練される同じ仕様の前記混練物を混練する際に適用される混練ゴムの製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、混練ゴムの製造方法および製造システムに関し、さらに詳しくは、オープン構造のロール混練機を用いて、混練物の仕様毎に所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造できる混練ゴムの製造方法および製造システムに関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤやコンベヤベルトなど種々のゴム製品は、未加硫ゴムを加硫することにより製造される。この未加硫ゴムは、例えば、原料ゴムおよび非加硫系配合剤を混練りして製造された一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物を十分に混練することにより製造された最終混練ゴムである。最終混練ゴムを製造する装置として、オープン構造のロール混練機が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
オープン構造のロール混練機では、一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物がループ形状に形成されて循環経路を循環し、循環経路に設置された一対の混練ロールの間を繰り返し通過することにより十分に混練されて最終混練ゴムが製造される。特許文献1では、一対の混練ロールどうしのすき間(ロールギャップ)、一対の混練ロール上の混練物のバンク量、混練物の温度などを調整して混練することが提案されている。しかしながら、製造現場(環境や設備)の条件は常に一定ではなく多少のバラつきがあり、また、一次混練ゴムや加硫系配合剤を同一仕様に設定しても若干のバラつきがある。そのため、特許文献1で提案されているパラメータを単純に調整しても、所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造できないことが想定される。それ故、オープン構造のロール混練機を用いて、混練物の仕様毎に所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造には改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-142802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、オープン構造のロール混練機を用いて、混練物の仕様毎に所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造できる混練ゴムの製造方法および製造システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の混練ゴムの製造方法は原料ゴムに非加硫系配合剤が混練りされた一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物をループ形状に形成して、この混練物を、一対の混練ロールが設置されたオープン構造のロール混練機の循環経路に循環させて混練することにより最終混練ゴムを製造する混練ゴムの製造方法において、前記混練物の仕様毎に、前記循環経路を循環する前記混練物の状態をセンサ部により検知して、その検知データを、その検知データを検知した時の混練条件とともに演算装置に入力し、前記演算装置では、予め設定された基準に基づいて、入力された前記検知データを、良好な混練状態を示す正常データと、非良好な混練状態を示す非正常データとに区別して、前記正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、前記非正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、を学習データとして機械学習することで、前記正常データを実現できる前記混練条件を前記演算装置により算出し、この算出した前記混練条件を、次に混練される同じ仕様の前記混練物を混練する際に適用することを特徴とする。
【0007】
本発明の混練ゴムの製造システムは、原料ゴムに非加硫系配合剤が混練りされた一次混練ゴムと加硫系配合剤との混練物がループ形状に形成されて循環されて混練される循環経路を有して、この循環経路に一対の混練ロールが設置されているオープン構造のロール混練機を備えた混練ゴムの製造システムにおいて、前記混練物の仕様毎に、前記循環経路を循環する前記混練物の状態を検知するセンサ部と、その検知データが、その検知データを検知した時の前記ロール混練機の設定条件とともに入力される演算装置とを有し、前記演算装置では、予め設定された基準に基づいて、入力された前記検知データが、良好な混練状態を示す正常データと、非良好な混練状態を示す非正常データとに区別されて、前記正常データとともに前記演算装置に入力された前記設定条件と、前記非正常データとともに前記演算装置に入力された前記設定条件と、が学習データとして機械学習されることで、前記正常データを実現できる前記設定条件が前記演算装置によって算出されるように構成されていて、この算出された前記設定条件が、次に混練される同じ仕様の前記混練物を混練する際に適用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記混練物の仕様毎に、前記正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、前記非正常データとともに前記演算装置に入力された前記混練条件と、を学習データとして機械学習することで、前記正常データを実現できる前記混練条件を精度よく算出することが可能になる。したがって、この算出した前記混練条件を、次に混練される同じ仕様の前記混練物に適用して混練することで、その混練物は、前記正常データと同等の状態で混練される。それ故、混練物の仕様毎に所望品質の最終混練ゴムを効率よく製造するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
混練ゴムの製造システムの実施形態を側面視で例示する説明図である。
図1の製造システムにより混練物を混練している状態を例示する説明図である。
図2の一対の混練ロールの周辺を正面視で例示する説明図である。
図3のフレンダを作動させている状態を例示する説明図である。
製造された最終混練ゴムを図2のロール混練機から排出している状態を例示する説明図である。
図2の混練物のループ形状が破断した状態を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の混練ゴムの製造方法および製造システムを、図に示した実施形態に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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