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公開番号2025159408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-21
出願番号2024061903
出願日2024-04-08
発明の名称複合材料、その製造方法およびそれを用いた水晶振動子ガスセンサ
出願人国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人
主分類C01B 32/156 20170101AFI20251014BHJP(無機化学)
要約【課題】 フラーレンおよび金属有機構造体を用いた複合材料、その製造方法およびそれを用いた水晶振動子センサを提供すること。
【解決手段】 本発明の複合材料は、フラーレンナノチューブと、記フラーレンナノチューブの表面に位置する金属イオンを含有するゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF)とを含有する。本発明の複合材料の製造方法は、フラーレンナノチューブを酸処理することと、フラーレンナノチューブと、イミダゾールまたはその誘導体と、金属元素の塩とを溶媒中で混合し、反応させることと、得られた生成物を洗浄し、乾燥させることとを包含する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
フラーレンナノチューブと、
前記フラーレンナノチューブの表面に位置する金属イオンを含有するゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF)と
を含有する、複合材料。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記フラーレンナノチューブを構成するフラーレンは、C
60
フラーレン、C
70
フラーレン、C
76
フラーレン、C
78
フラーレン、C
82
フラーレン、C
84
フラーレン、C
90
フラーレン、C
94
フラーレン、および、これらの誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
前記フラーレンは、C
60
フラーレンおよびその誘導体である、請求項2に記載の複合材料。
【請求項4】
前記金属イオンは、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、リチウムイオン、マンガンイオン、水銀イオン、鉄イオン、銅イオン、および、インジウムイオンからなる群から選択される、請求項1~3のいずれかに記載の複合材料。
【請求項5】
前記金属イオンに対する前記フラーレンナノチューブを構成するフラーレンのモル比は、0.1以上2.5以下の範囲を満たす、請求項1~4のいずれかに記載の複合材料。
【請求項6】
前記モル比は、0.5以上2.0以下の範囲を満たす、請求項5に記載の複合材料。
【請求項7】
前記モル比は、0.75以上1.25以下の範囲を満たす、請求項6に記載の複合材料。
【請求項8】
前記ゼオライト様イミダゾレート構造体は、ZIF-7、ZIF-22、ZIF-8、ZIF-67、ZIF-69、ZIF-71、ZIF-78、ZIF-90、および、ZIF-95からなる群から選択される、請求項1~7のいずれかに記載の複合材料。
【請求項9】
BET法比表面積は、150m

/g以上700m

/g以下の範囲を満たす、請求項1~8のいずれかに記載の複合材料。
【請求項10】
全細孔容積は、0.15cm

/g以上0.7cm

/g以下の範囲を満たし、
細孔径1nm以下のマイクロポア細孔容積は、前記全細孔容積の40%以上70%以下の範囲を満たす、請求項1~9のいずれかに記載の複合材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料、その製造方法およびそれを用いた水晶振動子センサに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、フラーレンと有機金属構造体(MOF)とを用いた複合材料が開発され、その機能性が注目されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1によれば、特定の金属有機構造体とその内部にフラーレンとを含むガス吸着物質が開発された。このようなガス吸着物質は、ガス貯蔵やガス分離に使用できる。特許文献1に記載の複合材料以外にもフラーレンと有機金属構造体とを組み合わせることにより、特異な特性や機能性を持つ複合材料が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-514530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上より、本発明の課題は、フラーレンおよび金属有機構造体を用いた複合材料、その製造方法およびそれを用いた水晶振動子センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の複合材料は、フラーレンナノチューブと、前記フラーレンナノチューブの表面に位置する金属イオンを含有するゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF)とを含有し、これにより上記課題を解決する。
前記フラーレンナノチューブを構成するフラーレンは、C
60
フラーレン、C
70
フラーレン、C
76
フラーレン、C
78
フラーレン、C
82
フラーレン、C
84
フラーレン、C
90
フラーレン、C
94
フラーレン、および、これらの誘導体からなる群から選択されてもよい。
前記フラーレンは、C
60
フラーレンおよびその誘導体であってもよい。
前記金属イオンは、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、リチウムイオン、マンガンイオン、水銀イオン、鉄イオン、銅イオン、および、インジウムイオンからなる群から選択されてもよい。
前記金属イオンに対する前記フラーレンナノチューブを構成するフラーレンのモル比は、0.1以上2.5以下の範囲を満たしてもよい。
前記モル比は、0.5以上2.0以下の範囲を満たしてもよい。
前記モル比は、0.75以上1.25以下の範囲を満たしてもよい。
前記ゼオライト様イミダゾレート構造体は、ZIF-7、ZIF-22、ZIF-8、ZIF-67、ZIF-69、ZIF-71、ZIF-78、ZIF-90、および、ZIF-95からなる群から選択されてもよい。
BET法比表面積は、150m

/g以上700m

/g以下の範囲を満たしてもよい。
全細孔容積は、0.15cm

/g以上0.7cm

/g以下の範囲を満たし、細孔径1nm以下のマイクロポア細孔容積は、前記全細孔容積の40%以上70%以下の範囲を満たしてもよい。
本発明による上記複合体を製造する方法は、フラーレンナノチューブを酸処理することと、前記酸処理されたフラーレンナノチューブと、イミダゾールまたはその誘導体と、金属元素の塩とを溶媒中で混合し、反応させることと、前記混合し、反応させることによって得られた生成物を洗浄し、乾燥させることとを包含し、これにより上記課題を解決する。
酸処理することは、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、および、フッ酸からなる群から選択される酸を使用してもよい。
前記金属元素の塩は、亜鉛、コバルト、カドミウム、リチウム、マンガン、水銀、鉄、銅、ニッケル、白金、および、インジウムからなる群から選択される金属元素の無機酸塩、または、無機ハロゲン化物塩であってもよい。
前記混合し、反応させることにおいて、前記酸処理されたフラーレンナノチューブと、前記イミダゾールまたはその誘導体と、前記金属元素の塩とは、1~5:10~100:1~10のモル比を満たしてもよい。
本発明による水晶振動子ガスセンサは、ガスセンサ膜を備え、前記ガスセンサ膜は上記複合材料を含有し、これにより上記課題を解決する。
ギ酸、酢酸、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、ヘキサン、ピリジン、アセトン、および、アニリンからなる群から選択される揮発性有機化合物を検知してもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の複合材料は、フラーレンナノチューブと、その表面に位置する金属イオンを含有するゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF)とを含有する。本発明の複合材料は、揮発性有機化合物に対して優れた選択性を示し、水晶振動子ガスセンサに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の複合材料を示す模式図
本発明の複合材料を製造する工程を示すフローチャート
本発明の複合材料を用いた水晶振動子ガスセンサの正面図
本発明の複合材料を用いた水晶振動子ガスセンサの側面図
例1~例4の生成物のSEM像を示す図
例2の生成物のSTEM像およびTEM像を示す図
例2の生成物のXRDパターンを示す図
例2の生成物のFITRスペクトルを示す図
例2の生成物のラマンスペクトルを示す図
例2の生成物の熱重量変化のプロファイルを示す図
例2の生成物およびFNT-oxのXPSスペクトルを示す図
FNT-oxのXPSコアレベルスペクトルを示す図
例2の生成物のXPSコアレベルスペクトルを示す図
例1~例4の生成物の窒素吸脱着等温線を示す図
例1~例4の生成物を用いたQCM電極をギ酸に晒した際の周波数シフトの時間依存を示す図
例2の生成物を用いたQCM電極をギ酸に晒した際の周波数シフトの繰り返し試験の結果を示す図
例2の生成物を用いたQCM電極を種々の揮発性有機化合物に晒した際の周波数シフトの一覧を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の符号を付し、その説明を省略する。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【0009】
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の複合材料およびその製造方法について説明する。
図1は、本発明の複合材料を示す模式図である。
【0010】
本発明の複合材料100は、フラーレンナノチューブ110と、フラーレンナノチューブ110の表面に位置する、金属イオンを含有するゼオライト様イミダゾレート構造体(ZIF:Zeolitic Imidazolate Framefork)120とを含有する。なお、以降では、金属イオンを含有するゼオライトイミダゾレート構造体を単にZIFと称する場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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