TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025157945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-16
出願番号2024060316
出願日2024-04-03
発明の名称浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20251008BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】浸炭時の結晶粒の粗大化を抑制することが可能な肌焼鋼材を提供する。
【解決手段】肌焼鋼材は、C:0.17~0.23%、Si:0.80~1.00%、Mn:0.65~1.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cu:0.01~1.00%、Ni:0.01~3.00%、Cr:0.80~1.00%、Al:0.030~0.047%、N:0.015~0.030%、Nb:0.010~0.045%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物の組成を有する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で
C:0.17~0.23%
Si:0.80~1.00%
Mn:0.65~1.00%
P:0.030%以下
S:0.030%以下
Cu:0.01~1.00%
Ni:0.01~3.00%
Cr:0.80~1.00%
Al:0.030~0.047%
N:0.015~0.030%
Nb:0.010~0.045%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物の組成を有する、浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
フェライト・パーライト組織を有し、光学顕微鏡の100倍視野且つ5視野でのJIS G 0552に準じて測定されるフェライトの平均結晶粒度番号が10.6以下である、請求項1に記載の肌焼鋼材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば自動車の動力伝達部品として用いられるギヤ部品等では、表面の強度および内部の靭性を確保するため、JIS鋼であるSCr420H、SCM420H等の肌焼鋼に浸炭が施される。
【0003】
浸炭は高温且つ長時間の熱処理であるため、オーステナイト結晶粒の粗大化が生じ、疲労強度や衝撃特性の低下をもたらす場合がある。浸炭時におけるオーステナイト結晶粒の粗大化を防止する技術としては、NbC、AlN等の粒子を分散析出させ、結晶粒(詳しくは結晶粒界)をピンニング(ピン止め)することが広く実施されている(例えば、下記特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-163168号公報
特開2020-41199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、析出物粒子(ピンニング粒子)によって結晶粒をピンニングする上記の技術にあっても、結晶粒が局部的に粗大化する異常粒成長の現象を十分に防ぐことは難しい。
本発明は以上のような事情を背景とし、浸炭時の結晶粒の粗大化を抑制することが可能な粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、浸炭前の組織が微細であると次工程の浸炭で結晶粒の粗大化(異常粒成長)が発生しやすくなること、肌焼鋼材の成分を適正化することで浸炭前の組織が微細になることを回避し得て、浸炭時における結晶粒の粗大化が抑制できることを見出した。
【0007】
而して本発明の要旨は、次の通りである。
【0008】
[1] 質量%で、C:0.17~0.23%、Si:0.80~1.00%、Mn:0.65~1.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cu:0.01~1.00%、Ni:0.01~3.00%、Cr:0.80~1.00%、Al:0.030~0.047%、N:0.015~0.030%、Nb:0.010~0.045%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物の組成を有する、浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材。
【0009】
[2] フェライト・パーライト組織を有し、光学顕微鏡の100倍視野且つ5視野でのJIS G 0552に準じて測定されるフェライトの平均結晶粒度番号が10.6以下である、[1]に記載の肌焼鋼材。
【0010】
このように規定された肌焼鋼材によれば、熱間圧延時にAlおよびNbの大部分が固溶し、鍛造加熱前に析出するピンニング粒子の量が抑えられ、浸炭前の金属組織の粒度番号を小さく(結晶粒を大きく)することができる。このため浸炭時における結晶粒成長の駆動力は小さくなり、浸炭時の結晶粒の粗大化(異常粒成長)を有効に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

大同特殊鋼株式会社
放熱材料
5日前
大同特殊鋼株式会社
軟磁性合金
13日前
大同特殊鋼株式会社
疵判定方法
27日前
大同特殊鋼株式会社
棒材計数方法
13日前
大同特殊鋼株式会社
介在物評価方法
13日前
大同特殊鋼株式会社
炉蓋の支持構造
19日前
大同特殊鋼株式会社
超音波探傷方法
1か月前
大同特殊鋼株式会社
電磁攪拌制御方法
今日
大同特殊鋼株式会社
丸棒体の本数計数方法
8日前
大同特殊鋼株式会社
連続式真空ホットプレス装置
1か月前
大同特殊鋼株式会社
熱処理設備および浸炭焼入れ方法
13日前
大同特殊鋼株式会社
浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼材
6日前
大同特殊鋼株式会社
結晶組織評価方法および結晶組織評価装置
6日前
大同特殊鋼株式会社
レーザ積層造形用粉末およびその製造方法
13日前
大同特殊鋼株式会社
変位量測定治具およびピーリングマシンにおける芯出し方法
21日前
個人
銅鉄合金の製造
2か月前
宏幸株式会社
金属回収方法
6か月前
JX金属株式会社
鉛の回収方法
13日前
JX金属株式会社
鉛の回収方法
13日前
株式会社神戸製鋼所
鋼材
5か月前
三菱マテリアル株式会社
切削工具
14日前
古河電気工業株式会社
銅線
8日前
株式会社神戸製鋼所
銅合金板
2か月前
日本製鉄株式会社
線材
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼線
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
株式会社神戸製鋼所
ボルト用鋼
8日前
日本製鉄株式会社
鋼材
4か月前
住友金属鉱山株式会社
金属の抽出方法
12日前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
6か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
6か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
23日前
続きを見る