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公開番号
2025157567
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-15
出願番号
2025126427,2021091695
出願日
2025-07-29,2021-05-31
発明の名称
衛生陶器
出願人
TOTO株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
41/86 20060101AFI20251007BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】実用的な抗ウイルス性と汚れの難付着性・易除去性とを兼ね備えた衛生陶器の提供。
【解決手段】陶器素地と、当該陶器素地の表面に形成された釉薬層とを備える衛生陶器であって、前記釉薬層は、抗ウイルス剤として金属元素を含み、当該金属元素は、前記釉薬層の少なくとも表面においてスピノーダル分相状態で存在していることを特徴とする衛生陶器は、実用的な抗ウイルス性をと汚れの難付着性・易除去性とを兼ね備える。
【選択図】図3B
特許請求の範囲
【請求項1】
陶器素地と、当該陶器素地の表面に形成された釉薬層とを備える衛生陶器であって、
前記釉薬層は、抗ウイルス剤として金属元素を含み、
当該金属元素は、前記釉薬層の少なくとも表面においてスピノーダル分相状態で存在していることを特徴とする、衛生陶器。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記抗ウイルス剤は、前記釉薬層の表面から前記陶器素地の方向に深さ10nmの領域においてスピノーダル分相状態で存在していることを特徴とする、請求項1または2に記載の衛生陶器。
【請求項3】
前記抗ウイルス剤は、希土類の金属元素である、請求項1または2に記載の衛生陶器。
【請求項4】
前記抗ウイルス剤の融点が800℃~1300℃より高いことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の衛生陶器。
【請求項5】
前記陶器素地と前記釉薬層との間にベース釉薬層をさらに備えることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の衛生陶器。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の衛生陶器の製造方法であって、
陶器素地を用意する工程と、
抗ウイルス剤である金属元素と、当該抗ウイルス剤以外の釉薬材料とを含む釉薬スラリーを調製する工程と、
前記釉薬スラリーを前記陶器素地の表面に適用する工程と、
釉薬スラリーが適用された陶器素地を焼成し、釉薬層を形成する工程と
を少なくとも含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記焼成が、前記抗ウイルス剤の融点よりも低い温度で行われることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記抗ウイルス剤の平均粒径と、前記釉薬材料の平均粒径がほぼ同じであることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記陶器素地の表面にベース釉薬層を形成する工程をさらに含み、当該ベース釉薬層の表面に前記釉薬スラリーを適用することを特徴とする、請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は衛生陶器に関し、さらに詳しくは抗ウイルス性と汚れの難付着性・易除去性とを兼ね備えた衛生陶器に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
衛生陶器には、衛生的な表面を確保するために、また外観意匠性を確保するために、釉薬層がその最表面に形成されている。衛生面の向上を図るため、釉薬層に抗菌剤を添加する技術が提案されている。例えば、CN111393188A号公報(特許文献1)には、ベース釉薬層と、ナノ銀抗菌剤を含むトップ釉薬層とを備える衛生陶器が開示されている。
【0003】
また、複合酸化物に抗ウイルス性を付与した例が報告されており、WO2020/017493A1号公報(特許文献2)には、希土類元素と、それ以外の特定金属元素とを含む複合酸化物セラミックスが、撥水性と抗菌・抗ウイルス性とを併せ持つことが示唆され、具体的には、ランタン(La)とモリブデン(Mo)とを含む複合酸化物セラミックス(LMO)の仮焼粉末(500℃)が、単一酸化物(La
2
O
3
粒子)に比べて、バクテリオファージQβ、Φ6に対し高い活性を示すことが開示されている(段落0067、0069-0071、図8)。
【0004】
特許文献2において、単一酸化物との比較は確認されていないが、ランタン(La)と、モリブデン(Mo)および/またはタングステン(W)とを含む複合酸化物セラミックス(LMO、LWO、LCMO(LMOのLaの一部をセリウム(Ce)で置換したもの)、LMWO(LMOのMoの一部をWで置換したもの))の仮焼粉末(500℃、400℃、または550℃)が、バクテリオファージQβ、Φ6に対し活性を示すことが開示されている(図11、14-17、20)。
【0005】
また、特許文献2の発明者により執筆された、コスメトロジー研究報告 Vol.28,2020,p43-52(非特許文献1)にも、特許文献2と同様の内容が開示され、バクテリオファージQβ、Φ6に対し、CeO
2
はほとんど活性を示さないのに対し、La
2
O
3
は一定の活性を示すこと、その一方で、La
2
O
3
の抗Qβ、Φ6活性は、LMOの抗Qβ、Φ6活性に比べて低いことが開示されている(47頁右欄第2段落、図7)。
【0006】
他方、液体組成物に抗ウイルス性を付与した例が報告されており、特開2020-111546号公報(特許文献3)には、希土類塩と亜鉛塩と水とを含む抗ウイルス組成物が提案され、具体的には、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化ネオジムまたは酢酸イッテルビウムと、グルコン酸亜鉛とを含む水溶液が、希土類塩または亜鉛塩のいずれかを欠く水溶液に比べ、ウイルス感染価(Log(PFU))が低い、つまり抗ウイルス性が高いことが開示されている。特許文献3には、抗ウイルス組成物を繊維に加工することが開示され、また塗料等のコーティング剤に加工することが示唆されているが、セラミックス材料さらには釉薬材料に加工することは記載されていない。
【0007】
上記文献の中には、ある種の金属元素(または金属塩)と他の金属元素(または他の金属塩)との組み合わせが抗ウイルス性を有することを開示するものがあるが、これまで金属元素が単独で実用に耐え得る抗ウイルス性を有することを報告した例は知られておらず、また上記文献のいずれにも衛生陶器の釉薬層に抗ウイルス性を付与することは考慮されていない。他方、近年の新型コロナウイルス禍などにより、実用的な抗ウイルス性を有するトップ釉薬層を備えた衛生陶器のニーズが高まっている。さらに、一般に、釉薬に添加剤を入れると衛生陶器の表面が粗くなり、防汚性または意匠性の観点から望ましくないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
CN111393188A号公報
WO2020/017493A1号公報
特開2020-111546号公報
【非特許文献】
【0009】
コスメトロジー研究報告 Vol.28,2020,p43-52
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明者らは、今般、衛生陶器の釉薬層中に金属元素が特定の状態で存在することにより、金属元素が、単独で、実用的な抗ウイルス性を発揮すること、さらに汚れの難付着性・易除去性(汚れが付きにくく、落ちやすい性質)に優れた表面性状を実現することを実験により確認した。本発明は斯かる知見に基づくものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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