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公開番号2025154414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057407
出願日2024-03-29
発明の名称固体二次電池
出願人三星電子株式会社,Samsung Electronics Co.,Ltd.
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】外圧を印加することなく製造可能な固体二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】リチウムを含有する正極層と、リチウムと銀とを含有する負極層と、前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層とを備えるものであって、前記負極層が、塗工層とリチウム合金層と負極集電体とを備えるものであり、前記塗工層と前記リチウム合金層との間の界面の接合率が85%以上であり、前記正極層と前記負極層との中に含まれるリチウムの総モル数が、固体二次電池中に含まれる銀の総モル数の30倍以上120倍以下である、固体二次電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムを含有する正極層と、
リチウムと銀とを含有する負極層と、
前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層とを備えるものであって、
前記負極層が、塗工層とリチウム合金層と負極集電体とを備えるものであり、
前記塗工層と前記リチウム合金層との間の界面の接合率が85%以上100%以下であり、
前記正極層と前記負極層との中に含まれるリチウムの総モル数が、固体二次電池中に含まれる銀の総モル数の30倍以上120倍以下である、固体二次電池。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記塗工層がバインダを含有するものであり、前記塗工層100質量%に対する前記バインダの含有量が1質量%以上5質量%以下である、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項3】
前記塗工層の平均厚みが4μm以下である、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項4】
前記バインダが水系バインダである、請求項2に記載の固体二次電池。
【請求項5】
前記バインダが水溶性アクリル酸-アクリロニトリル系共重合体である、請求項4に記載の固体二次電池。
【請求項6】
前記固体電解質層が、酸化物系固体電解質を含有する、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項7】
前記正極層が液体電解質を含有するものである、請求項1に記載の固体二次電池。
【請求項8】
固体電解質層と、負極層とを備え、
前記負極層が、塗工層とリチウム合金層と負極集電体とを備えるものであり、
前記塗工層と前記リチウム合金層との間の界面の接合率が85%以上100%以下であ
る固体電解質層-負極層複合体の製造方法であって、
前記固体電解質層上に負極スラリーを塗工して塗工層を形成する塗工工程と、
前記固体電解質層の前記塗工層が形成された面とは反対側の面上にリチウム源を積層した後に通電することによって負極層中にリチウム合金層を析出させる通電工程とを含む、固体電解質層-負極層複合体製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の固体電解質層-負極層複合体の製造方法により製造された固体電解質層-負極層複合体に正極層をさらに積層させて固体二次電池を製造する方法であり、
前記リチウム源が前記正極層とは異なる部材であり、
前記通電工程の後に前記リチウム源を除去し、前記固体電解質層上に前記正極層を積層する、固体二次電池の製造方法。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか一項に記載の固体二次電池を充電する方法であって、
充電時の前記リチウム合金層の平均厚みの変化量が10μm以上60μm以下である、固体二次電池の充電方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体二次電池に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムの容量密度(単位質量当たりの容量)は、従来負極活物質として使用されている黒鉛の容量密度のおよそ10倍と高いため、負極活物質としてリチウムを使用した薄型で出力の高い全固体リチウム二次電池が提案されている。
【0003】
このような全固体リチウム二次電池においては、充電時に負極層に析出したリチウムが、放電時にリチウムイオンとなって溶出し、負極層に空隙が生じるために、充放電を繰り返すことにより負極層が破損して電池性能が大幅に低下してしまう恐れがある。
【0004】
そこで、特許文献1における固体リチウムイオン二次電池においては、前記負極活物質層の膜強度が50MPa以上250MPa以下とすることによって、電池作動時に負極活物質層と負極集電体の間にリチウムを析出させることができる固体二次電池が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-109033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したような固体二次電池によれば、電池作動時に外圧を印加するためのエンドプレート等が不要であるが、さらに電池を製造する段階における加圧工程についても不要とできれば、加圧工程に使用する加圧治具による電池サイズや電池形状の自由度が格段に向上するだけでなく、加圧プロセスを省くことによる大幅な製造コストの削減が期待できる。
【0007】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、できるだけ外圧を印加することなく製造可能な固体二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係る固体二次電池及びその製造方法は、以下のようなものである。
[1]リチウムを含有する正極層と、
リチウムと銀とを含有する負極層と、
前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層とを備えるものであって、
前記負極層が、塗工層とリチウム合金層と負極集電体とを備えるものであり、
前記塗工層と前記リチウム合金層との間の界面の接合率が85%以上であり、
固体二次電池中に含まれるリチウムの総モル数が、固体二次電池中に含まれる銀の総モル数の30倍以上120倍以下である、固体二次電池。
[2]前記塗工層がバインダを含有するものであり、前記塗工層100質量%に対する前記バインダの含有量が1質量%以上5質量%以下である、[1]に記載の固体二次電池。
[3]前記塗工層の厚みが4μm以下である、[1]又は[2]のいずれか一項に記載の固体二次電池。
[4]前記バインダが水系バインダである、[2]に記載の固体二次電池。
[5]前記バインダが水溶性アクリル酸-アクリロニトリル系共重合体である、[4]に記載の固体二次電池。
[6]前記固体電解質層が、酸化物系固体電解質を含有する、[1]~[5]のいずれか一項に記載の固体二次電池。
[7]前記正極層が液体電解質を含有するものである、[1]~[6]のいずれか一項に記載の固体二次電池。
[8]固体電解質層と、負極層とを備える固体電解質層-負極層複合体の製造方法であって、
前記固体電解質上に負極スラリーを塗工して塗工層を形成する塗工工程と、
前記固体電解質層の前記塗工層が形成された面とは反対側の面上にリチウム源を積層した後に通電することによって負極層中にリチウム合金層を析出させる通電工程とを含む、固体電解質層-負極層複合体製造方法。
[9][8]に記載の固体電解質層-負極層複合体の製造方法により製造された固体電解質層-負極層複合体に正極層をさらに積層させて固体二次電池を製造する方法であり、
前記リチウム源が前記正極層とは異なる部材であり、
前記通電工程の後前記リチウム源を除去し、前記固体電解質層上に前記正極層を積層する、固体二次電池の製造方法。
[10][1]~[7]のいずれか一項に記載の固体二次電池を充電する方法であって、
充電時の前記リチウム合金層の厚みの変化量が10μm以上60μm以下である、固体二次電池の充電方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る固体二次電池によれば、製造時の加圧工程を省略することができるので、電池サイズや電池形状の自由度が格段に向上するだけでなく、加圧プロセスを省くことにより製造コストを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る固体二次電池の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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