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公開番号2025153652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056237
出願日2024-03-29
発明の名称水洗大便器装置
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 11/18 20060101AFI20251002BHJP(上水;下水)
要約【課題】洗浄水タンクに貯留された洗浄水を有効に活用して、十分な洗浄性能を確保しながら、節水化も実現することができる水洗大便器装置を提供する。
【解決手段】本発明は、水洗大便器装置(1)であって、ボウル部(2a)、リム吐水口(2c)、排水トラップ管路(2b)、及びジェット吐水口(2d)を備えた水洗大便器本体(2)と、洗浄水タンク本体(4)と、洗浄水をリム吐水口から吐出、又は停止させるリム吐止水切替機構(8)と、洗浄水をジェット吐水口から吐出、又は停止させるジェット吐止水切替機構(10)と、を有し、リム吐水を開始させる第1の工程(S1)と、リム吐水を継続した状態で、ジェット吐水を開始させ、排水トラップ管路内でサイフォン作用を起動させる第2の工程(S2)と、ジェット吐水を停止させる一方、リム吐水を継続する第3の工程(S3)と、からなる洗浄シーケンスを実行することを特徴としている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置であって、
ボウル部、このボウル部の上部に設けられたリム吐水口、上記ボウル部の下部から延びる排水トラップ管路、及びこの排水トラップ管路の入口に対向するように設けられたジェット吐水口を備えた水洗大便器本体と、
この水洗大便器本体の上記ボウル部を洗浄するための洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体と、
この洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を、上記水洗大便器本体に設けられたリム導水路を介して上記リム吐水口から吐出、又は停止させるリム吐止水切替機構と、
上記洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を、上記水洗大便器本体に設けられたジェット導水路を介して上記ジェット吐水口から吐出、又は停止させるジェット吐止水切替機構と、
を有し、
上記リム吐止水切替機構及び上記ジェット吐止水切替機構は、
上記リム吐水口からの洗浄水の吐出を開始させる第１の工程と、
この第１の工程の後、上記リム吐水口からの洗浄水の吐出を継続した状態で、上記ジェット吐水口からの洗浄水の吐出を開始させ、上記排水トラップ管路内でサイフォン作用を起動させる第２の工程と、
この第２の工程の後、上記ジェット吐水口からの洗浄水の吐出を停止させる一方、上記リム吐水口からの洗浄水の吐出を継続する第３の工程と、からなる洗浄シーケンスを実行することを特徴とする水洗大便器装置。
続きを表示（約 530 文字）【請求項２】
上記第２の工程は、上記第１の工程により上記ボウル部内の溜水の水位が上昇した後、実行される請求項１記載の水洗大便器装置。
【請求項３】
上記第２の工程は、上記排水トラップ管路内の洗浄水が越流を開始した後で実行される請求項２記載の水洗大便器装置。
【請求項４】
上記第１の工程、上記第２の工程、上記第３の工程は、実行されている時間の長さが夫々異なる請求項２記載の水洗大便器装置。
【請求項５】
上記第３の工程は、実行されている時間が、上記第１の工程、及び上記第２の工程よりも長い請求項４記載の水洗大便器装置。
【請求項６】
上記第１の工程は、実行されている時間が、上記第２の工程よりも長い請求項５記載の水洗大便器装置。
【請求項７】
上記第１の工程、上記第２の工程、上記第３の工程では、上記リム吐水口からの吐出されている洗浄水の瞬間流量が夫々異なる請求項２記載の水洗大便器装置。
【請求項８】
上記第３の工程は、上記リム吐水口から吐出されている洗浄水の瞬間流量が、上記第１の工程、及び上記第２の工程よりも低い請求項７記載の水洗大便器装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、水洗大便器装置に関し、特に、洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
特開２０１５－１６８９９４号公報（特許文献１）には、水洗大便器が記載されている。この水洗大便器においては、貯水タンク装置に備えられた排水弁を開弁させることにより、水洗大便器に設けられた２つのリム吐水口と、ゼット吐水口から洗浄水を吐出させ、ボウル部が洗浄される。また、この水洗大便器においては、貯水タンク装置から排出された洗浄水が、まず単一の導水路に流入し、この導水路が分岐されて、２つのリム吐水口及びゼット吐水口から洗浄水が吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１５－１６８９９４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１記載の水洗大便器では、貯水タンク装置から排出された洗浄水が、まず単一の導水路に流入し、この導水路が分岐されて、洗浄水がリム吐水口及びゼット吐水口から吐出される。このため、貯水タンク装置に連通している導水路内に洗浄水が流入すると、低い位置にあるゼット吐水口からの吐水が行われ、その後、導水路内の水位が上昇すると、高い位置にあるリム吐水口からの吐水が開始される。そして、排水弁が閉弁されると、リム吐水口は高い位置にあるため、リム吐水が比較的早期に停止される一方、導水路内に残留している洗浄水は、排水弁が閉弁された後もゼット吐水口から吐出される。しかしながら、ゼット吐水によりサイフォン作用が起動した後、ゼット吐水口から吐出される洗浄水は、ボウル部の汚物受け面の洗浄にも、洗浄後のボウル部のリフィルにも寄与しないため、有効に活用されていない。このため、特許文献１記載の水洗大便器では、節水化を高い次元で達成することは困難である。
【０００５】
従って、本発明は、洗浄水タンクに貯留された洗浄水を有効に活用して、十分な洗浄性能を確保しながら、節水化も実現することができる水洗大便器装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置であって、ボウル部、このボウル部の上部に設けられたリム吐水口、ボウル部の下部から延びる排水トラップ管路、及びこの排水トラップ管路の入口に対向するように設けられたジェット吐水口を備えた水洗大便器本体と、この水洗大便器本体のボウル部を洗浄するための洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体と、この洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を、水洗大便器本体に設けられたリム導水路を介してリム吐水口から吐出、又は停止させるリム吐止水切替機構と、洗浄水タンク本体内に貯留された洗浄水を、水洗大便器本体に設けられたジェット導水路を介してジェット吐水口から吐出、又は停止させるジェット吐止水切替機構と、を有し、リム吐止水切替機構及びジェット吐止水切替機構は、リム吐水口からの洗浄水の吐出を開始させる第１の工程と、この第１の工程の後、リム吐水口からの洗浄水の吐出を継続した状態で、ジェット吐水口からの洗浄水の吐出を開始させ、排水トラップ管路内でサイフォン作用を起動させる第２の工程と、この第２の工程の後、ジェット吐水口からの洗浄水の吐出を停止させる一方、リム吐水口からの洗浄水の吐出を継続する第３の工程と、からなる洗浄シーケンスを実行することを特徴としている。
【０００７】
このように構成された本発明によれば、リム吐水口からの洗浄水の吐出を開始させる第１の工程と、第１の工程の後、ジェット吐水口からの洗浄水の吐出を開始させ、サイフォン作用を起動させる第２の工程と、第２の工程の後、ジェット吐水を停止させる一方、リム吐水口からの洗浄水の吐出を継続する第３の工程からなる洗浄シーケンスが実行される。この結果、第１の工程によりボウル部を洗浄した後、所定のタイミングで第２の工程が実行され、サイフォン作用が起動されるので、洗浄水を有効に活用して、ボウル面の洗浄及び汚物の排出を行うことができる。これにより、十分な洗浄性能を確保しながら、節水化も実現することができる。
【０００８】
本発明において、好ましくは、第２の工程は、第１の工程によりボウル部内の溜水の水位が上昇した後、実行される。
【０００９】
このように構成された本発明によれば、第２の工程は、第１の工程によりボウル部内の溜水の水位が上昇した後、実行される。このため、第１の工程によりボウル部が十分に洗浄され、ボウル部内の溜水の水位が上昇し、排水トラップ管路内の水位も上昇した状態で、第２の工程によりジェット吐水が行われる。このためボウル部の洗浄後、早期にサイフォン作用を起動させることができ、少ない洗浄水量で、効果的にボウル部の洗浄及び汚物の排出を行うことができる。
【００１０】
本発明において、好ましくは、第２の工程は、排水トラップ管路内の洗浄水が越流を開始した後で実行される。
（【００１１】以降は省略されています）

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