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公開番号
2025152385
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024054253
出願日
2024-03-28
発明の名称
アルミニウム加工材およびその製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】合金元素の添加量が少ないアルミニウムからなるアルミニウム加工材について、高い引張強さと低い耐力とを両立できるアルミニウム加工材を提供する。
【解決手段】合計含有量が0.01質量%以下のFe、Cu、Ti、Mn、Mg、Cr、B、Ga、VおよびZnと、Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上と、を含み、残部がAlおよび不可避不純物から成り、陽電子消滅法により測定した陽電子寿命が168ps~182psである、アルミニウム加工材。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
合計含有量が0.01質量%以下のFe、Cu、Ti、Mn、Mg、Cr、B、Ga、VおよびZnと、
Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上と、を含み、
残部がAlおよび不可避不純物から成り、
陽電子消滅法により測定した陽電子寿命が168ps~182psである、アルミニウム加工材。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
アルミニウム押出加工材である、請求項1に記載のアルミニウム加工材。
【請求項3】
直径が1~10mmの押出線である、請求項2に記載のアルミニウム加工材。
【請求項4】
Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上の合計含有量が、10~2000質量ppmである、請求項1に記載のアルミニウム加工材。
【請求項5】
破断伸びが60%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のアルミニウム加工材。
【請求項6】
合計含有量が0.01質量%以下のFe、Cu、Ti、Mn、Mg、Cr、B、Ga、VおよびZnと、Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上と、を含み、残部がAlおよび不可避不純物から成るビレットを準備する工程と、
前記ビレットを、加工率90%以上で押出して押出加工材を作製する工程と、
前記押出加工材を、10℃~40℃で9か月以上保管する工程と、を含むアルミニウム加工材の製造方法。
【請求項7】
合計含有量が0.01質量%以下のFe、Cu、Ti、Mn、Mg、Cr、B、Ga、VおよびZnと、Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上と、を含み、残部がAlおよび不可避不純物から成るビレットを準備する工程と、
前記ビレットを、加工率90%以上で押出して押出加工材を作製する工程と、
前記押出加工材を、270℃~380℃で、10分~1時間の熱処理をする工程と、を含む、アルミニウム加工材の製造方法。
【請求項8】
前記押出加工材は、直径が1~10mmの押出線である、請求項6または7に記載のアルミニウム加工材の製造方法。
【請求項9】
前記ビレットに含まれるNi、YおよびSiから成る群から選択される1種以上の合計含有量が、10~2000質量ppmである、請求項6または7に記載のアルミニウム加工材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、アルミニウム加工材およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
パワー半導体のボンディング接続部を形成するために、アルミニウム合金からなるアルミニウムワイヤ(ボンディングワイヤ)を用いることが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1では、パワー半導体デバイスにおいて動作温度の上昇という技術課題に対して、従来以上の高信頼性を有するボンディング接続部を実現できるアルミニウムワイヤを提供することを目的としており、そのために、応力-歪線図から求めた真応力の差分(Δρ
t
)と真歪の差分(Δε
t
)とを制御している。また、特許文献1には、所望の物性を有するアルミニウムワイヤを製造するために、少なくとも固溶化処理工程、急冷工程および250℃を超える温度による時効処理工程を行うことが示されている。
【0003】
また、特許文献2には、電気配線体の導体等として用いられるアルミニウム合金線材について開示されている。高い引張強度および高い導電率を確保しつつ、屈曲疲労特性が従来よりも高く、0.2%耐力が適度に低く、さらに量産性に優れた電気配線体の導体として用いられるアルミニウム合金線材を得るために、アルミニウム合金のビレットを鋳造および押出成形し、さらに伸線加工と熱処理とを複数回繰り返すことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6090721号公報
特許第6534809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ボンディングワイヤ用として、高純度アルミニウムからなるアルミニウムワイヤの適用が検討されている。高純度アルミニウムは適度な柔軟性を有するため、ボンディングワイヤとして使用したときに疲労破断が起こりにくく、長期信頼性に優れたワイヤボンディングを実現できると期待される。
【0006】
ところが、高純度アルミニウムは軟質であるため、アルミニウム押出線を伸線加工する際に断線するリスクがある。断線が起こると歩留まりが低下するため、断線しにくいアルミニウム押出線が望まれる。
アルミニウムビレットを押出加工する際に、加工率を高くして金属組織中に構造欠陥を大量に導入すると、アルミニウム押出線の引張強さが上昇して断線しにくくなる。その一方で、アルミニウム押出線の引張強さが上昇すると、耐力も上昇して変形しにくくなるため、伸線がしにくくなる問題が生じる。
【0007】
それらの問題を解決するために、伸線しやすく断線しにくいアルミニウム押出線が求められている。しかしながら、引張強さと耐力とは相関性があり、いずれも高くなるか、いずれも低くなることが通常であり、引張強さを高く、耐力を低くすることは困難である。
【0008】
特許文献1および2は、アルミニウム合金からなるアルミニウムワイヤを対象としているため、高純度アルミニウム特有の伸線加工中の断線について検討されていない。
そこで、本発明の一実施形態は、アルミニウム押出線を含むアルミニウム加工材のうち、合金元素の添加量が少ないアルミニウムからなるものについて、高い引張強さと低い耐力とを両立できるアルミニウム加工材を提供することを目的とする。
本発明の別の実施形態は、上述のアルミニウム加工材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様1は、
合計含有量が0.01質量%以下のFe、Cu、Ti、Mn、Mg、Cr、B、Ga、VおよびZnと、
Ni、YおよびSiから成る群から選択される1種以上と、を含み、
残部がAlおよび不可避不純物から成り、
陽電子消滅法により測定した陽電子寿命が168ps~182psである、アルミニウム加工材である。
【0010】
本発明の態様2は、
アルミニウム押出加工材である、態様1に記載のアルミニウム加工材である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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