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公開番号2025152132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053881
出願日2024-03-28
発明の名称磁気ディスク基板の研磨方法
出願人山口精研工業株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所,個人,個人,個人,個人
主分類G11B 5/84 20060101AFI20251002BHJP(情報記憶)
要約【課題】研磨時におけるキャリアのキャリア周速度と、研磨に使用する研磨剤組成物と調整を図ることにより、ハレーションの低減を可能とする磁気ディスク基板の研磨方法を提供する。
【解決手段】研磨剤組成物と、研磨機とを用い、磁気ディスク基板を研磨する研磨方法1であって、研磨剤組成物とを調製する研磨剤組成物調製工程S1と、基板面にパッド面を当接させるパッド面当接工程、研磨剤組成物とを供給する研磨剤組成物供給工程、定盤及び研磨パッドを回転させる回転工程及び磁気ディスク基板の装着されたキャリア5を遊星運動させる遊星運動工程を含む研磨工程S2と、を含む。研磨に利用される研磨剤組成物は、コロイダルシリカ、酸及び酸化剤を少なくとも含有し、pH(25℃)の値が1.3以上、4.0以下の範囲であり、研磨剤組成物を構成する酸における硫酸の占める含有量が0質量%以上、1.0質量%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁気ディスク基板用研磨剤組成物と、円盤状のキャリア、研磨パッド、定盤、及び前記キャリアを遊星研磨領域で自転運動及び公転運動の組み合わせからなる遊星運動させる遊星運動機構部を有する研磨機とを用い、磁気ディスク基板を研磨する磁気ディスク基板の研磨方法であって、
前記磁気ディスク基板の研磨に用いる前記磁気ディスク基板用研磨剤組成物を調製する研磨剤組成物調製工程と、
前記キャリアに装着された研磨対象となる前記磁気ディスク基板の基板面に前記研磨パッドのパッド面を当接させるパッド面当接工程、当接した前記基板面及び前記パッド面の間に、調製された前記磁気ディスク基板用研磨剤組成物を供給する研磨剤組成物供給工程、前記磁気ディスク基板用研磨剤組成物が供給される状態で前記定盤及び前記研磨パッドをそれぞれ回転させる回転工程、及び、前記遊星運動機構部によって、前記磁気ディスク基板の装着された前記キャリアのキャリア周速度を20mm/s以上に設定し、前記キャリアを前記遊星研磨領域で遊星運動させる遊星運動工程を含む研磨工程と
を具備し、
前記磁気ディスク基板用研磨剤組成物は、
コロイダルシリカと、酸と、酸化剤とを少なくとも含有し、
pH(25℃)の値が1.3以上、4.0以下の範囲であり、
前記磁気ディスク基板用研磨剤組成物を構成する前記酸における硫酸の占める含有量が0質量%以上、1.0質量%以下である磁気ディスク基板の研磨方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記酸は、
少なくとも無機酸及び有機酸を含む請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項3】
前記酸における前記硫酸の占める含有量が0質量%以上、0.8質量%以下である請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項4】
前記酸は、
少なくとも有機ホスホン酸を含む請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項5】
前記磁気ディスク基板は、
ニッケル-リンめっきされたアルミニウム合金基板であり、かつ、
前記研磨工程は、
前記アルミニウム合金基板の前記基板表面の仕上げ研磨を行う仕上げ研磨工程である請求項1~4のいずれか一項に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク基板の研磨方法に関する。更に詳しくは、ガラス磁気ディスク基板やアルミニウム磁気ディスク基板の磁気記録媒体として使用される磁気ディスク基板の研磨方法に関し、特に、アルミニウム合金製の基板表面に無電解ニッケル-リンめっき皮膜を形成してなる磁気記録媒体用アルミニウムディスク基板の仕上げ研磨に係る磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、上述したガラス磁気ディスク基板やアルミニウム磁気ディスク基板等の種々の磁気ディスク基板を研磨するために、磁気ディスク基板用研磨剤組成物(以下、単に「研磨剤組成物」と称す。)を研磨機に供給し、研磨対象となる磁気ディスク基板の基板面を研磨する研磨工程が実施されている。
【0003】
研磨工程において、基板面に生じる小さな傷である「スクラッチ」は、磁気記録の書き込み時や読み取り時においてエラーを発生させる要因となる。また、スクラッチの周囲に形成される所謂「バリ」が、書き込み時や読み取り時に磁気ヘッドと衝突する等の不具合を発生することがある。更に、磁気ディスク基板の基板面が反ったり、膨らんだりして変形する「うねり」によっても磁気ヘッドと衝突する不具合を発生する可能性がある。これらの不具合によって、磁気ディスク基板の磁気記録密度の向上が阻害されることがあるため、磁気記録密度の向上を目的として、研磨加工時における上記のスクラッチ等の不具合の発生を抑制することが求められている。
【0004】
上記のスクラッチ、バリ、及びうねり等の不具合の他に、研磨加工の終了後に磁気ディスク基板の基板面に発生する「ハレーション」が磁気記録密度の向上を阻害する要因として知られている。ここで、ハレーションとは、基板全表面欠陥検査機による特定の測定条件において、基板面上の微細な欠陥として検出することが可能なものであり、その検出個数を「ハレーションカウント」として定量的に測定及び評価可能なものである(検査機及び測定条件等の詳細は、後述する実施例等参照)。
【0005】
更に詳細に説明すると、ハレーションは、基板面の特定方向に沿って伸びる浅い研磨傷が広範囲に存在することに起因する現象であると推定されており、その発生の要因として、例えば、研磨加工に用いる研磨機、研磨機の研磨条件、研磨機のキャリアや研磨パッドの仕様や種類、磁気ディスク基板自体の特性、及び、研磨に用いる研磨剤組成物の組成等の組合わせによる不調和が影響しているものと考えられている。
【0006】
上記の通り、ハレーションは磁気記録密度の更なる向上を阻害する要因となるため、これらのハレーションの発生を低減させることが求められている。例えば、研磨剤組成物に含有される砥粒の粒度を所定範囲内に調整することで、ハレーションの発生を抑えることが提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許文献1 特許第7085323号公報
特許文献2 特開2019―8846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
砥粒の粒度を所定範囲に調整した研磨剤組成物を用いることで、基板面に発生するハレーションをある程度抑制する効果は得られた。しかしながら、ハレーションの発生は、前述の通り、研磨剤組成物に起因するもの以外に、研磨機等のその他種々の要因及びこれらの組合わせによる不調和の影響により生じるものと考えられていた。
【0009】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、研磨加工に用いる研磨剤組成物と研磨機による研磨条件との関係性に着目し、これらの双方の調整を図ることにより、ハレーションの発生を低減可能な磁気ディスク基板の研磨方法の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本願発明者は、研磨加工に用いる研磨剤組成物及び研磨機による研磨条件との関係性について鋭意検討を行った結果、磁気ディスク基板が装着され、遊星研磨領域で遊星運動をするキャリアのキャリア周速度と研磨剤組成物の特性、特に研磨剤組成物のpH(25℃)の値及び研磨剤組成物に含まれる酸の中で硫酸が占める含有量との関係の調整を図ることにより、上記課題を解決することができる磁気ディスク基板の研磨方法を見出したものである。
(【0011】以降は省略されています)

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