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公開番号
2025151833
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053430
出願日
2024-03-28
発明の名称
耐粒界腐食性に優れた、高Ni合金材、高Ni合金板およびそれらの製造方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
C22C
30/02 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】製造性および鋭敏化温度で長時間保持された後の耐粒界腐食性に優れる高Ni合金を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.015%以下、Si:0.60%以下、Mn:2.00%以下、P:0.040%以下、S:0.040%以下、Ni:37.00%以上48.00%以下、Cr:18.50%以上24.50%以下、Mo:1.50%以上4.50%以下、Cu:0.50%以上4.00%以下、Al:0.30%以下、Ti:0.50%以上1.30%以下、N:0.0200%以下、Ca:0.0060%以下、Nb:0.003%以上0.250%以下、B:0.003%以上0.0030%以下、を含み、残部Feおよび不純物からなることを特徴とする高Ni合金材。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、C:0.015%以下、Si:0.60%以下、Mn:2.00%以下、P:0.040%以下、S:0.040%以下、Ni:37.00%以上48.00%以下、Cr:18.50%以上24.50%以下、Mo:1.50%以上4.50%以下、Cu:0.50%以上4.00%以下、Al:0.30%以下、Ti:0.50%以上1.30%以下、N:0.0200%以下、Ca:0.0060%以下、Nb:0.003%以上0.250%以下、B:0.0003%以上0.0030%以下、を含み、残部Feおよび不純物からなることを特徴とする高Ni合金材。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
前記Feの一部に代えて、質量%で、
V:0.30%以下、Sn:0.12%以下、W:1.0%以下、Co:0.50%以下、Sb:0.15%以下、のうちの1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の高Ni合金材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の成分を有する高Ni合金板。
【請求項4】
熱間圧延後の焼鈍温度が980℃以上であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高Ni合金材の製造方法。
【請求項5】
熱間圧延後の焼鈍温度が980℃以上であることを特徴とする、請求項3に記載の高Ni合金板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐粒界腐食性に優れた、高Ni合金材、高Ni合金板およびそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
耐酸化性、耐食性を要求される用途に適用される合金として、高Ni合金が用いられる。特許文献1には、表面性状に優れるFe-Ni-Cr系合金として、Ni:17~46質量%、Cr:18~25質量%、Al:0.06超~0.6質量%、Ti:0.2~1.0質量%、さらにCa、Mgを含有する、Al、Ti含有Fe-Ni-Cr系合金が開示されている。
【0003】
高Ni合金として、UNS08825が知られている。UNS08825は化学プラント用部材、熱交換器などの厳しい腐食環境下で使用されるオーステナイト系の高耐食合金であり、高温硝酸に曝される環境で使用される場合がある。前記用途では、鋭敏化温度域で長時間保持された場合でも良好な耐粒界腐食性を有していることが要望されている。本合金は0.6%以上のTiを含有しており、固溶Cの低減を意図した合金設計がなされている。
【0004】
UNS08825の焼鈍は930~980℃で実施することが推奨されている(非特許文献1)。前記の温度範囲で焼鈍すると、オーステナイト相中の固溶CがTi炭化物として析出するほか、Cr炭化物としても析出する。これにより固溶Cは著しく低減し、良好な耐粒界腐食性が得られる。前記の温度範囲ではCr欠乏域を解消させるのに十分な元素拡散が生じるゆえ、Cr炭化物が析出してもCr欠乏域は生じないとされる。一方で980℃よりも高温で焼鈍を実施する場合には、Cr炭化物の生成が生じないことから、固溶Cの低減が不十分となる。それゆえこの素材を鋭敏化温度域で長時間保持すると、オーステナイト粒界上にCr炭化物が析出してCr欠乏域を生じ、結果として耐粒界腐食性が低下する。
【0005】
オーステナイト系ステンレス鋼の焼鈍温度は、一般的に980℃よりも高温で実施されることが多い。それゆえオーステナイト系ステンレス鋼の製造が主たる焼鈍設備にてUNS08825を製造する際は、生産性の観点から焼鈍を980℃より高温で実施することが要望されている。しかしながら、980℃より高温で焼鈍を実施する場合には、耐粒界腐食を確保するためにC含有量のさらなる低減が必要で、製鋼工程の脱炭負荷を著しく高めてしまう。
【0006】
このような背景から、焼鈍の高温化、製鋼工程の負荷低減が可能で、かつ耐粒界腐食性に優れた高Ni合金が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-189826号公報
【非特許文献】
【0008】
E.L.RAYMOND: Corrosion, 1968, vol.24, pp.180-188.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、製造性および鋭敏化温度で長時間保持された後の耐粒界腐食性に優れた、高Ni合金材、高Ni合金板およびそれらの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、高Ni合金の成分および焼鈍の温度の関係を鋭意検討した。その結果、所定範囲のB,Nbを複合含有した合金の腐食速度が、単独含有あるいは両元素とも含有しない場合に比べて、抑制されることを知見した。さらに、前記現象が所定以下のC含有量の場合かつUNS08825で推奨される温度範囲よりも高温側で焼鈍をした場合に発現することを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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