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公開番号2025151051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024052280
出願日2024-03-27
発明の名称窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粉末、及び、放熱シート
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 21/064 20060101AFI20251002BHJP(無機化学)
要約【課題】樹脂への充填性に優れ、樹脂に充填した際に優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素粒子を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が複数凝集して構成され、CaB2O4、Ca2B2O5、及びCa3B2O6からなる群より選択される少なくとも一種を含む結晶相を有する、窒化ホウ素粒子を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子が複数凝集して構成され、
CaB



、Ca





、及びCa





からなる群より選択される少なくとも一種を含む結晶相を有する、窒化ホウ素粒子。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記結晶相が少なくともCa





を含む、請求項1に記載の窒化ホウ素粒子。
【請求項3】
X線回折スペクトルに対するリードベルト解析によって決定される、前記六方晶窒化ホウ素、前記CaB



、前記Ca





、及び前記Ca





の合計量に対する、前記CaB



、前記Ca





、及び前記Ca





の合計量の割合が3~20%である、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粒子。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粒子と、六方晶窒化ホウ素の一次粒子とを含む、窒化ホウ素粉末。
【請求項5】
配向性指数が50以下である、請求項4に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項6】
前記一次粒子の平均粒子径が9~20μmである、請求項4に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項7】
配向性指数が50以下であり、
前記一次粒子の平均粒子径が9~20μmである、請求項4に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項8】
樹脂と、放熱フィラーとを含む、放熱シートであって、
前記放熱フィラーが、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粒子を含む、放熱シート。
【請求項9】
前記放熱フィラーの含有量が30~70体積%である、請求項8に記載の放熱シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粉末、及び、放熱シートに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、及びCPU等の電子部品においては、使用時に発生する熱を効率的に放熱することが課題となっている。そのため、このような電子部品と共に、高い熱伝導性を有する放熱部材が用いられる。一方、窒化ホウ素粒子は、高熱伝導性及び高絶縁性を有しているため、放熱部材におけるフィラーとして幅広く利用されている。
【0003】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子は、面内方向(a軸方向)の熱伝導率が400W/(m・K)であるのに対して、厚み方向(c軸方向)の熱伝導率が2W/(m・K)であり、結晶構造と鱗片形状であることとに由来する熱伝導率の異方性が大きい。さらに、六方晶窒化ホウ素粉末を樹脂に充填し成形すると、成形時に加わる力によって、樹脂成形体中で複数の一次粒子が同一方向に揃って配向する。この場合、例えば、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の面内方向(a軸方向)が、放熱部材の厚み方向と垂直となるように配向し、放熱部材の厚み方向における熱伝導性が低く、六方晶窒化ホウ素粒子の面内方向(a軸方向)の高熱伝導率を十分に生かすことができなかった。
【0004】
上述のような形状に基づく異方性を低減する観点から、複数の一次粒子の配向を抑制し凝集させた凝集粒子を形成する方法が検討されている。特許文献1では、窒化ホウ素一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素凝集粒子が開示されており、所定の成形圧力を加えた場合でも凝集粒子の崩壊が抑制できる程度に上記凝集粒子の強度を高めることによって、窒化ホウ素一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制する旨が記載されている。
【0005】
また特許文献2では、窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなり、体積基準の粒度分布において5μm以上30μm未満の領域に最頻径を有する窒化ホウ素粉末Aと、窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなり、体積基準の粒度分布において50μm以上100μm未満の領域に最頻径を有する窒化ホウ素粉末Bと、を混合する工程を備える、窒化ホウ素粉末の製造方法が開示されている。かかる製造方法によって得られる窒化ホウ素粉末は耐電圧性の点で優れるものであるものの、より高い絶縁性が求められる用途においては改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-135731号公報
特開2020-164365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、樹脂への充填性に優れ、樹脂に充填した際に優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素粒子を提供することを目的とする。本開示はまた、上述の窒化ホウ素粒子を含む放熱シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の[1]~[8]を提供する。
【0009】
[1]
六方晶窒化ホウ素の一次粒子が複数凝集して構成され、
CaB



、Ca





、及びCa





からなる群より選択される少なくとも一種を含む結晶相を有する、窒化ホウ素粒子。
[2]
前記結晶相は、少なくともCa





を含む、[1]に記載の窒化ホウ素粒子。
[3]
X線回折スペクトルに対するリードベルト解析によって決定される、
前記六方晶窒化ホウ素、前記CaB



、前記Ca





、及び前記Ca





の合計量に対する、前記CaB



、前記Ca





、及び前記Ca





の合計量の割合が3~20%である、[1]又は[2]に記載の窒化ホウ素粒子。
[4]
[1]~[3]のいずれかに記載の窒化ホウ素粒子と、六方晶窒化ホウ素の一次粒子とを含む、窒化ホウ素粉末。
[5]
配向性指数が50以下である、[4]に記載の窒化ホウ素粉末。
[6]
前記一次粒子の平均粒子径が9~20μmである、[4]又は[5]に記載の窒化ホウ素粉末。
[7]
樹脂と、放熱フィラーとを含む、放熱シートであって、
前記放熱フィラーが、[1]~[3]のいずれかに記載の窒化ホウ素粒子を含む、放熱シート。
[8]
前記放熱フィラーの含有量が30~70体積%である、[7]に記載の放熱シート。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、樹脂への充填性に優れ、樹脂に充填した際に優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素粒子を提供できる。本開示によればまた、上述の窒化ホウ素粒子を含む放熱シートを提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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