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公開番号
2025137039
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024036010
出願日
2024-03-08
発明の名称
窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
21/064 20060101AFI20250911BHJP(無機化学)
要約
【課題】窒化ホウ素粉末から成形体を製造する際に、窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制することができる窒化ホウ素粉末を提供すること。
【解決手段】複数の窒化ホウ素粒子の集合体である窒化ホウ素粉末であって、下記(1)~(4)の工程から算出される変位割合の標準偏差が7%未満である、窒化ホウ素粉末。
(1)窒化ホウ素粉末から選ばれるn番目の窒化ホウ素粒子A
n
について、窒化ホウ素粒子A
n
の粒子径を測定する工程。
(2)窒化ホウ素粒子A
n
について、窒化ホウ素粒子A
n
に0.27mN/秒の負荷速度で負荷をかけて圧壊させるまでに前記負荷をかけた方向に変位した圧縮変位量を測定する工程。
(3)圧縮変位量を粒子径で除することにより、窒化ホウ素粒子A
n
の変位割合を算出する工程。
(4)n=1~10において、(1)~(3)の工程を行い、10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の変位割合の標準偏差を算出する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の窒化ホウ素粒子の集合体である窒化ホウ素粉末であって、
下記(1)~(4)の工程から算出される変位割合の標準偏差が7%未満である、窒化ホウ素粉末。
(1)前記窒化ホウ素粉末から選ばれるn番目の窒化ホウ素粒子A
n
について、前記窒化ホウ素粒子A
n
の粒子径を測定する工程。
(2)前記窒化ホウ素粒子A
n
について、前記窒化ホウ素粒子A
n
に0.27mN/秒の負荷速度で負荷をかけて圧壊させるまでに前記負荷をかけた方向に変位した圧縮変位量を測定する工程。
(3)前記圧縮変位量を前記粒子径で除することにより、前記窒化ホウ素粒子A
n
の変位割合を算出する工程。
(4)n=1~10において、前記(1)~(3)の工程を行い、10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記変位割合の標準偏差を算出する工程。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記変位割合の平均値が25%以下である、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項3】
前記(2)の工程が、前記窒化ホウ素粒子A
n
が圧壊したときの負荷の大きさを負荷力として測定することを含み、
前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
のそれぞれの前記圧縮変位量に対する前記負荷力の比(前記負荷力/前記圧縮変位量)の平均値が3mN/μm以上である、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項4】
前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の圧壊強度の平均値が8.5MPa以上である、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項5】
前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記粒子径の平均値が30~100μmである、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の窒化ホウ素粉末と、樹脂と、を含有する、樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化ホウ素粉末は、潤滑性、高熱伝導性、及び絶縁性等を有しており、固体潤滑材、熱伝導性フィラー、及び絶縁性フィラー等の用途に幅広く利用されている。特に熱伝導性が要求される放熱部材における充填材として、窒化ホウ素粉末が使用されている。
【0003】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子は、比較的薄い鱗片形状を有しており、樹脂等に充填し成形した場合、成形圧力等によって一次粒子が一定の方向に配向しやすい傾向にある。例えば、六方晶窒化ホウ素の粉末を充填し、押出成形等によってシート状に成形した放熱材では、一般に樹脂シートの主面と、窒化ホウ素の一次粒子の長軸とが平行になるように配向しやすい。また、六方晶窒化ホウ素の一次粒子は、その形状の異方性に起因して、各種物性にも異方性が生じ得る。六方晶窒化ホウ素の一次粒子の面内方向(a軸方向)の熱伝導率が400W/(m・K)程度と高いのに対して、厚さ方向(c軸方向)の熱伝導率は2W/(m・K)程度に留まり、その方向による物性の異方性が顕著である。
【0004】
上述のような形状に基づく異方性を低減する観点から、複数の一次粒子で構成され、隣接する一次粒子同士のa軸方向の向きが異なるように凝集させ融着させた凝集体を形成する方法が検討されている。例えば、特許文献1には、特定の平均粒子径の窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素凝集粒子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-241321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
窒化ホウ素粒子の集合体である窒化ホウ素粉末と、樹脂とを混合して樹脂組成物を調製し、樹脂組成物から成形体を製造する際に、成形時の加圧により窒化ホウ素粒子が圧壊する場合が、このとき、窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向しやすい。しかし、例えば、成形体が放熱材である場合、窒化ホウ素の一次粒子が放熱材の放熱方向とは異なる方向に揃って配向すると、放熱材の熱伝導性が不十分となる。そのため、窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制することが求められている。
【0007】
そこで、発明の主な目的は、窒化ホウ素粉末から成形体を製造する際に、窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制することができる窒化ホウ素粉末を提供することである。本発明の他の目的は、当該窒化ホウ素粉末を用いた樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、いくつかの側面において、以下の[1]~[6]を提供する。
[1] 複数の窒化ホウ素粒子の集合体である窒化ホウ素粉末であって、
下記(1)~(4)の工程から算出される変位割合の標準偏差が7%未満である、窒化ホウ素粉末。
(1)前記窒化ホウ素粉末から選ばれるn番目の窒化ホウ素粒子A
n
について、前記窒化ホウ素粒子A
n
の粒子径を測定する工程。
(2)前記窒化ホウ素粒子A
n
について、前記窒化ホウ素粒子A
n
に0.27mN/秒の負荷速度で負荷をかけて圧壊させるまでに前記負荷をかけた方向に変位した圧縮変位量を測定する工程。
(3)前記圧縮変位量を前記粒子径で除することにより、前記窒化ホウ素粒子A
n
の変位割合を算出する工程。
(4)n=1~10において、前記(1)~(3)の工程を行い、10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記変位割合の標準偏差を算出する工程。
[2] 10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記変位割合の平均値が25%以下である、[1]に記載の窒化ホウ素粉末。
[3] 前記(2)の工程が、前記窒化ホウ素粒子A
n
が圧壊したときの負荷の大きさを負荷力として測定することを含み、
前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
のそれぞれの前記圧縮変位量に対する前記負荷力の比(前記負荷力/前記圧縮変位量)の平均値が3mN/μm以上である、[1]又は[2]に記載の窒化ホウ素粉末。
[4] 前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の圧壊強度の平均値が8.5MPa以上である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の窒化ホウ素粉末。
[5] 前記10個の窒化ホウ素粒子A
1~10
の前記粒子径の平均値が30~100μmである、[1]~[4]のいずれか一つに記載の窒化ホウ素粉末。
[6] [1]~[5]のいずれか一つに記載の窒化ホウ素粉末と、樹脂と、を含有する、樹脂組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一側面によれば、窒化ホウ素粉末から成形体を製造する際に、窒化ホウ素の一次粒子が同一方向に揃って配向することを抑制することができる窒化ホウ素粉末を提供することができる。本発明の他の側面によれば、当該窒化ホウ素粉末を用いた樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の窒化ホウ素粒子の断面のSEM画像である。
比較例1の窒化ホウ素粒子の断面のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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