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公開番号2025152197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053980
出願日2024-03-28
発明の名称電子銃部品、電子銃、及び、電子線装置
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01J 37/073 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電子放出のための加熱下において充分な照射精度を得ることが可能な電子銃部品を提供する。
【解決手段】加熱により電子を放出する先端を有する電子放出部材と、開口を有するサプレッサ電極と、を備え、前記電子放出部材が前記開口に挿通されており、前記電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱した後、前記電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、前記開口における前記先端側の開口面Bにおいて前記電子放出部材が占める領域を観察したときに、前記電子放出部材の温度が1800Kに達してから1分後の前記領域(領域A11)の中心C11と24時間後の前記領域(領域A12)の中心C12との距離D1が20μm以下である、電子銃部品。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
加熱により電子を放出する先端を有する電子放出部材と、開口を有するサプレッサ電極と、を備え、
前記電子放出部材が前記開口に挿通されており、
前記電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱した後、前記電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、前記開口における前記先端側の開口面において前記電子放出部材が占める領域を観察したときに、前記電子放出部材の温度が1800Kに達してから1分後の前記領域の中心と24時間後の前記領域の中心との距離が20μm以下である、電子銃部品。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
下記工程(1)~(3)の手順を5回繰り返して取得される5点の中心のうち最も離れた2点の中心の距離が20μm以下である、請求項1に記載の電子銃部品。
工程(1):前記電子放出部材を1800Kまで加熱する
工程(2):前記電子放出部材の加熱を続けて前記電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、前記開口における前記先端側の開口面において前記電子放出部材が占める領域を観察し、前記電子放出部材の温度が1800Kに達してから20分後の前記領域の中心を取得する
工程(3):前記電子放出部材の加熱を20分停止し、前記電子放出部材の温度を1800K未満に低下させる
【請求項3】
前記電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱したときの前記電子放出部材に対する通電電力が3.5W以下である、請求項1に記載の電子銃部品。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の電子銃部品と、前記サプレッサ電極に対向する引出電極と、を備える、電子銃。
【請求項5】
請求項4に記載の電子銃を備える、電子線装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子銃部品、電子銃、電子線装置等に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子銃は、電子顕微鏡、半導体検査装置等の電子線装置に使用されている。電子銃は、電子銃部品と、引出電極と、を備えており、電子銃部品は、加熱により電子を放出する先端を有する電子放出部材と、開口を有するサプレッサ電極と、を備えている。電子銃の構成としては、各種構成が検討されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-250491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子銃部品においては、電子放出のための加熱に伴い電子放出部材の位置が変動する場合がある。この場合、目的の照射位置とは異なる位置に対して電子が放出され得ることから、充分な照射精度が得られにくい場合がある。
【0005】
本開示の一側面は、電子放出のための加熱下において充分な照射精度を得ることが可能な電子銃部品を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、このような電子銃部品を備える電子銃を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、このような電子銃を備える電子線装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]加熱により電子を放出する先端を有する電子放出部材と、開口を有するサプレッサ電極と、を備え、前記電子放出部材が前記開口に挿通されており、前記電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱した後、前記電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、前記開口における前記先端側の開口面において前記電子放出部材が占める領域を観察したときに、前記電子放出部材の温度が1800Kに達してから1分後の前記領域の中心と24時間後の前記領域の中心との距離が20μm以下である、電子銃部品。
[2]下記工程(1)~(3)の手順を5回繰り返して取得される5点の中心のうち最も離れた2点の中心の距離が20μm以下である、[1]に記載の電子銃部品。
工程(1):前記電子放出部材を1800Kまで加熱する
工程(2):前記電子放出部材の加熱を続けて前記電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、前記開口における前記先端側の開口面において前記電子放出部材が占める領域を観察し、前記電子放出部材の温度が1800Kに達してから20分後の前記領域の中心を取得する
工程(3):前記電子放出部材の加熱を20分停止し、前記電子放出部材の温度を1800K未満に低下させる
[3]前記電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱したときの前記電子放出部材に対する通電電力が3.5W以下である、[1]又は[2]に記載の電子銃部品。
[4][1]~[3]のいずれか一つに記載の電子銃部品と、前記サプレッサ電極に対向する引出電極と、を備える、電子銃。
[5][4]に記載の電子銃を備える、電子線装置。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一側面によれば、電子放出のための加熱下において充分な照射精度を得ることが可能な電子銃部品を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、このような電子銃部品を備える電子銃を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、このような電子銃を備える電子線装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、電子銃部品の一例を模式的に示す端面図である。
図2は、サプレッサ電極の開口における電子放出部材の先端側の開口面を見たときの一例を示す図である。
図3は、サプレッサ電極の開口における電子放出部材の先端側の開口面を見たときの他の一例を示す図である。
図4は、フィラメント及び端子の接続態様を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
数値範囲の「A以上」とは、A、及び、Aを超える範囲を意味する。数値範囲の「A以下」とは、A、及び、A未満の範囲を意味する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてよい。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてよい。本明細書に例示する材料は、1種単独で用いられてよく、2種以上を組み合わせて用いられてよい。
【0010】
本実施形態に係る電子銃部品は、加熱により電子を放出する先端を有する電子放出部材と、開口を有するサプレッサ電極と、を備え、電子放出部材がサプレッサ電極の開口に挿通されている。本実施形態に係る電子銃部品では、電子放出部材を298Kから1800Kまで加熱した後、電子放出部材の温度を1800Kに維持しつつ、サプレッサ電極の開口における電子放出部材の先端側の開口面(以下、場合により、単に「サプレッサ電極の開口面」という)において電子放出部材が占める領域Aを観察したときに、電子放出部材の温度が1800Kに達してから1分後の領域Aの中心と24時間後の領域Aの中心との距離D1は、20μm以下である。電子放出部材の温度は、電子放出部材におけるサプレッサ電極の開口面よりも先端(電子放出部材の先端)側の部分の温度を対象とする(以下における電子放出部材の温度についても同様)。
(【0011】以降は省略されています)

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