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公開番号2025150837
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051969
出願日2024-03-27
発明の名称高強度鋼板及び高強度鋼板の製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】高強度と優れた穴広げ性とを有する高強度鋼板を提供する。
【解決手段】高強度鋼板は、化学組成が、質量%で、C:0.10~0.30%、Si:0.50~2.50%、Mn:0.50~3.50%、P:0.100%以下、S:0.020%以下、Al:0.010~0.100%、N:0.0100%以下、残部:Fe及び不純物であり、焼戻しマルテンサイトとベイナイトとを合計で70体積%以上85体積%未満、フェライトを5体積%以上及び残留オーステナイトを3体積%以上含む金属組織を有し、前記金属組織中のMn濃度が8.0質量%以上の領域が0.05~1.5面積%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C :0.10~0.30%、
Si:0.50~2.50%、
Mn:0.50~3.50%、
P :0.100%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.010~0.100%、
N :0.0100%以下、
残部:Fe及び不純物であり、
焼戻しマルテンサイトとベイナイトとを合計で70体積%以上85体積%未満、フェライトを5体積%以上及び残留オーステナイトを3体積%以上含む金属組織を有し、
前記金属組織中のMn濃度が8.0質量%以上の領域が0.05~1.5面積%である、高強度鋼板。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
化学組成が、質量%で、
C :0.10~0.30%、
Si:0.50~2.50%、
Mn:0.50~3.50%、
P :0.100%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.010~0.100%、
N :0.0100%以下であり、さらに、
Ti:0.100%以下、Nb:0.100%以下、V:0.50%以下、Cr:1.00%以下、Mo:0.50%以下、W:0.50%以下、B:0.0050%以下、Ca:0.0100%以下、Mg:0.0100%以下及びREM:0.0100%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、
残部:Fe及び不純物であり、
焼戻しマルテンサイトとベイナイトとを合計で70体積%以上85体積%未満、フェライトを5体積%以上及び残留オーステナイトを3体積%以上含む金属組織を有し、
前記金属組織中のMn濃度が8.0質量%以上の領域が0.05~1.5面積%である、高強度鋼板。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の高強度鋼板であって、
前記フェライトの平均結晶粒径が10.0μm以下である、高強度鋼板。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の高強度鋼板を製造する方法であって、
熱延鋼板に圧下率が30%以上となる冷間圧延を施す工程と、
前記冷間圧延された鋼板を860~1000℃の温度である温度T1まで加熱する工程と、
前記温度T1で10秒未満の時間保持する工程と、
前記温度T1で保持後、800~900℃の温度であって前記温度T1よりも低い温度である温度T2に10秒以上保持する工程と、
前記温度T2に保持後、350℃以下かつマルテンサイト変態開始温度以下の温度である温度T3まで冷却する工程と、
前記温度T3まで冷却後、300~450℃の温度であって前記温度T3よりも高い温度である温度T4に50秒以上保持する工程と、を備え、
前記温度T1まで加熱する工程において、750℃から前記温度T1までの平均加熱温度が100.0℃/秒以上であり、
前記温度T3まで冷却する工程において、600℃から450℃までの平均冷却速度が10.0℃/秒以上である、高強度鋼板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高強度鋼板及び高強度鋼板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車用部品等に用いられる鋼板には、高強度とともに優れた加工性が要求される。
【0003】
国際公開第2018/030502号には、980MPa以上の引張強さを有しかつ良好な成形性を有する高強度鋼板が開示されている。この鋼板は、Cr及びMoを所定量含有し、フェライト相の平均粒径が1.5μm以下、フェライト相の面積率が2%以上15%以下、焼戻しマルテンサイト相の面積率が75%以上96%以下、単位面積当たりの、焼き戻されていないマルテンサイト相とフェライト相との界面長さ及び焼き戻されていないマルテンサイト相と焼戻しマルテンサイト相との界面長さの合計値が6.3×10

μm/m

以上5.0×10
11
μm/m

以下である。
【0004】
特開2016-194139号公報には、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板であって、延性及びフランジ性で評価される加工性が良好で、さらに衝突特性に優れた高強度冷延鋼板が開示されている。この鋼板は、板厚の1/4位置における金属組織が、金属組織を走査型電子顕微鏡で観察したときに、金属組織全体に対して、フェライトの面積率が10%超65%以下であり、残部は、焼入れマルテンサイト及び残留オーステナイトを含み、ベイニティックフェライト、ベイナイト、及び焼戻しマルテンサイトよりなる群から選択される少なくとも1種からなる硬質相である。
【0005】
特開2015-193897号公報には、引張強度が980MPa以上であって、延性と曲げ性に優れた高強度冷延鋼板が開示されている。この鋼板は、鋼板の板厚1/4位置の組織が、走査型電子顕微鏡で観察したときに、全組織に対するフェライトの面積率が5%以上50%未満であり、残部は硬質相である。さらに、電子線マイクロプローブ分析計で分析したときに、Mn濃度が鋼板中のMn濃度の1.2倍以上濃縮している領域が5面積%以上存在し、かつ、□2μm区画でMn濃度が鋼板中のMn濃度の1.2倍以上濃縮している領域の分率を計測し、100区画測定したときの標準偏差が4.0%以上である。
【0006】
国際公開第2008/042982号には、第2ミクロ組織へ変態可能な第1ミクロ組織を有する鉄基合金をオーステナイト変態温度にする工程と、鉄基合金をオーステナイト変態温度よりも高い温度に急速加熱する工程と、加熱装置に隣接した焼入れ装置によって、鉄基合金の少なくとも一部を直ちに焼入れする工程とを備える、鉄基合金の処理方法が記載されている。
【0007】
国際公開第2023/182279号には、金属組織が、焼戻しマルテンサイトとベイナイトとを合計で85体積%以上含み、焼戻しマルテンサイト、ベイナイト及びフェライト以外の組織が5体積%以下であり、金属組織中のMn濃度が8.0質量%以上の領域が0.05~1.5面積%である冷延鋼板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2018/030502号
特開2016-194139号公報
特開2015-193897号公報
国際公開第2008/042982号
国際公開第2023/182279号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、高強度と優れた加工性とを有する高強度鋼板を提供することであり、より具体的には、高強度と優れた穴広げ性とを有する高強度鋼板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態による高強度鋼板は、化学組成が、質量%で、C:0.10~0.30%、Si:0.50~2.50%、Mn:0.50~3.50%、P:0.100%以下、S:0.020%以下、Al:0.010~0.100%、N:0.0100%以下、残部:Fe及び不純物であり、焼戻しマルテンサイトとベイナイトとを合計で70体積%以上85体積%未満、フェライトを5体積%以上及び残留オーステナイトを3体積%以上含む金属組織を有し、前記金属組織中のMn濃度が8.0質量%以上の領域が0.05~1.5面積%である。
(【0011】以降は省略されています)

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