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公開番号2025150722
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051760
出願日2024-03-27
発明の名称転がり案内装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 29/06 20060101AFI20251002BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】組立作業が容易であると共に、良好な作動性を有し、且つ繰り返し位置決め精度が優れた転がり案内装置を提供する。
【解決手段】リニアガイドは、側面に軌道溝を有する案内レールと、案内レールに組み付けられ、軌道溝に対向する軌道溝を有するスライダと、両軌道溝とにより構成される負荷転動路と、スライダに設けられ前記負荷転動路の一端と他端とを連通する無負荷転動路と、からなる転動体転動路に、転動自在に充填された複数個の転動体と、を有するものである。複数個の転動体は、複数個の鋼球6と、鋼球よりも小さく、弾性を有する複数個のスペーサボールと、により構成され、無負荷転動路には常に少なくとも1個のスペーサボールが存在し、転動体転動路内における鋼球及びスペーサボールが存在しない隙間の長さは、転動体の位置に関わらず、鋼球の直径に対して50%以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
側面に第1の軌道溝を有する第1部材と、
前記第1部材に組み付けられ、前記第1の軌道溝に対向する第2の軌道溝を有する第2部材と、
前記第1の軌道溝と前記第2の軌道溝とにより構成される負荷転動路と、前記第2部材に設けられ前記負荷転動路の一端と他端とを連通する無負荷転動路と、からなる転動体転動路に、転動自在に充填された複数個の転動体と、を有し、
前記転動体が転動することにより第1部材および第2部材の一方が他方に対して相対移動する転がり案内装置であって、
前記複数個の転動体は、複数個の負荷ボールと、前記負荷ボールよりも小さく、弾性を有する複数個のスペーサボールにより構成され、
前記無負荷転動路には常に少なくとも1個の前記スペーサボールが存在し、
前記転動体転動路内における負荷ボール及びスペーサボールが存在しない隙間の長さは、前記転動体の位置に関わらず、前記負荷ボールの直径に対して50%以下である、転がり案内装置。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記スペーサボールは、合成ゴム、樹脂、及び熱可塑性エラストマーから選択された1種からなる、請求項1に記載の転がり案内装置。
【請求項3】
前記スペーサボールの直径は、前記負荷ボールの直径に対して、75~95%である、請求項1又は2に記載の転がり案内装置。
【請求項4】
前記スペーサボールの数は、前記負荷ボールの数よりも少ない、請求項1~3のいずれか1項に記載の転がり案内装置。
【請求項5】
前記複数個のスペーサボールは、前記負荷ボールの間に略等間隔で配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の転がり案内装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定機械及び工作機械等に用いられ、往復運動する物体をその移動方向に案内する転がり案内装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、転がり案内装置としてのリニアガイドは、一般に、レール側転動溝が左右の側面に設けられた案内レールと、この案内レールのレール側転動溝と対向する位置にスライダ側転動溝が設けられたスライダと、レール側転動溝とスライダ側転動溝により構成される負荷転動路およびスライダ内部に設けられた転動体戻し路に充填され、これらの転動路を転動可能な多数の転動体と、を有している。スライダの軸方向両端部にはエンドキャップが装着されており、エンドキャップ内には転動体を方向転換させる方向転換路が形成されている。そして、上記負荷転動路、転動体戻し路及び方向転換路からなる転動路を転動体が転動することで、案内レールに対してスライダが軸方向に沿って相対移動する。転動路を転動する転動体は、エンドキャップ内で方向転換した後、スライダ内に形成された転動体戻し路を通って元の位置に戻る。
【0003】
このようなリニアガイドでは、負荷転動路内では、隣り合う転動体表面の回転方向が互いに逆向きになるため、転動体同士の接触部分において発生する摩擦力によりスライダの円滑な作動が妨げられたり、転動体に競り合いが発生したりすることがある。
また、転動体戻し路及び方向転換路は、転動体の直径よりも大きく形成されているため、転動体戻し路及び方向転換路内の転動体は、負荷転動路内の転動体によって押されることで動き、負荷転動路と同様に、転動体に競り合いが発生して作動性が低下する。
そこで、転がり案内装置の作動性を向上させるため、隣り合う転動体の間に種々の形状のスペーサが配置されたものが開示されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、隣り合う循環ボール間に保持器を介在させたリニアガイドが記載されている。保持器は、凹形状のボール受部を背中合わせに2つ有し、ボール受部の中心部には、循環ボールよりも径の小さいスペーサボールが回転自在に保持されている。
【0005】
また、特許文献2には、鋼製のボールの間に潤滑剤含有ポリマスペーサーボールが交互に介挿されたリニアガイドが提案されている。上記潤滑剤含有ポリマスペーサーボールは、作動性向上のために、鋼製のボールよりも僅かに小さく、低分子量ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンとからなるポリエチレンに、潤滑剤を含有して成形されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-247619号公報
特開平8-170641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、測定機等の精密機械の分野に適用される転がり案内装置では、優れた繰り返し位置決め精度が必要となる。なお、繰り返し位置決め精度とは、機械が複数回の所定の動作をした際に、各動作後の機械の位置のばらつきを表す。具体的に、リニアガイドでは、スライダが案内レールに沿って移動すると、スライダが同じ位置であったとしても、スライダと鋼球との接点の位置及び数が変化することがある。
例えば、図9(a)に示すように、所定の動作前のスライダ2は、5個の鋼球6により支持されている。一方、図9(b)に示すように、所定の動作後に元の位置に戻った際には、スライダ2は6個の鋼球6により支持された状態となる。
【0008】
このように、所定の動作後にスライダ2と鋼球6との接点の数が異なると、繰り返し位置決め精度が低下する。具体的には、図9(b)に示す動作後は、図9(a)に示す動作前と比較して、サブミクロンレベルで測定点13が高くなることがある。
また、測定点13の位置は、スライダ2と鋼球6との接点の位置によっても変化する。図9(b)に示すように、接点のバランスが紙面右側にずれていると、スライダ2は半時計回りの方向に傾き、その結果、測定点13にズレが生じることになる。
【0009】
リニアガイドの動作中、鋼球6は純転がり運動に近い運動をするため、負荷転動路においては、鋼球6はスライダ2の動きに伴って転がる。しかし、リニアガイドは鋼球6が無限に循環する転動体転動路を有しており、この転動体転動路には鋼球6が存在しない隙間が存在する。この隙間は、スライダ2の動きにより、複数個所で発生したり、任意に移動したりする。その結果、スライダ2の位置を元に戻した際に、鋼球6の配置は元には戻らず、スライダ2の姿勢変化が生じてしまう。
【0010】
上記特許文献1及び2に記載された装置は、上記課題を考慮したものでなく、精密機械の分野に適用するには改善の余地がある。また、特許文献1に記載されたリニアガイドにおいては、通常時には、スペーサボールが隣り合う循環ボールに同時に接触しないように保持され、循環ボールの押圧力によりボール受部が所定量変形した時のみ、隣り合う循環ボールがスペーサボールに接触するような形状に設定する必要がある。従って、スペーサの設計が煩雑になると共に、保持器が摩耗により倒れることがあり、作動不良が生じる虞がある。
(【0011】以降は省略されています)

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