TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025149088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049528
出願日2024-03-26
発明の名称水添ブロック共重合体、オイル粘度調整剤、オイル組成物及びそれを用いた潤滑剤、化粧料
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 8/04 20060101AFI20251001BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明はオイルに対して十分な相容性を示し、優れたオイル粘度調整機能を発現する水添ブロック共重合体を提供し、さらに、実使用温度(例えば、常温23℃)環境下でも固化せず流動性を示し、長期間の貯蔵安定性に優れ、人肌に塗布した際に軽い伸びを実現するオイル組成物及び化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含み、特定の条件を満たす水添ブロック共重合体(I)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含み、以下の条件をすべて満たす水添ブロック共重合体(I)。
(条件イ)
芳香族ビニル単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を1個有し、水添ブロック共重合体(I)中の重合体ブロック(A)の含有量が5質量%以上50質量%以下である。
(条件ロ)
芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位とを有する共重合体ブロック(B)を少なくとも1個有し、共重合体ブロック(B)中の芳香族ビニル単量体単位の含有量が、水添ブロック共重合体(I)全体に対して10質量%以上70質量%以下である。
(条件ハ)
共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(C)を少なくとも1個有し、水添ブロック共重合体(I)中の重合体ブロック(C)の含有量が5質量%以上50質量%以下である。
(条件ニ)
粘弾性チャートにおけるtanδピークが、0℃以上60℃以下に少なくとも1つ存在し、0℃未満に少なくとも1つ存在する。
(条件ホ)
引張試験における100%伸長時のヒステリシスロスが0.5以上である。
(条件ヘ)
全共役ジエン単量体単位の水素添加率が80%以上である。
(条件ト)
熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析装置により検出した、ピーク強度Pと、下記(式I)により求められるP0との比率g(P/P0)が0.75以上である。
P0=k×RS (式I)
((式I)中、RSは、水添ブロック共重合体(I)全体に対する、共重合体ブロック(B)中のビニル芳香族単量体単位の含有量(質量%)である。
kは、水添ブロック共重合体(I)全体に対する、共重合体ブロック(B)中のビニル芳香族単量体単位の含有量RS(質量%)と、均一重合の水添ブロック共重合体(I)を熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析装置で分析した際に得られるピーク強度Pを1次近似した際の比例定数を表す。)
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記水添ブロック共重合体(I)の共役ジエン単量体単位の1,2-ビニル結合量が40質量%以上である請求項1に記載の水添ブロック共重合体(I)。
【請求項3】
前記水添ブロック共重合体(I)の重量平均分子量Mwが20万未満である請求項1又は2に記載の水添ブロック共重合体(I)。
【請求項4】
前記水添ブロック共重合体(I)が、アミン基、酸無水物基、カルボン酸基、水酸基及びエステル基からなる群より選択される少なくとも1つの極性基を有する請求項1又は2に記載の水添ブロック共重合体(I)。
【請求項5】
請求項1に記載のブロック共重合体(I)と、オイル(II)とを含み、
オイル組成物全体100質量部に対して、前記水添ブロック共重合体(I)の含有量が1~50質量部であり、前記オイル(II)の含有量が50~99質量部であるオイル組成物。
【請求項6】
25℃で測定される粘度が60000mPa・s未満である請求項5に記載のオイル組成物。
【請求項7】
前記オイル(II)が、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、エステルオイル、動植物油、鉱物油及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1つである請求項5に記載のオイル組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の水添ブロック共重合体(I)を含むオイル粘度調整剤。
【請求項9】
請求項5に記載のオイル組成物を含む化粧料。
【請求項10】
請求項5に記載のオイル組成物を含む潤滑材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は水添ブロック共重合体、オイル粘度調整剤、オイル組成物及びそれを用いた潤滑剤、化粧料に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とからなるブロック共重合体の水素添加物は、加硫をしなくても加硫した天然ゴムや合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、しかも高温では熱可塑性樹脂と同様の加工性を有することから、プラスチックの改質剤、粘接着剤、自動車部品、及び医療器具等の分野で広く利用されている。さらに前記ブロック共重合体の水添物は、耐候性、耐熱性に優れていることから、特に自動車部品や医療器具等の材料として幅広く実用化されている。
【0003】
ここ数年、世界的な新型ウイルス感染症の流行により、マスク着用の義務化や在宅勤務制度の導入が進んだことで、メイクアップの習慣が衰退していた。しかし、新型ウイルス感染症の収束の兆しが見えるとともに、外出規制が緩和され、在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッド型の働き方が普及し、メイクアップの需要も回復しつつある。さらに、多様性を尊重する社会的な潮流により、女性、男性問わず、メイクをする習慣が普及しつつあり、化粧品の需要は増加傾向にある。
【0004】
近年、保湿クリームやヘアオイル、リップスティックなど種々の油性化粧料が開発されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの油性化粧料に使用されるオイルは、塗布性、品質を安定させる目的で、ポリマー系の増粘剤を添加している。
特許文献3では、スチレン系熱可塑性エラストマーによるオイルの粘度調整技術について開示されている。
【0005】
また、特許文献4には、(イ)ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの共重合体の水添物である水添ブロック共重合体であって、特定の特性を有する水添ブロック共重合体:5~95質量%と、(ロ)少なくとも1種類のオレフィン系樹脂:5~95質量%と、を、含有する水添ブロック共重合体組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/177011号
特開2013-199452号公報
特許第4791526号
国際公開第2010/018743号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献3で示されているスチレン系熱可塑性エラストマーとオイルとの組成物は、粘度調整の範囲に限界があり、また、長期保管時の品質安定性の検討はされておらず、改善の余地があるといえる。
【0008】
なお、特許文献4に記載の水添ブロック共重合体組成物は、医療用中空状成形体用途として検討されており、オイル粘度調整剤、潤滑剤、化粧料等の用途としては何ら検討されていない。
【0009】
そこで本発明においては、オイルに対して十分な相容性を示し、優れたオイル粘度調整機能を発現する水添ブロック共重合体を提供し、さらに、実使用温度(例えば、常温23℃)環境下でも固化せず流動性を示し、長期間の貯蔵安定性に優れ、人肌に塗布した際に軽い伸びを実現するオイル組成物及び化粧料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の構成の水添ブロック共重合体が上記従来技術の課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

旭化成株式会社
成形体
10日前
旭化成株式会社
収納箱
2か月前
旭化成株式会社
成形体
10日前
旭化成株式会社
検査装置
11日前
旭化成株式会社
研磨パッド
1か月前
旭化成株式会社
ゴム組成物
1か月前
旭化成株式会社
顆粒及び錠剤
6日前
旭化成株式会社
青果物輸送方法
1か月前
旭化成株式会社
紫外線照射装置
18日前
旭化成株式会社
燃料電池用成形品
3日前
旭化成株式会社
積層体の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
レーザダイオード
1か月前
旭化成株式会社
積層体及び光学部材
14日前
旭化成株式会社
ポリアミドの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
再生ABS系樹脂組成物
1か月前
旭化成株式会社
光照射成形体の製造方法
10日前
旭化成株式会社
酸性植物ミルク含有飲料
4日前
旭化成株式会社
水添共役ジエン系重合体
4日前
旭化成株式会社
組成物及びカプセル製剤
3日前
旭化成株式会社
粉末ポリアミドの製造方法
4日前
旭化成株式会社
ポリアセタール樹脂組成物
1か月前
旭化成株式会社
樹脂製偏光ビームスプリッタ
1か月前
旭化成株式会社
検査装置および検査システム
24日前
旭化成株式会社
ポリエチレン樹脂及びフィルム
10日前
旭化成株式会社
生体電極用導電布及びその用途
4日前
旭化成株式会社
ポリオレフィン系多層フィルム
6日前
旭化成株式会社
硬化性組成物、及びその硬化物
1か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドガスの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
イソシアネート化合物の製造方法
11日前
旭化成株式会社
車両用シートとその振動低減方法
1か月前
旭化成株式会社
イソシアネート化合物の製造方法
11日前
旭化成株式会社
塗料組成物、及び樹脂膜の製造方法
2か月前
旭化成株式会社
セルロース複合体及びその製造方法
6日前
旭化成株式会社
水素製造システム及び水素製造方法
14日前
旭化成株式会社
偽造防止ラベル及び管理状態判定方法
6日前
旭化成株式会社
解析装置、システムおよびプログラム
17日前
続きを見る