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公開番号2025146892
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2025123702,2021112078
出願日2025-07-24,2021-07-06
発明の名称インプリントモールドおよびその製造方法
出願人信越化学工業株式会社,国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類H01L 21/027 20060101AFI20250926BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】材料として合成石英ガラスが必須として選択され、高い精度が必要な微細パターンを有するインプリントモールドにおいて、パターンが微細であることに起因する破損を防ぐことができ、パターン上に被覆層を形成した場合、パターンに異物が挟まる等しても、容易に被覆層を除去でき、新たな被覆層を形成することで再生可能なインプリントモールドを提供すること。
【解決手段】表面に転写用微細パターンが形成された合成石英ガラス基板と、前記微細パターン上の少なくとも一部に、前記基板とは異なる材料のうちの少なくとも1種により形成された被覆層とを有するインプリントモールドであって、
前記基板とは異なる材料がAl2O3等であり、前記被覆層の厚さが3nm以下であり、かつ転写用微細パターンのうち被覆層が形成された部分の破壊強度が、前記被覆層が形成される前の転写用微細パターンの破壊強度より高いインプリントモールド。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
表面に転写用微細パターンが形成された合成石英ガラス基板と、
前記微細パターン上の少なくとも一部に、前記基板とは異なる材料のうちの少なくとも1種により形成された被覆層と
を有するインプリントモールドであって、
前記基板とは異なる材料が、Al
2

3
、ZrO
2
、HfO
2
、TiN、TaNおよびWNであり、
前記被覆層の厚さが、3nm以下であり、かつ
転写用微細パターンのうち被覆層が形成された部分の破壊強度が、前記被覆層が形成される前の転写用微細パターンの破壊強度より高いインプリントモールド。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記基板とは異なる材料が、Al
2

3
である請求項1記載のインプリントモールド。
【請求項3】
前記被覆層の厚さのばらつきが、被覆層の厚さの平均値に対して10%以内である請求項1または2記載のインプリントモールド。
【請求項4】
転写用微細パターンのうち被覆層が形成された部分の破壊強度が、前記被覆層が形成される前の転写用微細パターンの破壊強度の1.05倍以上である請求項1~3のいずれか1項記載のインプリントモールド。
【請求項5】
合成石英ガラス基板表面に形成された転写用微細パターン上の少なくとも一部に、逐次化学気相蒸着法により、前記基板とは異なる材料の原料となる少なくとも2種の反応性前駆体を交互に暴露してこれら前駆体を反応させることで、前記基板とは異なる材料により被覆層を形成する請求項1~4のいずれか1項記載のインプリントモールドの製造方法。
【請求項6】
被覆層形成後に加熱工程を実施する請求項5記載のインプリントモールドの製造方法。
【請求項7】
加熱温度が、100~900℃である請求項6記載のインプリントモールドの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インプリントモールドおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年盛んになってきた、フォトリソグラフィの代替技術の1つであるインプリント技術は、型となるモールドの形状に忠実なパターン転写ができることや、装置コストなどの観点で有利であると考えられている。
インプリントには、大別して2つの方式がある。1つ目は、熱インプリントであり、2つ目は、光インプリントである。前者は、被転写材料に対してモールドパターンを押しつけ、熱と圧力を印加することで、被転写材料にパターンを転写する方式である。後者は、光硬化性材料に対してモールドパターンを押しつけ、光照射によってパターンの転写を行う方式である。
【0003】
一般的に、熱インプリントは、比較的簡便で、安価な材料と装置で行うことができるが、印加圧力が高く、熱膨張・収縮により、パターン寸法や精度に限界があるとされる。これに対し、光インプリントは、印加圧力が低く、パターン転写時の寸法制御を高精度に行うことが可能とされ、用途に応じて使い分けが行われている。
【0004】
上述の方式の違いに加え、インプリントモールドには、目的デバイスに求められる転写精度や耐久性の観点から、樹脂、金属、ガラス、セラミクスなど様々な材料が使い分けられている。また、必要に応じて離形性を高めるための化学処理が行われる。
【0005】
特許文献1では、樹脂により形成した凹凸パターンを有するインプリントモールドが提案されている。樹脂は、複雑な形状の凹凸パターンを有するインプリントモールドであっても容易に製造できる点で優位である。樹脂により形成した凹凸パターンを有するインプリントモールドは、耐薬品(溶剤)性や強度が低いため、凹凸パターンが崩れてしまうという問題点があるものの、樹脂のゲル分率を調整したり、凹凸パターン上に被覆層を形成したりすることで、当該問題点を解決できることが報告されている。
【0006】
また、特許文献2では、転写欠陥がなく、離型性に優れた樹脂で形成したインプリント用モールドが提案されている。このインプリントモールドは、樹脂で形成した基板の表面に、酸化物層とその上に形成した離型剤層とを有するが、これらの酸化物層と離型剤層とが、一体化して、転写した樹脂フィルムに移行してしまうという問題点がある。これを解決するために、特許文献2では、上記インプリントモールドに含まれる樹脂の反応性を制御することが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-170863号公報
国際公開第2012/018048号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、一般的に、高い精度が必要な微細パターンにおいては、UV光を光源とした光インプリントが選択され、モールドの材料として合成石英ガラスが選択される。これは、合成石英ガラスにより形成したモールドは、特許文献1や2に記載されている樹脂製のモールドと比較して、凹凸パターンの強度や硬度、寸法安定性等が優れているためである。
しかしながら、合成石英ガラスにより形成したモールドであっても、その凹凸パターンが微細になるにつれて、パターンの破損による不具合が発生する場合があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、材料として合成石英ガラスが必須として選択され、高い精度が必要な微細パターンを有するインプリントモールドにおいて、パターンが微細であることに起因する破損を防ぐことができ、パターン上に被覆層を形成した場合、パターンに異物等が挟まったり、汚損したりしても、容易に被覆層を除去でき、新たな被覆層を形成することで再生することが可能なインプリントモールドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、合成石英ガラス基板により形成したインプリントモールドの転写用微細パターンが形成された部分の少なくとも一部を、基板とは異なる材料の膜で被覆することで、モールドパターン部分の強度を向上させることができることを見出すとともに、被覆した膜は、モールドパターンにダメージを与えずに容易に除去でき、再被覆が可能であることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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