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公開番号
2025146767
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2025043702
出願日
2025-03-18
発明の名称
防錆塗料用組成物
出願人
株式会社日本触媒
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C09D
133/00 20060101AFI20250926BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】防錆性能と耐候性とを両立することができる防錆塗料用組成物を提供する。
【解決手段】シリコーン変性ポリマーエマルションを含む防錆塗料用組成物であって、
該シリコーン変性ポリマーエマルションは、重合性不飽和単量体由来の構造単位とシラン化合物由来の構造とを有し、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対するシラン化合物由来の構造の割合が10質量%以上であり、
該シラン化合物は、下記式(1);
R
1
n
-Si-R
2
4-n
(1)
(式中、R
1
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基又はアセトキシ基を表す。R
2
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。但し、R
2
は、重合性不飽和基を有しない。nは、1~4の整数である。)で表されるシラン化合物(a)と重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)とを含み、
該シリコーン変性ポリマーエマルションにおける重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)由来の構造の割合が、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対して、0.1~5質量%である、防錆塗料用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シリコーン変性ポリマーエマルションを含む防錆塗料用組成物であって、
該シリコーン変性ポリマーエマルションは、重合性不飽和単量体由来の構造単位とシラン化合物由来の構造とを有し、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対するシラン化合物由来の構造の割合が10質量%以上であり、
該シラン化合物は、下記式(1);
R
1
n
-Si-R
2
4-n
(1)
(式中、R
1
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基又はアセトキシ基を表す。R
2
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。但し、R
2
は、重合性不飽和基を有しない。nは、1~4の整数である。)で表されるシラン化合物(a)と重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)とを含み、
該シリコーン変性ポリマーエマルションにおける重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)由来の構造の割合が、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対して、0.1~5質量%である、防錆塗料用組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
金属部材に用いられる、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項3】
前記シリコーン変性ポリマーエマルションは、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対する、前記式(1)で表されるシラン化合物(a)由来の構造の割合が10質量%以上である、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項4】
前記シラン化合物(a)は、前記式(1)におけるnが2であるシラン化合物(a
2
)と前記式(1)におけるnが3であるシラン化合物(a
3
)とを含む、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項5】
前記シラン化合物(a
2
)に対するシラン化合物(a
3
)の質量比(シラン化合物(a
3
)/シラン化合物(a
2
))が0.7~10である、請求項4に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項6】
前記シラン化合物(a)は、前記式(1)におけるR
2
が、炭素数3~20の炭化水素基である化合物を含む、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項7】
前記シラン化合物(a)における、前記式(1)におけるR
2
が、炭素数3~20の炭化水素基である化合物の割合が、シラン化合物(a)100質量%に対して、0.1~30質量%である、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項8】
前記重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)は、下記式(2);
JPEG
2025146767000008.jpg
25
156
(式中、R
3
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基、又はアセトキシ基を表す。R
4
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは、直接結合又は2価の連結基を表す。mは、1~3の整数である。R
5
、R
6
及びR
7
は、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。)で表される化合物である、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項9】
前記シリコーン変性ポリマーエマルションは、ガラス転移温度が-20~50℃である、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
【請求項10】
前記シリコーン変性ポリマーエマルションは、多層構造を有するエマルション粒子である、請求項1に記載の防錆塗料用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防錆塗料用組成物に関する。より詳しくは、金属部材等に有用な防錆塗料用組成物に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
防錆塗料は、鋼材料の機械、建築材料等に塗布され、錆の発生を防いで各種構造体の劣化を防止するものであり、それによって、形成される塗膜による保護作用、錆の発生を防ぐ作用を発揮するものである。このような防錆塗料は、船舶、鉄道車両、自動車や建築構造物等、屋外の腐食環境下で使用されるものの他、水道管や工場の製造プラントの配管等にも使用されており、これらの金属部品の錆を防止して耐久性を高めるうえで重要な役割を担っている。
【0003】
防錆塗料は、有機溶剤系防錆塗料と水系防錆塗料とに大別される。有機溶剤系防錆塗料は、防錆性、密着性、耐水性等に優れるが、溶剤による中毒や火災等の危険性や、大気汚染等の環境への影響が問題であった。そこで近年は、作業時の安全性の向上や環境負荷の軽減の観点から、優れた性能を発揮する水系防錆塗料の開発が望まれており、研究が盛んに行われている。
【0004】
水系防錆塗料に関して、特許文献1には、(I)(a)共役ジエン系単量体1~60質量部、(b)ヒドロキシアルキル基を有する単量体((a)共役ジエン系単量体に該当するものを除く)0.5~10質量部、及びこれらと共重合可能な(c)他の単量体30~98.5質量部を混合してなる単量体混合物(但し(a)+(b)+(c)=100質量部)であって、前記(c)他の単量体のうち(c1)エチレン系不飽和カルボン酸単量体が占める部数が前記単量体(a)、(b)及び(c)の合計100質量部に対して、0~2.5質量部である前記単量体混合物を乳化重合して得られる共重合体ラテックス、並びに(II)防錆顔料を含んでなることを特徴とする水性防錆塗料組成物が開示されている。
また、特許文献2には、塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)とを含み、前記アクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)が20~40℃である、防錆塗膜が開示されている。
特許文献3には、アルコキシシラン基含有重合性単量体単位(a)0.1質量%以上5.0質量%以下と、カルボキシル基含有重合性単量体単位(b)0.2質量%以上4.0質量%以下とを含有する重合体(A)と、Na、又は、Kを、0.05質量%~0.5質量%とを含む水性樹脂分散体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-074120号公報
特開2014-231587号公報
特開2019-35007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のとおり、従来種々の防錆塗料や防錆塗料に用いられる樹脂等が開示されているが、防錆塗料は、防錆性能に優れることに加えて、防錆性能をより長く発揮させる観点等において塗膜が耐候性に優れることも求められている。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、防錆性能と耐候性とを両立することができる防錆塗料用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、防錆塗料用組成物について種々検討したところ、所定のシラン化合物を用いて所定の割合でシリコーン変性したポリマーエマルションを含む組成物が、防錆性能と耐候性とを両立することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0009】
本発明は、以下の防錆塗料用組成物等を包含する。
〔1〕シリコーン変性ポリマーエマルションを含む防錆塗料用組成物であって、該シリコーン変性ポリマーエマルションは、重合性不飽和単量体由来の構造単位とシラン化合物由来の構造とを有し、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対するシラン化合物由来の構造の割合が10質量%以上であり、該シラン化合物は、下記式(1);
R
1
n
-Si-R
2
4-n
(1)
(式中、R
1
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基又はアセトキシ基を表す。R
2
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。但し、R
2
は、重合性不飽和基を有しない。nは、1~4の整数である。)で表されるシラン化合物(a)と重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)とを含み、該シリコーン変性ポリマーエマルションにおける重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)由来の構造の割合が、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対して、0.1~5質量%である、防錆塗料用組成物。
〔2〕金属部材に用いられる、上記〔1〕に記載の防錆塗料用組成物。
〔3〕上記シリコーン変性ポリマーエマルションは、重合性不飽和単量体由来の構造単位100質量%に対する、上記式(1)で表されるシラン化合物(a)由来の構造の割合が10質量%以上である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の防錆塗料用組成物。
〔4〕上記シラン化合物(a)は、上記式(1)におけるnが2であるシラン化合物(a
2
)と上記式(1)におけるnが3であるシラン化合物(a
3
)とを含む、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔5〕上記シラン化合物(a
2
)に対するシラン化合物(a
3
)の質量比(シラン化合物(a
3
)/シラン化合物(a
2
))が0.7~10である、上記〔4〕に記載の防錆塗料用組成物。
〔6〕上記シラン化合物(a)は、上記式(1)におけるR
2
が、炭素数3~20の炭化水素基である化合物を含む、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔7〕上記シラン化合物(a)における、上記式(1)におけるR
2
が、炭素数3~20の炭化水素基である化合物の割合が、シラン化合物(a)100質量%に対して、0.1~30質量%である、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔8〕上記重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)は、下記式(2);
JPEG
2025146767000001.jpg
25
156
(式中、R
3
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基、又はアセトキシ基を表す。R
4
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。Xは、直接結合又は2価の連結基を表す。mは、1~3の整数である。R
5
、R
6
及びR
7
は、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。)で表される化合物である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔9〕上記シリコーン変性ポリマーエマルションは、ガラス転移温度が-20~50℃である、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔10〕上記シリコーン変性ポリマーエマルションは、多層構造を有するエマルション粒子である、上記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔11〕上記シリコーン変性ポリマーエマルションは、外層、中間層及び内層の少なくとも3層以上の構造を有するエマルション粒子であり、該外層及び該中間層の合計100質量%に対する該内層の割合が、10~100質量%である、上記〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の防錆塗料用組成物。
〔12〕シリコーン変性ポリマーエマルションを含む防錆塗料用組成物を製造する方法であって、該製造方法は、重合性不飽和単量体を含む単量体成分又はその重合物をシラン化合物によりシリコーン変性する工程を含み、該シリコーン変性工程におけるシラン化合物の使用量が、重合性不飽和単量体100質量%に対して、10質量%以上であり、該シラン化合物は、下記式(1);
R
1
n
-Si-R
2
4-n
(1)
(式中、R
1
は、同一又は異なって、水酸基、炭素数1~20のアルコキシ基又はアセトキシ基を表す。R
2
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を表す。但し、R
2
は、重合性不飽和基を有しない。nは、1~4の整数である。)で表されるシラン化合物(a)と重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)とを含み、重合性不飽和基を有するシラン化合物(b)の割合が、重合性不飽和単量体100質量%に対して、0.1~5質量%である、防錆塗料用組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の防錆塗料用組成物は、上述の構成よりなり、防錆性能と耐候性とを両立することができるため、金属部材等に有用な防錆塗料等に好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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