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公開番号
2025173049
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-27
出願番号
2024078379
出願日
2024-05-14
発明の名称
粘着テープ
出願人
株式会社共和
代理人
個人
,
個人
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20251119BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】印刷層の摩耗や剥離の問題、印刷層に使用するインクに対する制限、印刷層の離脱の問題が一切なく、環境に優しい紙基材を使用した粘着テープを提供する。
【解決手段】第1基材、第2基材、粘着剤層、及び印刷層を含む粘着テープであって、第1基材と第2基材の間に印刷層が配置されており、第1基材の印刷層が存在しない側に粘着剤層が配置されており、第1基材及び第2基材が、グラシン紙から構成されているか、又は第1基材が、透明プラスチックから構成されており、第2基材が、グラシン紙から構成されている。本発明の粘着テープは、野菜もしくは生花を結束するために、又は食品の容器包装もしくは包装袋を封止するために、又は商品を識別表示するために好適に使用される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
第1基材、第2基材、粘着剤層、及び印刷層を含む粘着テープにおいて、第1基材と第2基材の間に印刷層が配置されており、第1基材の印刷層が存在しない側に粘着剤層が配置されていること、及び第1基材及び第2基材が、グラシン紙から構成されていることを特徴とする粘着テープ。
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【請求項2】
第1基材、第2基材、粘着剤層、及び印刷層を含む粘着テープにおいて、第1基材と第2基材の間に印刷層が配置されており、第1基材の印刷層が存在しない側に粘着剤層が配置されていること、及び第1基材が、透明プラスチックから構成されており、第2基材が、グラシン紙から構成されていることを特徴とする粘着テープ。
【請求項3】
透明プラスチックが、PETフィルム又はポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムであることを特徴とする、請求項2に記載の粘着テープ。
【請求項4】
粘着剤層と第1基材の間にプライマー層が配置されており、印刷層と第2基材の間に接着剤層が配置されており、第2基材の接着剤層が存在しない側に離型剤層が配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
【請求項5】
粘着剤層と第1基材の間にプライマー層が配置されており、第1基材と印刷層の間に接着剤層が配置されており、第2基材の印刷層が存在しない側に離型剤層が配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
【請求項6】
粘着テープが、野菜もしくは生花を結束するために、又は食品の容器包装もしくは包装袋を封止するために、又は商品を識別表示するために使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に優しい紙を基材とし、印刷層の摩耗や剥離の問題がなく、印刷層に使用するインクに対する制限がない粘着テープに関するものであり、特に野菜もしくは生花の結束、又は食品の容器包装もしくは包装袋の封止、又は商品の識別表示に使用するのに好適な粘着テープに関するものである。
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【背景技術】
【0002】
従来、野菜もしくは生花の結束、又は食品の容器包装もしくは包装袋の封止、又は商品の識別表示などのために粘着テープが使用されている。かかる粘着テープとしては、野菜や生花の出荷者の名称やブランド名や販売店の名称やバーコードやQRコード(登録商標)などを表す文字や記号や図柄などをインクで印刷した印刷層を含むものが、従来から使用されている(例えば特許文献1,2参照)。かかる粘着テープは、一般的に基材、粘着剤層、及び印刷層を有し、基材の構成材料としては、紙又はプラスチックフィルムが使用されている。かかる従来の粘着テープの課題について、図1及び図2を参照しながら以下説明する。
【0003】
図1は、基材の各面にそれぞれ粘着剤層と印刷層が配置されているタイプの従来の粘着テープの一例を示す。このタイプの粘着テープは、基材の構成材料として紙を使用することが一般的であるが、印刷層が粘着テープの表面に露出しているため、例えばネギなどの野菜の結束に使用された場合、店頭での陳列中に、隣接する野菜同士が接触して摩擦されると、印刷層の文字や記号や図柄が摩耗して薄くなり、印刷層に示されている出荷者の名称やブランド名などの情報を消費者が読み取りにくくなったり、摩擦が大きいと印刷層が剥離してしまい、消費者がこれらの情報を全く読み取れなくなってしまうおそれがあった。また、このタイプの粘着テープは、食品と接触する可能性のある用途に使用されることが想定されるが、食品と直接接触する可能性のある印刷層のインクには、食品衛生法に適合したものしか使用できない問題があった。さらに、このタイプの粘着テープは、一般的に巻回されたロール状の形態で販売されるため、使用の際の繰り出しの容易のために印刷層の上に離型層を形成させるが、この離型層の離型剤の塗布時に印刷層のインクが溶出してしまい、粘着テープの繰り出し時に印刷層が剥離してしまうおそれがあった。
【0004】
図1のタイプの粘着テープの問題を克服するために、図2のタイプの粘着テープが提案されている。図2は、粘着剤層と基材の間に印刷層が配置されているタイプの従来の粘着テープの一例を示す。このタイプの粘着テープは、基材の構成材料として透明プラスチックを使用することが一般的であるが、図1に示されるタイプとは異なり、印刷層が粘着テープの表面に露出しておらず、基材でカバーされているため、図1に示されるタイプのような欠点や問題は生じない。しかしながら、図2に示されるタイプの場合、印刷層が粘着剤層に直接接触しているため、基材と印刷層の密着性よりも粘着剤と被着体の密着性が高い場合、テープ剥離時に基材から印刷層が離脱し、粘着剤層と共に被着体の側に残ってしまう印刷層の離脱の問題があった。また、このタイプの粘着テープは、プラスチックを基材とするため、環境に優しくないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭56-26968号公報
特開2016-35071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の従来技術の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は、印刷層の摩耗や剥離の問題がなく、印刷層に使用するインクに対する制限がなく、印刷層の離脱の問題がなく、しかも環境に優しい紙基材を使用した粘着テープを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、図1のような紙基材を有する粘着テープにおいて、印刷層の紙基材が存在しない側の上にさらに別の透明な基材を配置して、印刷層の表面を別の透明な基材でカバーすることにより、印刷層の視認性を維持しつつも印刷層の摩耗や剥離の問題、及び印刷層に使用するインクに対する制限を回避することができることを見出した。そして、この別の透明な基材として、透明プラスチックではなく、透明性の高い「グラシン紙」を使用することにより、環境問題にも配慮することができること、特に、「グラシン紙」は、粘着テープの紙基材として従来一般的に使用されているクレープ紙や和紙などの通常の紙とは異なり、目止め樹脂が配合されていないため、通常の紙よりもリサイクル性に優れており、環境にさらに優しいこと、また、「グラシン紙」は、目止め樹脂が配合されていないため、耐熱性が高く、熱収縮しにくく、そのため、同じデザインを繰り返し印刷するピッチ印刷に適していること、さらに、「グラシン紙」は、製造時に高圧加工されており、通常の紙と比べて平滑性に優れるため、隣接する層との間の密着性にも優れることを見出した。
【0008】
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、以下の(1)~(6)の構成を有するものである。
(1)第1基材、第2基材、粘着剤層、及び印刷層を含む粘着テープにおいて、第1基材と第2基材の間に印刷層が配置されており、第1基材の印刷層が存在しない側に粘着剤層が配置されていること、及び第1基材及び第2基材が、グラシン紙から構成されていることを特徴とする粘着テープ。
(2)第1基材、第2基材、粘着剤層、及び印刷層を含む粘着テープにおいて、第1基材と第2基材の間に印刷層が配置されており、第1基材の印刷層が存在しない側に粘着剤層が配置されていること、及び第1基材が、透明プラスチックから構成されており、第2基材が、グラシン紙から構成されていることを特徴とする粘着テープ。
(3)透明プラスチックが、PETフィルム又はポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムであることを特徴とする、(2)に記載の粘着テープ。
(4)粘着剤層と第1基材の間にプライマー層が配置されており、印刷層と第2基材の間に接着剤層が配置されており、第2基材の接着剤層が存在しない側に離型剤層が配置されていることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の粘着テープ。
(5)粘着剤層と第1基材の間にプライマー層が配置されており、第1基材と印刷層の間に接着剤層が配置されており、第2基材の印刷層が存在しない側に離型剤層が配置されていることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の粘着テープ。
(6)粘着テープが、野菜もしくは生花を結束するために、又は食品の容器包装もしくは包装袋を封止するために、又は商品を識別表示するために使用されることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の粘着テープ。
【発明の効果】
【0009】
本発明の粘着テープは、印刷層の表面を透明性の高い「グラシン紙」でカバーしているので、印刷層の視認性を維持しつつも印刷層の摩耗や剥離の問題、及び印刷層に使用するインクに対する制限を回避することができる。また、「グラシン紙」は、クレープ紙や和紙などの通常の紙とは異なり、目止め樹脂が配合されていないため、これらの紙よりもリサイクル性に優れており、環境にさらに優しい。また、本発明の粘着テープは、耐熱性が高く、熱収縮しにくい「グラシン紙」を使用しているため、同じデザインを繰り返し印刷するピッチ印刷に適している。さらに、本発明の粘着テープは、通常の紙より平滑な「グラシン紙」を使用するため、これに隣接する層との密着性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、従来の粘着テープの層構成の一例の概略図を示す。
図2は、従来の粘着テープの層構成の別の例の概略図を示す。
図3は、本発明の粘着テープの層構成の一例の概略図を示す。
図4は、本発明の粘着テープの層構成の別の例の概略図を示す。
図5は、本発明の粘着テープの製造手順の一例の概略図を示す。
図6は、本発明の粘着テープの使用例を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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