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公開番号2025146062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024046647
出願日2024-03-22
発明の名称ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド樹脂組成物の製造方法及び成形体
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形体のリフロー耐熱性を高めることができるポリアミド樹脂組成物、当該ポリアミド樹脂組成物を用いたポリアミド樹脂組成物の製造方法及びその成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が280℃以上であるポリアミド樹脂(A)と、ハロゲン系難燃剤(B)と、ポリオレフィン系共重合体(C)と、を含み、前記ポリオレフィン系共重合体(C)は、エチレン又は炭素原子数3~8のα-オレフィン系単量体に由来する構造単位と、グリシジル基を含む構造単位とを含み、前記ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量は、前記ポリアミド樹脂(A)の含有量を100質量%としたときに、0.2質量%~3.5質量%である、ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が280℃以上であるポリアミド樹脂(A)と、
ハロゲン系難燃剤(B)と、
ポリオレフィン系共重合体(C)と、
を含み、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)は、エチレン又は炭素原子数3~8のα-オレフィン系単量体に由来する構造単位と、グリシジル基を含む構造単位とを含み、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量は、前記ポリアミド樹脂(A)の含有量を100質量%としたときに、0.2質量%~3.5質量%である、
ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ポリオレフィン系共重合体(C)を構成する全構造単位100質量%に対して、前記グリシジル基を含む構造単位の質量が5質量%以上である、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリオレフィン系共重合体(C)は、エチレンに由来する構造単位と、グリシジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位と、を含む、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリオレフィン系共重合体(C)が、前記エチレンに由来する構造単位又は前記グリシジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位以外の構造単位を実質的に含まない、
請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリオレフィン系共重合体(C)の、示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が100℃以上である、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項6】
前記ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量が、前記ポリアミド樹脂組成物の全質量を100質量%としたときに、0.10質量%~1.50質量%である、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項7】
前記ポリアミド樹脂組成物に含まれる、前記ポリオレフィン系共重合体(C)中のグリシジル基を有する構造単位の含有モル量を分子として、
前記ポリアミド樹脂組成物に含まれる、前記ポリアミド樹脂(A)の末端カルボキシ基量と、前記ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基量との合計モル量を分母とした場合の比率が、1.0/1.0~10.0/1.0である、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項8】
示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が280℃以上であるポリアミド樹脂(A)と、
ハロゲン系難燃剤(B)と、
ポリオレフィン系共重合体(C)と、
を溶融混練する工程を含む、ポリアミド樹脂組成物の製造方法であって、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)は、エチレン又は炭素原子数3~8のα-オレフィン系単量体に由来する構造単位と、グリシジル基を含む構造単位とを含み、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量は、前記ポリアミド樹脂(A)の含有量を100質量%としたときに、0.2質量%~3.5質量%である、
ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、
成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物、ポリアミド樹脂組成物の製造方法及び成形体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、成形材料として、ポリアミド樹脂組成物が知られている。ポリアミド樹脂組成物は、例えば、自動車用部品、電気・電子部品などの種々の部品の材料として広く用いられており、成形体の機械強度に優れることが知られている。特に、高い融点を有するポリアミド樹脂を含むポリアミド樹脂組成物は、耐熱性に優れるため、高温下での使用に優れることが知られている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、ポリアリーレンスルフィド系樹脂(A)と、テレフタル酸アミドを必須の繰り返し単位として含む芳香族ポリアミド系樹脂(B)と、反応性基を有するエラストマー(C)と、シランカップリング剤(D)とを配合してなる樹脂組成物が開示されている。特許文献1では、低誘電率でありながら、高温で変形、収縮がなく、高い靭性を有するフィルムを製造できた、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/170919号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高い融点を有するポリアミド樹脂を含むポリアミド樹脂組成物の成形体を、自動車用部品、及び電気・電子部品などに用いるとき、上記成形体を基板に対してリフローはんだ付けを行うことがある。このとき、リフロー工程における加熱(リフロー処理)により、成形体に含まれる水分が気化し、上記気化による蒸気圧によって成形体にブリスター(膨れ)が生じることがある。成形体の外観や寸法精度を良好にする観点から、加熱によってブリスターが生じにくい(リフロー耐熱性が高い)ポリアミド樹脂組成物が求められていた。また、ポリアミド樹脂組成物の成形体は、例えば、自動車用部品および電気・電子部品などの用途では、高い難燃性が必要とされる場合もある。
【0006】
ポリアミド樹脂組成物の難燃性を高めるために、ポリアミド樹脂組成物に難燃剤を添加することが知られているが、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の樹脂組成物に、臭素化ポリスチレンなどのハロゲン系難燃剤を組み合わせると成形体のリフロー耐熱性が不十分となるという課題があった。
【0007】
本発明の目的は、成形体のリフロー耐熱性を高めることができるポリアミド樹脂組成物、当該ポリアミド樹脂組成物を用いたポリアミド樹脂組成物の製造方法及びその成形体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための、本発明の一態様は、下記[1]~[7]のポリアミド樹脂組成物に関する。
【0009】
[1]示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が280℃以上であるポリアミド樹脂(A)と、
ハロゲン系難燃剤(B)と、
ポリオレフィン系共重合体(C)と、
を含み、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)は、エチレン又は炭素原子数3~8のα-オレフィン系単量体に由来する構造単位と、グリシジル基を含む構造単位とを含み、
前記ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量は、前記ポリアミド樹脂(A)の含有量を100質量%としたときに、0.2質量%~3.5質量%である、
ポリアミド樹脂組成物。
【0010】
[2]前記ポリオレフィン系共重合体(C)を構成する全構造単位100質量%に対して、前記グリシジル基を含む構造単位の質量が5質量%以上である、
[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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